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難易度:★
![]() ![]() ふんふんふん♪
鼻歌交じりに洗濯物に手をかける。 気分が妙に軽やかだ。 「久しぶりにあの子が来るんだから・・張り切って準備しなくちゃね♪」 そういって浅葱根木子(あさつき ねぎこ)は、洗濯籠を部屋へと引き入れる。 「さて、次はご飯の支度をしなくちゃ・・あぁ、部屋が最近乾燥してるから、加湿器でも買って来ようかな・・」 ピンポーン 「はーい」 どなたかしら?もしかして、となりに越して来るって言ってた人・・・?それにしては・・・ 不審に思いながらも根木子はドアノブに手をかけた。 「今あけますー」 ガチャ 「!!!」 ここは某県警察署、第一課の一室。 ぴりぴりした雰囲気の部屋の隅で、まったりと来客用ソファにくつろいだ2人の人物がいた。 謎解「・・・砂糖水・・その悪戯の犯人お前だろ」 若居「どきっ。ば、ばれちゃいました?」 鴛井「お前ら、こんなとこで何やってんだ」 謎解「いや、こいつが謎があるからって呼びつけられたんだが」 謎解はそこで言葉を切り、あきれたように若居を見て続ける。 「半分は、こいつの妄言だ」 若居「なっ、ひどいですよ!確かに色々話が面白いように作り変えたところもありますけど!・・・そういえば今話したその二人、こっちにきてるんですよ。デコボコな白黒コンビでね、ホント面白いやつらなんですけど・・」 謎解「警部ー、ここに税金泥棒がいますよー逮捕してくださいー」 謎以外に興味なし。謎解の目がそういっている。 鴛井「ん??あぁそういや、若居、お前今日有給とってたな。デートか?」 にやにやしながら鴛井警部が若居を見た。 若居「いやぁ、ちょっと知り合いの家に遊びに行くことになってまして・・久しぶりに会うんです。その人と。」 若居は照れ隠しなのか少し困ったような顔をした。 そして、嬉しそうにそろそろ出かけてきます。といい、そそくさと部屋を出て行く。 鴛井が時計を見ると、13時40分を少し過ぎたあたりを指していた。 その1時間後、若居から連絡が入った。 彼女が、浅葱根木子が自宅で死んでいると。 現場は「さわやかマンション」の14階、見晴らしもよく、日当たりもいい。 和む景色と裏腹に、部屋の周りは人の出入りで慌しくなった。 若居の連絡を受けてから、すぐに警察が到着し、もろもろの検証に入る。部屋の隅には顔面蒼白にした若居が立ち尽くしていた。 鴛井「若居・・・今日はお前、帰ってろ」 若居「いえ・・・犯人が捕まるまで、私は帰りません。あんな冷たい水の中にあの人を沈めた犯人を捕まえるまでは・・・」 謎解「若居・・・・遺体の状態と大体の状況を教えてくれ」 鴛井「おい、探偵!何もそんな・・・」 若居「いいんです警部。少しでも早く犯人が逮捕できるなら、私はいくらでも協力します」 <被害者> 浅葱根木子 25歳 水死 色々な誤差を含めて死亡推定時刻は午前9時から10時の間。ほんの6、7時間前とされた。 <発見時の様子> 被害者はユニットバスの浴槽内に沈められていた。 口にはガムテープのあとがあり、手足もガムテープで縛られていた。 髪にしわくちゃになったガムテープのかけらが付着していた。 抵抗した様子が見られない。 <若居の証言> 私が彼女を発見したときには、水が流れっぱなしになってました。 なので、トイレのところまで水が来てましたね。 人が沈んでるのが見えたので、あわてて外へ出して、口のガムテープをはがしました。そしたら・・・こんなものが・・・ ビー玉みたいです。玄関の近くに飾りだまとしていくつかおいてありましたよ。 部屋など、他の細かいところについてはまだ検証中のようだ。 若居「私、犯人の姿見ました・・」 謎解・鴛井「!!」 若居「ここにきたとき、浅葱の部屋の前で扉に手をかけてて、そのまま隣の部屋に入っていったんです。あれはきっと浅葱の部屋から出てくるところだったんですよ」 鴛井「うーん。被害者は6時間前に死亡しているからな・・まだなんともいえないが、とにかく話を聞いてみよう」 <越してきた隣人1> 邦枝 広戸(くにえだ ひろと)インターン中の医大生 <越してきた隣人2> 師崎 尚文(もろざき なおふみ)駆け出しの推理作家 隣の部屋の表札には2つの名前が書いてあった。 さて、どちらの話を聞くべきだろうか・・・ 謎解「・・・・」 鴛井「そういえば、被害者は口にビー玉を・・」 問題@ 「現時点で怪しそうなのはどちらでしょうか?」 理由も宜しくお願いします。 1/8 18:36 文章少し追加しました。 前置きが長くなってすみません。やたらに文章が長いのは何か意味があるかも・・ しかも、β編に続きます。
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