プルルル・・・・。刑事課の電話が鳴った。
「町外れのアパート、白露荘で殺人事件が起こった」との内容だった。
山岡刑事を連れて現場に向かった。


高木「ここも昔と随分変わったなぁ・・・」
山岡「そうですか、私は初めて訪れたもので・・・」
高木「俺の若いころはコテージがいくつもあってねぇ・・、避暑地のようなものかねぇ」
山岡「そうだったんですか・・・。」
今では近くに大学が出来て学生用の下宿も多く立ち並び、異文化が共存しているようにも見えた。

山の陰にひっそりと白露荘と書かれた古びた2階建ての建物が見えてきた。
周りにはコテージも多くあった。

高木「・・・ここが現場か。山に隠れてて、いかにも幽霊が出そうだな。」
日下「たしか、家賃は月2000円だそうです。」
山岡「富と貧、社会の光と陰ですね。」
高木「で、事件の詳細は？」
山岡「被害者は福川正春(ふくかわまさはる)22歳、大学生。201号室の住人です。」
高木「あそこの・・・西海大学に通ってるのか？」
日下「そうです。死因は鈍器でを後頭部を殴打された事による失血死です。」
山岡「被害者は数回ほど殴られたようです。」

高木「これはダイイングメッセージだなぁ」
被害者の傍らには血文字で“11/22”と書かれていた。
日下「これは、何を意味しているんでしょうか」
高木「容疑者は？」
山岡「容疑者は次の6人です。」


酒田菜摘(さかたなつみ　24)、被害者の交際相手です。職業はイラストレーター、最近は絵本作家もしているとのこと。
ある程度の収入はあったそうです。

藤田優(ふじたまさる　20)、同アパート103号室の住人です。職業は被害者と同じく大学生。
将来は音楽家を目指しているそうです。

山本高史(やまもとたかし　62)、同アパートの大家。
被害者とは家賃の滞納について揉めていたそうです。

日下「何しろ被害者の趣味というのがパチンコで、しょっちゅうパチンコ屋に行っていたそうです。」

稲本次郎(いなもとじろう　49)、白露荘の隣に別荘(アトリエ)をもっている。職業は日本画家。
月の大半をこのアトリエで過ごすらしい。

東村雅夫(ひがしむらまさお　51)、同じく白露荘の隣に別荘をもっている。職業は小説家。
人柄が良いと評判だが、かなりの神経質。

桜木幸子(さくらぎゆきこ　57)、この地域で一番広い屋敷を持っている。無職。
政治家であった亡き夫の残した遺産で暮らしているらしい。別荘は持っていないという。


ふと、目の前にあるものが飛び込んできた。
高木「あっ！　そういうことだったのか」
山岡「・・・もしかして、犯人が？」
高木「そうだ。　日下！今すぐにあいつを連行しろ。」

さて、福川正春を撲殺した犯人は誰でしょうか？
理由もあわせてお答えください。