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ヒント知らないよ
このクイズの参加者(7人)
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正直村とまだら嘘つき村
難易度:★★
Yss 2015/12/22 14:14 Yssです。論理パズルに確率を入れると新しい問題になるのではないかと思っています。
いくつか考えているテーマはあるのですが、まずはウォーミングアップ的にこれを。 古典的な、ふたまたの分かれ道、正直村と嘘つき村の住人が立っている、という問題がありますね。 それを踏まえて・・・ あなたは取材旅行をしていて、ある二股の分かれ道にさしかかった。 正直村の住人の取材のために、ここまで旅してきたのだ。 この先はそれぞれ、「正直村」と「まだら嘘つき村」に続いている。 村人がふたり立っている。 ふたつの村の掟で、各村からひとりずつ案内役が立つことに なっている。つまり、ひとりは正直者、ひとりは「まだら嘘つき」 であることが、既に分かっているとする。 しかし、外見などからでは、どちらがどちらの村の住人か判別はできないものとする。 ここで、「まだら嘘つき」について解説しておく必要があるだろう。 有名な話であるが、「嘘つき村」の住人は、必ず「真実でないこと」を答える。 対して、「まだら嘘つき村」の住人は、正確に10回中8回、「真実でないこと」を答えるのだが、10回中2回は、なんと、真実を答えるのである。 あなたは、Yes/No 右/左 など、二択で答えられる質問を、 2回することができる。同じ人に2回尋ねてもよいし、別々の人に尋ねてもよい。 また、同じ質問を2回繰り返してもよいし、別の質問をしてもよい。 ここで、少し複雑な、彼らの返答のルールについて説明しておく。 彼らは極めて論理に敏感(logic-sensitive)である。 まだら嘘つき村の住人が返答するのは「真実である返答」または「明らかに真実でないと分かっている返答」のどちらかであり、「どちらなのかわからないこと」に対しては、黙り込んでしまう。 また、正直村の住人が返答するのは「真実」であり、「どちらなのかわからないこと」に対しては、黙り込んでしまう。 さああなたは、 この2回の質問で、確実に正直村にたどり着けるだろうか? たどり着けるとしたら、どのような質問をしたときだろうか。 もし、確実にはたどり着けないとしたら、どのような質問をしたら、たどり着ける確率を最大に高められるだろうか? ※回答例 左の人に、「あなたはどちらの村から来たか?」 右の人にも「あなたはどちらの村から来たか?」 「まだら」じゃない嘘つき村の問題では、有名な質問ですが・・・ 本問の場合、 答えがふたりとも一致したら、その道は正直村への道(確率は0.8) ふたりの答えが違っている場合、困ってしまう(確率は0.2) ↑ なので、この戦略の場合、勝率80%と分かるわけですが・・・ 果たして・・・これを超える方法はあるのでしょうか? そして、100%は可能なのでしょうか? もしどこかで既出だったらスミマセン。 2016.1.6解答公開後追記: なんと、あれれさんによって、この状況下でもたった一回の質問で正直村の道が分かる方法が提案されました。すでに囁きもオープンになっていますが、考えてみたい方は、ぜひどうぞ。 (実は私には相当難しかったです)
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一方の人物に対して
「もう一人に俺が正直村はどっちか聞いたら嘘を言うか?」 と聞く。 質問した相手が・・・ 正直の場合 もう一人(まだら)が嘘を言うかどうかは分からない=黙り込む まだらの場合 もう一人(正直)は嘘を言わないことを知っている=80%の確率でYES、20%の確率でNOと答える つまり、黙り込めばその人が正直、なんか答えればその人がまだら嘘つき。 2回目の質問で正直な方に「お前の村はどっち?」か聞けば確実に正直村に行ける。 出題お疲れ様です。
若干言葉の解釈に幅があってまずいかもしれませんが、こうでしょうか?
Yss
早速の挑戦ありがとうございます
この問題の「つかみどころ」にはたどり着いている感じがします・・・が、 >一方の人物に対して >「(ヒミツ)」 >と聞く。 の部分ですが、ニュアンス的なことかもしれませんが、 訊き方が一般論的なので、 返答も一般論的にYesと答える気がします。私が正直村の住人で、そう聞かれたら、そう答えますねきっと。すると困るのではないでしょうか? もう少し、解釈の余地が入らない訊き方だと、成立しそうです。 質問1:
どちらかひとりを選んで、 「あなたは正直者か、と聞かれたら、<はい>と答えるか?」と尋ねる。 正直者 にとっては、「真実である返答」で、YES. まだら嘘つき にとっては、Yes80% No20%で、どちらになるか明らかでないので返答できない。 質問2: 「正直村へ行く道はどっち?」 質問1の答えが YES なら当人に、返事がなければもうひとりに尋ねる。答えは真実なのでそれに従う。 ウォーミングアップ的に 答えてみます
Yss
ご参加ありがとうございます
あ、簡単でした? 解答公開時に追記: この解答は、私の解釈では正解になるのですが、以下のような疑義があるのは確かです。 まだら嘘つきがある質問を受けたとき、その質問の中では「正直」か「嘘つき」かどちらかに確定し、かつ自己認識もその質問の中では「正直者」か「嘘つき」かのどちらかに固定していて、質問を受ける度に自己認識もリセットされる、というような設定があったとすると、この質問形式もアウト、ということになります・・・が、 それは解答の良し悪しと言うよりも、本問の設問自体が、矛盾と隣り合わせであるために生じている問題だと思います(失礼しました)。 「もし『あなたは正直村から来ましたか?』と尋ねたら、あなたは『はい』とこたえますか?」
はいなら正直 無言ならまだら あとは正直者に道をきく これで
Yss
ご参加ありがとうございます
正解です! 「もう一人の人に『あなたは正直村から来ましたか?』とたずねたら、『はい』という答えが得られますか?」
無言なら正直 返答があればまだら 以下同じ まだらさんが10回中の2回を任意で選べる場合も一応あげときます
Yss
ですね
こちらの方が、わざわざ複雑にした感があるので別解で。 12/23 11:25追記 いや・・・実はこちらの方が曖昧さがない答えが得られるかも・・・という気がしてきました。 12/23 23:50 この質問法が、もっとも曖昧さのない回答を得られるので、こちらを本解にしました(メダル変更させて頂きました)。 まだ解けていませんが…問題の意味をいくつか考えております。
Yss
確かにねー。そうですよねー。ごもっとも
正確に10回中8回嘘をつくとすると、10回周期でパターンが繰り返されることになるのですが・・・
なんか不自然な設定だと思えるので、 まだら嘘つき村の住人は質問を受けた後、8/10の確率で嘘、2/10の確率で真実を述べることを決定し、 それから質問の答えを考えるものとします。 「左の道は正直村への道である」という命題の真偽と、この質問に対するあなたの答えの真偽は一致しますか? とどちらかに質問すれば、1回の質問で正直村への道がどちらか確実に分かります。 答えが肯定であれば左の道が正直村への道、答えが否定であれば右の道が正直村への道です。 つかみどころが何なのか分かりませんが。
Yss
ご参加ありがとうございます
まだら嘘つきが、どのタイミングで嘘をつくと決めるのか。 それによって答えが変わりますね。曖昧なままでした(これは詰めが甘かった)。 確かに、まず嘘をつくか、つかないかを決めてから質問を考える順番だと、質問一回で正直村が分かる質問が作れますね!(想定してませんでした) 設問には書いてませんでしたが、よくある嘘つき問題は、質問を考え終わり、答える寸前に真偽を裏返すようなロジックが多い気がして(明確な証拠はないですが)、何となく最後の瞬間、答える寸前に真偽を裏返すか確率的に決まる、と、私は考えていました。 みんなに聞いてみたいテーマがひとつできました☆ 一方の人物に対して
「もう一人に正直村は右左どっちか聞いたらなんて答える?」 と聞く。 右=正直村、左=まだら村だとして、質問した相手が・・・ 正直の場合 もう一人(まだら)が右、左どちらを答えるかは分からない=黙り込む まだらの場合 もう一人(正直)は右と答えることを知っている=80%の確率で左、20%の確率で右と答える つまり、黙り込めばその人が正直、なんか答えればその人がまだら嘘つき。 2回目の質問で正直な方に「お前の村はどっち?」か聞けば確実に正直村に行ける。 こっちなら大丈夫かな?
Yss
ありがとうございます!
これが当初別解のつもりだったんですが・・・色々考えると一番頑健な戦略のような気がしてきました・・・後ほどメダルが正解に変わるかもしれません。 12/23 23:50 この方法がロジックにあいまいさがないため、これを本解に変更しました(メダル変更しました)。 まだら嘘つきと正直者との2人ではなく、 A、B,2人とも論理的かつ正直者であるが、おのおのについている通訳が、片方は正直者で常に正確に翻訳し、片方はまだら嘘つきで8割の確率で真偽値をひっくり返す、しかも、A,Bは通訳者の素性については知らない、というのが、Yssさんの設定に近いのですね、ふうむ。 この場合ですと、二階論理でもって1回あたり真を言う確率を8割にし、2回嘘を言われる確率を(1/5)^2 にするしかないかもしれませんね。 具体的にどう質問すれば良いのかわかりませんけれども。 ※3人いれば、1回の質問でだれがまだらか判明する気もしますが、ふたりですから…… いや、参りました。
Yss
>この場合ですと(中略)しかないかもしれませんね。
いや、ご指摘をいただいて、色々考えましたが、やはり確かに、 もう少し確実な方法が存在します。 「あなたがまだら嘘つきだったら明日の天気が雨か晴れかを、正直者だったら正直村への道を答えてください」
みたいな条件分けつきの質問をしたらまだら嘘つきはどんな反応になるんだろう・・・ 余談ですが・・・
Yss
なるほど…本問では、二択ではない質問と言える(あるいは質問以外の指示を出している)ので、それは禁止ですが、その手の質問もありだとすると、面白いですね
えー。
この、問題、かなり、自己矛盾の危険性のあるテーマだと、みなさんの回答を見て気付きまして…特にあれをすると(時期を見て解答公開&議論オープンしようと思います)矛盾を生みやすいようです。 想定している解答はあるのですが、再考が必要かもしれないと思っているところです(すいません)。 返答少しお待ちくださいませ。 新規の解答は投稿してくださって構いません。 えと・・・
詰めの甘さがありまして、問題の意味が一意に決まらないことが判明しました(スミマセン)。 そこで、少しネタバレすることは覚悟して、補足したいと思います。 本問の本解は、村人自身に、自分自身のことを答えさせるという方針でした。 「もし私が「・・・」と尋ねたら、あなたは「はい」と答えますか?」 といった方向で。 「まだら嘘つき」がウソをつくかどうかのロジックを、 【A】事前決定ロジック 【B】事後決定ロジック 【C】非決定ロジック のみっつに分けて考えてみます。 【A】は、あれれさんが仮定したロジックでして、 質問を受けたら、まず、ウソをつくかどうかを、80%の確率で決定し、したがって、 その時点での自己認識がそれぞれ、「私はウソをつく」「私はウソをつかない」になる。 その上で、質問の内容について考える、というもの。 このロジックの下で、 「もし私が「あなたはまだら嘘つきですか」と尋ねたら、あなたはYesと答えますか?」 と質問したら、「ウソをつく」と決めていた場合、 入れ子の内側の質問「あなたはまだら嘘つきですか」に対しては、当然Noと答えるわけなので、 外側の質問「もし私が・・・?」に対しての正直な答えはNoになりますが、 嘘つきですから、さらに裏返り、最終的に「Yes」が答えになります。 【B】は、私が想定していたロジックなのですが、 質問を受けた段階では、ウソをつくかどうか決定されていない。したがって、 その時点での自己認識は「今回私がウソを言うかどうかは、まだ分からない」になる。 このロジックの下で、 「もし私が「あなたはまだら嘘つきですか」と尋ねたら、あなたはYesと答えますか?」 と質問したら、当然「わからない」ので、 沈黙してしまう(という答え、というか反応をする)ことになります。 【C】非決定ロジック これは厳密には、ひとつのロジックと言っていいのか分かりませんが、 「もし私が「あなたはまだら嘘つきですか」と尋ねたら、あなたはYesと答えますか?」 と、聞かれたときに、まず「あなたはまだら嘘つきですか」という質問に対して、 ウソをつくかどうか80%の確率で決めて、答えを作ります。(たとえばウソをついたのでNoとします) Noと言うのですから、「もし私が・・・?」の全体の質問に対しての、正直な答えはNoです。 しかしここでまた、80%の確率でウソ(=真偽を裏返す)をつくとしたら・・・ つまり、二択を迫られるごとに、80%の確率が適用されるとしたら、 非常に厄介なことになります。 ざっと考えただけで、これだけの可能性があるわけなんですが、 そのあたりを、厳密に整理せず、出題してしまいました(すみませんでした) ちなみに、本問には、私は当初別解と考えていたのですが、 このような、「自分自身について考えて答える」がゆえの矛盾を回避して、うまく答えを導く質問の仕方がございます。 もう少し私が頭を整理した上で、そちらを本解とすべきかもと、現在考えております。 (つまり「もし私があなたに「・・・」と尋ねたら、あなたは「△△」と答えますか?」形式の質問を避ける、という意味です) 12/23 11:25現在、jさんとI.Tさんが、この、自己言及の矛盾を避ける解答をしてくださっています。すばらしい! 恥のかきついでに、 皆さまに、教えて頂きたいことがあります。 本問では私は無邪気にも【B】だと勝手に仮定していましたが、 このような問題が出たとき、皆さまが、最初に想定する【ウソをつく/つかない】を決めるロジックは、どのようなものなのでしょうか? 数学的に結論が出る話ではないと思いますが・・・ 議論は積極的にオープンしていきたいと思います。 1回目:あんたの相方に「ひだりの村から来たか?」という質問をしたら、今回は「ハイ」と答えるか?
答える→こいつはマダラ 答えない→こいつは正直 2回目→正直側に「どちらの村から来たか?」 元々の題意はこうなんだと思うけど
Yss
挑戦ありがとうございます
はい。そのやり方で、問題なく正直村にいけます。 私の解釈は、Aですが、時間を意識してる感じですかね?
質問を受けて嘘をつくかどうか決まりますが、「もし私が「あなたはまだら嘘つきですか」と尋ねたら、あなたはYesと答えますか?」という質問は、未来の質問を仮定しているので、その質問への返答で嘘をつくかどうかは、その時にならないと分からず沈黙すると考えました。 うーん?
Yss
議論にご参加ありがとうございます。なるほど・・・
その質問の、入れ子になっている部分は、私は「もう質問された」と捉えていましたが、「まだ質問されていない」(仮定の話、未来の話)と捉えることもできますね、確かに。 ますます混迷を深めてきた・・・ (こういう意見が頂きたかったので、ありがたいです )
Yss
jさんありがとうございます。
なるほどBですね。私もこれが絶対だとは思わないのですが(出題時点では思っていたんですが )仲間がいるみたいでちょっと嬉しいです。 他の人はどう思うのか、ますます興味が湧いてきました・・・ A、Bの2人がいますが、Aにのみ次のように1回目の質問をします。
《あなたはもしも2回目の質問として「1+1=2ですか」と質問されたならばそのときにはYESと答えますか》 無言になったらAがまだら嘘つきなのでBが正直者、YESと返答されたらAが正直者。 2回目には正直者に正直村への道を聞けばよい。 ■ とりあえず、まずはYssさんが当初用意していたであろう筋道を狙います。
Yss
s_hskzさん、挑戦ありがとうございます。
えー。自分自身に言及しても矛盾しない質問法があるとは・・・実はいまこのご解答を拝見するまで想定していませんでした・・・ 解答者の皆さんのレベルが高くて、本気で目からウロコの連発なんですが・・・(それでいいのか自分) いや、恐れ入りました。 この方針だと「どの時点でウソをつくと決定するのか問題」を見事に回避していますね。 >当初用意していたであろう筋道 方向はそうですが、私より相当程度完成度が高い質問で・・・感服いたしました。 s_hskzさんのご指摘から始まり、みなさんの回答を拝見して、ずいぶん頭が整理されてきました。解答公開時にはいろいろまとめを投稿してみたいと思います。 いやほんと、ただただ感謝と感服の嵐です。
Yss
(追記に対して)ですよねー。
これだとYes,No,沈黙の3通りのリアクションが帰ってくる可能性がありますよね ただこの路線で、本当に一回の質問で道を知る方法がないのか・・・私も考えてみたのですが・・・詰まりました データベース用のSQL言語やそのほかの有名なプログラミング言語で、真理値が真偽の2値だけではない3値論理や多値論理が使われていていることをなんとなく小耳にはさんでおりました。false や true 以外の真理値である unknown やら null やら undefined やら 特殊なものの論理演算がやっかいで初心者泣かせのようです。
今回御出題の問題から想い起こされましたので、いくつか雑多に以下に引用を継ぎはぎいたします。 ===引用開始 ■クリーネの3値論理 アルゴリズムの停止性についての議論の中で帰納関数の理論における「未定義」(undefinedness)を表現するために提唱された。クリーネの3つめの値(U)は「未定義」または「計算中」である。 ■ウカシェーヴィチ無限値述語論理 [0,1]区間の実数全体を真理値とする、ウカシェーヴィチ無限値述語論理 ===引用終了 御出題の問題では、ウカシェーヴィチ無限値述語論理と、クリーネの3値論理とが顔を出しているように思います。 さらに、(私の回答例のように)高階述語論理を使わないといけないのかもしれません。 ウカシェーヴィチを回避してクリーネのほうにだけ注意を向けようにも、どうやら 同値関係の認識だけでも大変なようです。 少々恐ろしくなってきました。
Yss
いやほんと、この世界にうっかり足を踏み入れてしまったようです
前回嘘をつくと決めるタイミングについてああ書きましたが、実はそこはどうでもいいのです。
「左の道は正直村への道である」という命題の真偽と、この質問に対するあなたの答えの真偽は一致しますか? という質問をしたとします。 「左の道は正直村への道である」という命題をPとします。 ・Pが真の場合 正しく答える場合は、Pは真、答えも真で真偽が一致しますので、Yesと答えることになります。 嘘を答える場合は、Pは真、答えは偽なので真偽は一致しません。嘘をつくのでYesと答えることになります。 どちらにしてもYesと答えることになりますので、まだら嘘つきもYesと答えるしかありません。 ・Pが偽の場合 正しく答える場合は、Pは偽、答えは真で真偽が一致しませんので、Noと答えることになります。 嘘を答える場合は、Pは偽、答えも偽で真偽は一致します。嘘をつくのでNoと答えることになります。 どちらにしてもNoと答えることになりますので、まだら嘘つきもNoと答えるしかありません。 よって、嘘をつくかどうかを決めるロジックに関係なく、この質問で判定可能です。 私の考えは、
質問を受けた時点で、その質問に対してだけ嘘をつくかどうか決める というものです。 No.13と同じです。 囁きはNo.6の補足です。
Yss
なるほど・・・実はその後よく考えてみたのですが、この質問は、正直者が答え方に困ってしまいます。
なぜなら、Pが真の場合、YesもNoもどちらも論理的に成立してしまい、どちらも可能になってしまって決められない。 一方、Pが偽の場合、YesでもNoでも、どちらにしても論理的に矛盾してしまい、どちらも答えられず、黙るしかなくなってしまいます。 まだら嘘つきも、本当のことを言うと決めた瞬間に、同じ矛盾に巻き込まれることでしょう。 ↑1/8追記:このコメントは私の理解が追いついていないためにこうなりました。自戒を込めまして、残しておきます。メダルは変更しておきました。 得られる真理値が確率であるタイプの論理には、量子論理というのがありますね。この宇宙は量子論理で運営されていますので、ほどなく量子コンピューターも私たちの日常生活に入り込んでくることでしょう。すでに世界の大企業の中では商品化に邁進しているものも多数あります。
量子論理の特徴には(真理値が確率で定まる以外に)以下があります。 命題Pの真理値は、最初は確率で表されますが、測定をした瞬間に0か1かに変化します。 最初、ある物理量(物理的命題の真理値)は、0である確率は60パーセント、1である確率は40パーセントとします。 同じ物理量について百万回ほど測定を行うと、0が測定される回数がほぼ六十万回、1が測定される回数がほぼ四十万回となりますが、一回ごとの個々の測定後においては物理量(物理的命題の真理値)は0または1です。 ここから先は、一回ごとに、私たちの馴染みのある、真理値に真と偽しかない古典論理で取り扱われます。 また、ひとたび1だと測定された後は何回測定しても1のままですし、ひとたび0だと測定された後は何回測定しても0のままです。時間の前後で矛盾した真理値は何回測定しても出てきません。 また、測定前の最初に次のことがわかっていたとします。「(測定後に)命題Aの真理値が0ならば命題Bの真理値は1である、命題Aの真理値が1ならば命題Bの真理値は0である、測定前には命題Aと命題Bの真理値の値は確率的とだけしかわからないだけである。命題Aの真理値が0である確率は60パーセント、1である確率は40パーセントとします。」 百万回測定したときに命題Aの真理値が0として測定される回数がほぼ六十万回、1が測定される回数がほぼ四十万回となりますが、このとき、命題Bの真理値が0として測定される回数がほぼ四十万回、1が測定される回数がほぼ六十万回となりますし、一回ごとの真理値をみていくと必ず命題Aと命題Bとはビット反転していてひとつも例外はありません。このことをエンタングルメントと呼びます。 致命的にわかりにくい性質があります。 命題の演算において交換法則や排中律は成立しますが【分配法則が成立しません。】 実験するとそうなっているのでしかたがありません。 ==== さて、以上を踏まえまして。私のNo.15の囁きにおける回答例ではダメで誤答な設定がありえます。 《まだら嘘つき村の住人は、命題の存在について認識した瞬間にその命題について真を言うか偽を言うかを確率的に決定し、それを完璧に記憶し、以後同じ命題については必ずその記憶どおりに発言する……つまり彼らは命題の存在について知った後には、真偽の2値論理しか使わない》設定です。 もっとも、【明日は天気かなあ】といった命題については、正直村の人間同様に、だまりこくるわけですが。 No.15における1回目の質問では、《[1+1=2]か》と命題の存在を知った瞬間にその命題について嘘をつくか正直に話すか意思決定をして完璧に記憶しますので、その命題について2回目に聞かれようとどうであろうと、へいちゃらです。 この設定はあれれさんによる設定を拡張したものです。【A】【B】【C】の【A】ですね。 で、今のこの設定をいかして【C】についてなにかわからないかと考えましたが……能力を越えました。 少々恐ろしくなってきました、パート2
Yss
これは、本問ではそこまで踏み込まなくても大丈夫な気がしますが・・・
確かに、「確率的に決まる」場合の「どのように決まる」のか問題で、ちょっと違う性質を持った決まり方ですね。 こうだとすると、通用しなくなる質問法は、確かに存在しますね。 但し、本問ではそこまで想定しなくても・・・という気もしますが 12/27 17:00追記 一度は↑のようにコメントしたのですが、よくよく考えていくと、量子論的に、unknownが質問という「計測」によってtrueかfalseに確定するという性質こそが、本問の本質のように思えてきました。 この厄介な性質を回避しながら質問をする方法は確かにありますが、真っ正面から考えると、想定する方が自然のように思えてきました。 (ようやくs_hskzさんのお考えに少し追いついてきました ) ウソをつくかどうかの意思決定の部分についてはまだ十分追いついていない気がします・・・すみません
Yss
参照された、
> 『3値論理 ―― 神のいない論理』 ttp://www.geocities.jp/mickindex/database/db_3vl.html これは本当に本質的で重要な問題ですね。DBの世界ではテーブルを全部きれいに埋められるとは限らず、その値は定義できないのでナシで(=NULL)みたいなことが起きやすそうだ、と直感的にも思いますが、2値論理では太刀打ちできない問題があるんですね。 そしてs_hskzさんによるこの参照は、本問における本質的な問題提起だと、よく分かりました。 真理値にはtrue,falseのほかに(それを許せば)unknownもある。 そうやって考えていくと、本問は少し考えやすくなりそうです。 質問:
ここに、あなたが正直者とまだら嘘つきのどちらであるかを知っている質問者Aがいるとします。 正直者に対して質問するとき、Aは「この質問に対する回答はYesだろう」という予想を立てます。 まだら嘘つきに対して質問するとき、Aは「この質問に対する回答はYesだろう」「この質問に対する回答はNoだろう」「相手はこの質問に答えずに黙ってしまうだろう」のいずれかの予想をランダムで立てます。 もしAがあなたに対して「YesかNoで答えてください。あなたは正直者ですか?」と質問したら、Aの回答予想は的中しますか? 相手が正直者だった場合: Yesという回答が得られます。 相手がまだら嘘つきだった場合: まだら嘘つきの反応がどのようなものであれ、YesかNoか黙るか以外の選択肢は存在せず、そのいずれかがランダムで予想される以上、予想が的中するときはしますし、しないときはしません。 YesともNoとも答えられないため、相手は黙り込んでしまいます。 これで、1回の質問で相手が正直者かまだら嘘つきかを判別することができます。 あとは2回目の質問で、正直者のほうに「正直村への道はこちらですか?」と訊ねれば問題は解決です。 これでどうでしょうか。
Yss
Aiさん、ご参加ありがとうございます
確かに、その質問法で判定可能ですね。基本的にはその方針が一番安定した結果を得るように思います(「その方針」とは何か、については、後日解説をアップしたいと考えています)。 少しだけ補足しておきますと「今回の予想は」など、一回の結果についての質問であることを明確にしておくと、よりよいと思います。 「必ず的中しますか?」の質問だと解釈されると、「必ずとは言えない」→つまりNo→(まだら嘘つき論理80%で変換)→Yesという形で答えられてしまう可能性がありますので。 「予想は的中しますか?」が「予想は必ず的中しますか?」という意味に解釈されてしまう恐れがあるのなら、仮にご提案のように「今回の予想は的中しますか?」と質問したとしても、「今回の予想は必ず的中しますか?」という意味に解釈されてしまう恐れがあります。
「必ず的中しますか?」と解釈される可能性を排除したいのなら、明確にするべきは「一回の結果についての質問であること」ではなく、「的中するか的中しないかの二択で答えろ、どちらの選択肢も不正確なら回答不能なはずだから何も言うな、という趣旨の質問であること」ですね。 ただ、私はそもそも「必ず的中しますか?」と解釈される可能性を考慮する必要はないと考えます。 こちらが「的中しますか?」と質問しているのに、言ってもいない「必ず」を勝手に補われ、その結果明らかに違う意味に解釈されてしまうとなると、論理クイズとして成立しなくなってしまうためです。 No.22でいただいたコメントを受けての補足です。
No.24を書いてから気づきましたが、「『必ず的中しますか?』の質問だと解釈される」というのは、「(複数回の予想が行われる場合)『毎回ことごとく的中しますか?』の質問だと解釈される」という意味なのですね。
そうであればおっしゃることはわかりますが、それはいささか無理のある解釈であり、そのような解釈をされてしまうことを考慮する必要があるかは、やはり疑問だと思います。 また、まだら嘘つきの村人が極めて論理に敏感であるならば、「的中しますか?」の質問を「今回の予想は的中しますか?」と「何度予想が行われても、毎回必ず的中しますか?」のいずれの意味に解釈するかによって、答えるべき内容が変わってくることには気づくはずです。 そして気づいたならば、解釈次第で正しい返答が変わるような質問には明確な論理的正答ができない以上、まだら嘘つきは黙り込んでしまうのではないかと思います。 一方正直者の場合は、どちらの解釈であってもYesが正答なので、おそらくは問題なくYesと答えてくれるはずです(これも一応議論の余地はありますが)。 ……まあ、実はNo.22を書くときに、最初はもっと細かい質問の仕方を考えてはいたのです。 それこそ「Aが今この場で『あなたは正直者ですか? あなたが正直者ならばYes、あなたが正直者でないならばNoと答えてください』という質問をあなたに対して1回行い、それと同時に(あなたの返事が返ってくるよりも早く)『あなたの返事はYesであろう』と予想したとします。さてこの予想は的中するでしょうか、それとも的中しないでしょうか? 『的中する』か『的中しない』の二択で答えてください」といったような。 しかし、揚げ足取り的な曲解を想定しないのであればそこまでする必要はないと思いましたし、またあらゆる曲解を事前に防ぐような質問をするのは困難であり、クイズの趣旨からも外れてしまうかとも思いまして。 さらに補足です。
Yss
おっしゃることは基本的によく分かります。
白黒ハッキリつくタイプの嘘つき村問題から、解答が揺らぐ本問のように変えるだけで、論理が非常に複雑になります。 出題してからそのことを痛感したという・・・ 「正直村の住人の取材」ということでしたね。
取材内容のひとつに「正直村には嘘つきがひとりだけ住んでいる(YES/NO)」というものがあったとしましょう。 なお、正直村にはまだら嘘つきはひとりも住んでいないことを大前提として確実なものとします。 嘘つきは(YES/NO)で答えられる質問には《常に嘘をつき、(YES/NO)で答えられない質問には沈黙します。》 また、二股の分かれ道にいるくだんの2人の村人は「正直村には、嘘つきがひとりだけ住んでいる(YES/NO)」かどうかについて明確に知識を持っているものとします。 また、くだんの2人の村人のうちのひとりは、まだら嘘つきであることが確実ですが、もうひとりは正直村からやってきていることだけがわかっているだけです。つまり、正直者か嘘つきかはわかりません。(既に述べた大前提により、このもうひとりは、まだら嘘つきではありません。) 正直村への道について尋ねる前に、くだんの2人に2回質問して取材内容「正直村には嘘つきがひとりだけ住んでいる(YES/NO)」の事実の確認をしたいのですが、はたしてどのような質問をすれば良いでしょうか。 注:正直村に嘘つきがふたり以上住んでいる可能性もありますね。 いろいろ遊び中です
Yss
1/8 すみません。もっと早く公開しても良かったですね。
今となっては・・・あれれさんのご回答のように質問を組めば、いけると思いました。 「【正直村には嘘つきがひとりだけ住んでいる】という命題の真偽と、この質問に対するあなたの答えの真偽は一致しますか?」 少しずつ、まとめ、というか本問のロジックを整理していく書き込みを投稿していきたいと思います。
s_hskzさんのご指摘が的を射ていて、考えの整理に役立ちました 。 本問の「まだら嘘つき」の返答を「正直者」「嘘つき(非まだら)」と比較してみると、 【1】「あなたは正直者ですか?」と単純に質問をした場合 正直者:true→(論理反転なし)→返答はYes 嘘つき:false→(論理反転あり)→返答はYes まだら:false→(論理反転不明)→返答はYesまたはNo(返答した瞬間※に確定) ※質問者の側では返答を聞いた瞬間に確定しますが、まだら嘘つきの心の中で、どの瞬間に確定したのかは、明確な定義が与えられない限りよく分からない。 と、なります。 今度は、少し質問を複雑にして、 【2】「私があなたに『あなたは正直者ですか?」と質問したら、あなたは「はい」と答えますか?」 という質問をしたとします。 ここで、少し話を整理するために、上記の質問を分解して、 命題P 「あなた(質問された人)が正直者である」 命題Q 「私が「命題Pが真であるか」を質問したら、あなたは「はい」と答える」 と定義します。 そして、命題Qが真であるかを質問します。 質問された正直者、嘘つき、まだらはそれぞれ、 質問されたときに命題Pの真偽について考える必要がありますが、 その時の真偽は、 正直者:Pの真偽true→(論理反転なし)→true→Pには「はいと答える」 →命題Qの真偽true→(論理反転なし)→ 質問への返答はYes 嘘つき:Pの真偽false→(論理反転あり)→true→Pには「はいと答える」 →命題Qのの真偽true(論理反転あり)→ 質問への返答はNo となります。 これは、まだらではない嘘つき問題ではよく使われるロジックです。 ここで大事なことは、【1】で単純な質問をされたときの、命題Pの真偽と、 【2】の入れ子の質問をされたときの、命題Pの真偽は、一致しています。 もうすこし平たく言うと、正直者も嘘つきも【1】のように質問されたら、 自分が「はい」と答えることが自分では「分かっている」わけです。 しかし、まだら嘘つきは違います。 まだら:Pの真偽false→(論理反転不明)→Pへの返答はunknown →命題Qの真偽unknown→(論理反転アリでもナシでも)→ 質問への返答はunknown まだらについては命題Qの真偽が、trueにもfalseにもなれず、 unknownになってしまいます。返答は従って「沈黙」となります。 本問の設定では「分からない」と「沈黙する」という形で、 unknownがあることを示唆した設問になっていましたが、 (これを「三値論理」と言うというのは、実は浅学のため初めて知りましたが) こういう話になっているわけです。 (まだ色々関連話題があるのですが、とりあえずここまで) 私の立てているスレは、 例によって解答以外のコメントや関連の話題、議論なども歓迎です えーと。。。
本当は、ロジックパズルに確率をからめて、 確定的に人数を言う問題を期待値の問題にしたり、シリーズ的にやろうと思っていて、 確率を導入した(ように見える)が、実は確率の計算はしない(あ、ネタバレしちゃった? でももうバレてるからいいよね?) という本問をウォーミングアップ代わりに出そうかと思った、というのが出題の動機だったんですが・・・ 事前の想像をはるかに超えて、なんか深みにはまった気がしています こんばんわ No.27から引用致します。 ===引用開始 しかし、まだら嘘つきは違います。 まだら:Pの真偽false→(論理反転不明)→Pへの返答はunknown →命題Qの真偽unknown→(論理反転アリでもナシでも)→ 質問への返答はunknown ===引用終了 また、No.11から引用いたします。 ===引用開始 「まだら嘘つき」がウソをつくかどうかのロジックを、 【A】事前決定ロジック 【B】事後決定ロジック 【C】非決定ロジック のみっつに分けて考えてみます。 ===引用終了 さて、No.11からの引用部分にある3通りのロジックごとに、No.27からの引用部分の処理方法が異なってくる可能性があるのではと思われますが、いかがでしょうか。 もっと遡りますと、 ===No.27の【1】 まだら:false→(論理反転不明)→返答はYesまたはNo(返答した瞬間※に確定) === の部分も、Yssさんによる、出題時の意図が反映されていないような気もいたします。
Yss
s_hskzさん。ありがとうございます 。
おっしゃるとおり、ロジックごとに、処理方法が異なってしまうので、 ロジックが確定していない場合は間違いなくunknownになってしまい、 事前決定ロジックと明確に分かっている場合のみ、 「その質問の中では、論理を反転するかどうかが一貫している」ことのみ分かる (但し反転するのかしないのかは不明) となりますね。 【B】【C】の場合は、やはりunknownになるのではないでしょうか。 でも、unknownになってしまったとき、沈黙するというのを利用しないと本問は解けないと思うんですよね。その点は出題時から一貫していると思います。 もう一度質問を書いておきます。
「左の道は正直村への道である」という命題の真偽と、この質問に対するあなたの答えの真偽は一致しますか? 「この質問に対するあなたの答えの真偽」とは、 答えが正しければ真、間違っていれば偽ということです。 正直者が答える場合は常に真、嘘つきが答える場合は常に偽です。 No.19のコメントについて
正直者がNoと答えたら嘘になるのですが。 恐らく質問の意味を勘違いしていると思われます。
Yss
再度のご説明ありがとうございます。
でも・・・えーと・・・たぶん勘違いはしてないと思います。解答を公開しないとオープン議論しづらいので、この件、必ずあとで拾いますので、しばしお待ちくださいませm(_'_)m Yssさんによる、確率導入系の一連の論理パズルシリーズ(予定)の皮切りとして、本問が位置付けられているとのこと、新しいジャンルのパズルにはすこぶる興味を掻き立てられます。 おそらくはベイジアンの思考に踏み込むシリーズになるはずとも思量されます。期待度抜群です。 さて、まだら嘘つきの属性の定義にあいまいさがあり、シリーズの今後の展開にあたり事態を難しくする点が明らかとなりつつあります。 そこで、別視点からまだら嘘つきを再定義し、今後のシリーズ展開における障害を取り除くすべはないものかと愚考する次第です。浅慮ながら以下に骨子を提案させて頂きたく存じます。 === ■導入1:不正確な真実を言う人(自分の信じることはすべて誤っているが、いつも信じていることを正直に述べる。) 自分は正直者だと信じている嘘つきに良く似ています。あるいは完全にはずれる占い師…… ■導入2:確率的に不正確な真実を言う人(自分の信じることは確率的に《たとえば80%》誤っているが、いつも信じていることを正直に述べる。) === これらの人を導入することで、本スレッドで発生した諸問題の回避が可能なのではないかと希望を持ちます。 なお、《不正確な真実を言う人》の概念については、このジャンルの問題を深く掘り下げたレイモンドスマリヤンの発案によるもののようです。 ■参考文献(PDF) 『真理値表と嘘つき』 http://www.seto.nanzan-u.ac.jp/st/gr-thesis/ms/2011/07mi019.pdf 以上です。 少々目を転じてみました。
Yss
s_hskzさん、ありがとうございます。
そういう風に、何か定義しないと、問題として成立しないと考えていましたので、ありがたく読ませて頂きました。 リンク先はちょっと分かりにくいですね。他のサイトとも比較して考えてみたのですが、もしかすると間違いもある気がします・・・ いま練っている問題としては、帽子問題などが候補になっているんですが、 まずは、【完全に正確な正直者】+【何も分かってないランダム回答者】 が、ある確率で混ざっている、というような設定が一案です。 私の力でも、問題が定義できるよう、まずは単純なところから行こうかと。 論理的に一本道にならないと、その先の、期待値の計算など、問題の本筋に入ることすらできなくなってしまうので・・・ (これでも相当複雑化しますが)。 まだ構想段階ですので、気長にお待ちくださいませ(てへぺろ☆) No.27のつづきです。
これは、ロジックと言うより日本語の解釈の問題かもしれません。 日本語の助詞「は」は主題の提示をする助詞です。したがって、 「あなたは・・・」で始まる文は、「『あなた』が主題である」というニュアンスを持ちます。 学校で習う文法は「橋本文法」と言われるもので、そこでは日本語に「主語」があることになっているのですが、外国人に日本語を教えるときに、その文法を教えると不自然な日本語を話すようになってしまいます(=つまり文法がどこかおかしい)。 「ゾウは鼻が長い」文法の世界では有名な「象鼻文」というのですが、この文は主語が定義できません。 細かい話ははしょりますが、「ゾウは」が主題。「長い」が文の必須要素(述語)。「鼻が」は「長い」が要請する「主格補語(主格ではあるが、補語なので文の必須要素ではない)」と考えるのが一番日本語をすっきり解釈できる考え方(三上章氏が提唱したので三上文法と言います)です。 さて。 「あなたは「はい」と答えますか?」的な質問をした場合、 その質問のスコープと言いますか、何に注目しているのか、ということが、答えに影響します。 「あなた」が主題であると解釈すれば、「あなたの性質」を問う質問、だと解釈することになります。 つまり、 「あなたは、自分の性質として「はい」と答える人ですか?」という含みのある質問ということ。 そう聞かれたなら、 まだら嘘つきの性質は「まだらにウソをつく」ことにありますので、 「いや、私は、「はい」と答えることも「いいえ」と答えることもあるけど・・・」 と考えるはずです。 したがって、この解釈においては、真偽はfalseになり、 あとは、まだら論理で反転すればYes、反転しなければNoという答えになります。 (沈黙はないことになる) 一方、質問のスコープが「今回(次回)の質問について」というニュアンス、 たとえば「今回は(次回は)」などの言葉をつけて、主題は今回(次回)の質問についてである、と明確にしておけば、 今回の答えはYesかNoか分からないですので、まだらは「わからない」と考えるはずです。 つまり沈黙することになります。 但し、別の解釈も成立します。 「あなたは」が英語の主語を表すのと同じと解釈すれば(私はそういう日本語はあまり日本語的に美しくないと感じるので、好きではないのですが、確かに英語の訳文などで「は」を主語を示すために使わないと困る場合は結構ありますし、本問のような場合も、「は」を単に主語を表すと考えるなら、こちらです。) 「は」を主題ではなく、主語を表す符号的に捉えることになります。すると、 「あなたの性質として」などというひねくれた解釈をわざわざするのはおかしい。 今回あなたが「はい」と答えるか答えないか、その点について考えるべきだと。 こちらの解釈になると、「あなたは「はい」と答えますか?」的に、まだら嘘つきが自分の答え方に対する質問を受けた場合、「分からない」という結論になり、まだら嘘つきは沈黙します。 (まだつづく) 解答を公開しましたので、
遠慮なく色々書けるようになりました。 本解は 「あなたのとなりの人は私が「左の道は正直村に通じていますか?」と質問したら「はい」と答えますか?」 とします。 (但しほぼ同等の分かりやすさや効果のある別解多数です) まず、本問は、まだら嘘つきが正直に答えるのか、論理を裏返す(ウソをつく)のか、それが確定しないところに、難しさがあります。論理の穴が生じやすい構図になっていますね。 とくに、その問題が顕著になるのは、 自分の答えについて自己言及・自己参照させるような質問を投げた場合です。 たとえば、 「あなたは私が「左の道は正直村に通じていますか?」と質問したら「はい」と答えますか?」 といったものが典型です。 これは、いわゆる正直村、嘘つき村の問題であれば、 聞いた相手が正直者であっても、嘘つきであっても、同じ答えが得られる質問として有名(?)なパターンの質問ですが、相手が本当のことも言うし、ウソも言うという「まだら嘘つき」の場合には、禁止事項にしてもよいぐらいの、問題のある質問です。 その理由は、まだら嘘つきが、どの段階でウソをつくと決めるのか、それが定義できない(少なくとも本問では定義していない)からです。 そのため、本問ではこの問題を、上手に回避した質問を正解としました。 大きく分けて、二種類の回避法が本スレの回答者によって提案されています。 1.自己言及を避け、「となりの人は」という聞き方にする。 2.「次の質問で私が・・・と聞いたら「はい」と答えますか?」という聞き方にする。 いずれにしても、質問のターゲットになっている人がまだら嘘つきだったときに、 その答えが、真偽不明(unknown)になるような質問をします。 (1の場合はとなりの人、2の場合は本人ですが未来のこと) となりの人がもしまだら嘘つきだったとして、その人が次にウソをつくつもりなのかどうか、 もし事前に本人の心の中で決まっているとしても、他人からは分からないですから、 本問では「はい」|「いいえ」で正直村への道を判定するのではなく、 (「はい」または「いいえ」の明確な回答)|(沈黙)を使って、正直者かまだら嘘つきかを判定する、 というロジックを使う必要がある、というのが、出題者の意図でした。 と、一旦ここまでで、解答と解説とします。 但し・・・出してみて、この問題は色々微妙な問題をはらんでいることが分かりまして・・・ 大変勉強になりました。引き続き議論は歓迎していますので(いや単なる雑談も歓迎です)、よろしくお願いします。
Yss
はい、順次公開していきますので、お待ちくださいませm(_'_)m
s_hskzさんのご要望もありまして、あれれさんの解答をまず公開させて頂きました。
「必ず拾います」と申し上げましたので、この議題を取り上げたいと思います。 私の理解がズレていなければ、こうなるはずなのです。 1/8追記:ズレていましたm(_'_)m 以下の記述は間違いです。 ですが記録のために、削除せず残しておきます。 まず、あれれさんの解答はこうでした。 「左の道は正直村への道である」という命題の真偽と、この質問に対するあなたの答えの真偽は一致しますか? ここで、「この質問」とは何か、という疑問が一応あるのですが、 これは、上に書いた質問文全体のことである(「この質問」という言い方で、質問文を自己参照している)と解釈します。 ここで、あいまいさを回避するために、用語を定義したいと思います。 命題P:左の道は正直村への道である。 さらに、命題Pの真偽を問う質問を、 質問P:左の道は正直村への道ですか? 命題Q:「左の道は正直村への道である」という命題の真偽と、この質問に対するあなたの答えの真偽は一致する。 同様に、 質問Q:「左の道は正直村への道である」という命題の真偽と、この質問に対するあなたの答えの真偽は一致しますか? 命題Pの真偽を問うのが質問P、命題Qの真偽を問うのが質問Qということにします。 そして、命題Qの構成は「命題Pの真偽と、質問Qに対するあなたの答えの真偽が一致する」という形式になっています。 さて。 パターンを4つに分けて考えます。 \正ま ←質問した相手がどちらだったか 正AB まCD ↑ 左の道が、どちらの村に通じているか(という真実) 【場合Aのとき】 質問Qに対する、正直者の答えは、「はい」「いいえ」どちらも可能。になります。 まず、この場合は命題Pは真です。 i)仮に正直者が質問Qに「はい」と答えるとします。 すると、命題Pは真、命題Qも真ですから矛盾がない。 一見これで確定のように見えますが、 ii)今度は正直者が質問Qに「いいえ」と答えるとします。 すると命題Pは真、命題Qは偽ですから、実はこれでも矛盾はありません。 この場合、正直者は何と答えるのか?明確に定義できません。 【場合Bのとき】 質問Qに対する、まだら嘘つきの答えは、色々あるので順に説明しますが、 いずれにしても困ってしまいます。 仮に、あれれさんが定義されたように、質問をされたときに真実を言うか、ウソを言うか決めて、ひとつの質問の中では、自分が正直か嘘つきかは、一貫している、とした場合、 i)たまたま今回正直に答えようと決めたなら、正直者と同じ矛盾に陥ります。 ii)たまたま今回ウソをつこうとしている場合、 命題Pは真ですから、 ii-1) 質問Qに「はい」と答えると仮定すると、命題Qの真偽は真、となりますので、 質問Qへのまだら嘘つきの答えは「いいえ」と答える、つまり偽、となります。 これは矛盾してしまいます。 ii-2) 質問Qに「いいえ」と答えると仮定すると、命題Qの真偽は偽、となりますので、 質問Qへのまだら嘘つきの答えは「はい」つまり真、となります。 これも矛盾してしまいます。 つまり、まだら嘘つきが「今回はウソをつくぞ」と決めたら、質問Qに対して「はい」とも「いいえ」とも答えることができません。 【場合Cのとき】 質問Qに対して、正直者は答えることができません。 命題Pは偽ですから、 i)正直者が質問Qに対して「はい」と答えると仮定すると、 命題Qは偽となります。したがって「いいえ」と言わなければならない。 これでは、矛盾してしまいます。 ii)正直者が質問Qに対して「いいえ」と答えると仮定すると、 命題Qは真となります。したがって「はい」と言わなければならない。 こちらも、矛盾してしまいます。 つまり、場合Cにおいては、正直者は「はい」とも「いいえ」とも答えられません。 『場合Dのとき】 質問Qに対して、まだら嘘つきは、自由にウソをつくことができますが、正直に答えようとしたときには困ってしまいます。 命題Pは偽ですから、 i)たまたま今回まだら嘘つきが「正直に答えよう」としていたとすると、 正直者と同じ矛盾を抱えてしまいます。 ii)たまたま今回まだら嘘つきが「ウソを言おう」としていたととすると、 ii-1)まだら嘘つきが質問Qに対して「はい」と答えると仮定すると、 命題Qは偽となります。したがって(ウソをつくので)「はい」と言うべき。 ということで、矛盾はありません。 ところが、 ii-2)まだら嘘つきが質問Qに対して「いいえ」と答えると仮定すると、 命題Qは真となります。したがって(ウソをつくので)「いいえ」と言うべき。 ということで、矛盾はありません。 つまり場合Dにおいては、まだら嘘つきは、「はい」と答えても「いいえ」と答えても ウソをついたことになります。ウソをつくと決めていたなら、「自由に答えられる」 ということになりますが、裏を返せば、何と答えるべきか決められないことになります。 まとめると、 場合A、Bのときは自由に真実を述べることができ(「はい」も「いいえ」も真実になる)、 しかし、ウソをつこうとすると矛盾に陥ってしまう。 場合C、Dのときは自由にウソをつくことができ(「はい」も「いいえ」もウソになる)、 しかし、真実を言おうとすると矛盾に陥ってしまう。 と、なります。 ・・・というのが、私の理解で。 何度も考えた結果、これでよいと思うのですが、 ですがですが、出題者として恥ずかしい限りですが、本問の土台は、私の力量を超えた世界だと(出題後に)感じていまして、もし万が一、十分理解していないために、このような結論になっているのであれば、優しく指摘して頂けると、大変ありがたく思います。 つぶやきですが・・・
本問は、問題としては、だいぶ穴があったり、矛盾と隣り合わせのあやうい感じだったりして、決して質が高いとは言えなかったですが、おかげさまで、大変勉強になりました。 ロジックパズルに確率を組み合わせる際、自己参照を上手に避けるための方法も、色々調べているうちに見つけました。 数学者のスマリヤンのパズル本などには「英語で三語以内で質問せよ」のような制約が加えられています。これなら、Are you Jack?ぐらいしか聞けませんから、自己参照するような複雑な質問は不可能です。スマートな制約のかけ方ですね。 このあたりを基本にしつつ、現在何問か準備中です。 あれれさんの御解答では、ただ1回の質問で、必要な1ビット分の情報を得る、ということなのでしたか。 そして、質問の相手が正直村の住人であっても、まだら嘘つき村の住人であっても構わない、ということですね。 すると、問題の設定を変更して、道が二股に別れているところに、村人が2人いるのではなく、まだら嘘つき村の住人が1人きりで立っている設定であったとしても、あれれさんによる巧妙なただ1回の質問で、必要な1ビット分の情報を得る、ということになりますね。 これ、村人が《いつも嘘つきのタイプの人》であるか、もしくは《いつも正直なタイプの人》であるか、どちらか一方であるときには、わかりやすいですよね。 《「左の道は正直村への道である」とき、そしてそのときに限り、あなたは【いつも正直なタイプの人】ですか》 と質問すれば良いことになっています。(レイモンド・スマリヤンによる。) iff ですね。 「左の道は正直村への道である」ことと、「あなたは【いつも正直なタイプの人】である」こととが、同値であるかどうかを訊ねているわけです。真理値が等しいかどうかを訊ねているわけです。 以上は、村人が《いつも嘘つきのタイプの人》であるか、もしくは《いつも正直なタイプの人》であるか、どちらか一方であるときに、有効な質問です。 さて、あれれさんによる巧妙な質問は以下の通りです。 《「左の道は正直村への道である」という命題の真偽と、この質問に対するあなたの答えの真偽は一致しますか?》 スマリヤンによる《いつも嘘つきのタイプの人》に置き換えて、《今回の質問に限ってあなたは嘘つきのタイプの人》に変更なさっている、そのような文脈のように、私は読み取りました。 引き続き考えてみたく思いますが、ひとつ直感に反する部分があります。それは、 道が二股に別れているところに、まだら嘘つき村の住人が1人きりで立っている設定であるときに、ただ1回の質問で、必要な1ビット分の情報を得ることが可能ならば、 実社会において、誰しもが気まぐれに嘘をついてもしかたがない、そんな質問形式があるということになります。このあたりがよくわからない、ということです。 まあ、あれです。目が覚めたときにサイコロでもふって、《ようし、今日は嘘つきでいよう》と決めた人は、実質的に嘘つき村の人ですし……何回かサイコロをふってリストをつきり、《n回目の質問にたいしては嘘をつく》と予定をたてていてもいいのですが…… === もういちどじっくり考えてみたいですね。 s_hskz さんにはご理解いただけたようですが、
「答えの真偽」は、 「はい」と答えたときには真、「いいえ」と答えたときには偽という意味ではありませんよ。 No.30にも書きましたが、 答えが「はい」でも「いいえ」でも、答えが正しければ真、 答えが「はい」でも「いいえ」でも、答えが間違っていれば偽です。 正直に答えている場合は真、嘘をついている場合は偽です。 「左の道は正直村への道である」という命題の真偽と、この質問に対するあなたの答えの真偽は一致しますか? という質問は、 「左の道は正直村への道である」という命題の真偽と、「この質問に対するあなたの答えは正しい」という命題の真偽は一致しますか? という質問と同じことです。
Yss
何度もありがとうございます。
ようやく、飲み込めました。 左の道が正直村への道であるとき、 (1)正直に「はい」と答えようと思えば、質問の「一致?」は一致する→「はい」で矛盾なし。 (2)正直に「いいえ」と答えようと思えば、質問の「一致?」は一致する→矛盾するので不適。 (3)ウソをついて「はい」答えようと思えば、 質問の「一致?」は不一致→本来「いいえ」だがウソをつくので「はい」→矛盾なし。 (4)ウソをついて「いいえ」と答えようと思えば、 質問の「一致?」は不一致→本来「いいえ」だがウソをつくので「はい」→矛盾するので不適。 左の道が正直村への道ではない場合は、矛盾なしで成立する答えが「いいえ」になる。 つまり、正直に答えても、ウソをついても、結局左の道に関する命題の真偽によってのみ、 「はい」「いいえ」が決まってしまう、 結果、一回の質問で、正直村への道が分かる、 ということなのですね。 (ようやくあれれさんの思考に追いつきました。) これは確かに、相手が正直でも、嘘つきでも、まだら嘘つきでも、一回で正直村の道が分かる質問ですね。 一回で分かる質問があるかどうか、出題時に考えたのですが分からなかったので設問は2回になっていたのですが、本問において、究極の質問はこの質問ですね。すばらしいです 感服いたしました。 そろそろ、議論も出尽くしたと思いますし、
(あれれさんによる、一回の質問で道を知る方法の真意も分かりましたし) ロックしようと思います。 最後のコメントですが、 (自分の)ウォーミングアップのつもりで出題した問題でしたが、思わぬ深みに足を取られ、ウォーミングアップどころか、脳みそがオーバーヒートする展開に まあおかげさまで、出題時に気をつけるべきポイントも少し分かってきましたし・・・ 次からは、シンプルな設定を心がけつつ、 論理的に唯一の解を導くことと、確率的に妥当な解を見つけることの、 対比が楽しめるような問題を出していきたいと考えています。 本問に参加してくださった皆さま、ありがとうございました |