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懐メロです
難易度:★★  
?クリカラ
僕と彼女は駅で電車を待っていた。
彼女は4年間上京して大学に通っていたのだが、この春無事に卒業して故郷に帰ることになった。故郷は北海道らしい。
僕も彼女と同じ年に入学、そして卒業した。
4年間彼女と一緒だったキャンパスライフは本当に楽しかった。楽しかったけど、それだけだ。恋人にはなれなかった。
ふられた訳じゃない、言えなかったんだ。ずっと、ずっと好きだったのに、楽しい生活が壊れそうで、言えなかったんだ。
いくじがなかった、馬鹿だった、後悔してる。もう僕は彼女に告白することは出来ない。
彼女が卒業したら帰ると言った時、一緒にこう言った。
「わたしね、帰ったら結婚するの」
見送りは僕一人。
その時に僕に話したきりで、他に見送りは来ないようだ。
もしかしたら彼女も僕のことを…とか、でも、そうだとしても、もう彼女は他の男の所へいくんだ。

三月だというのに、雪が降ってきた。小さく儚い、そんな雪だ。
しばらく二人ともただ無言で電車を待っていた。僕は時々ちらりと時計を見た。彼女と一緒の時間はもう少しだ。
「東京で見る雪は、これが最後ね」
彼女は寂しそうに呟いた。僕の方を見ていた。
僕も顔を上げて、彼女と目を合わす。こんなにも君は綺麗だったのかと、今更になって思った。

見つめ合う二人の横に、電車が到着した。

彼女が電車に乗り、暫くしてドアが閉じた。二人は殆ど会話の無いままだ。ガラス越しに彼女が何か言いたそうだった。
そのくちびるが「さよなら」と動くのが怖くて下を向いてしまった。
我慢してた涙がこぼれ落ちた。彼女も泣いていなかっただろうか。

他に誰も居ない駅で、雪が降るのを見ていた。
地面に触れるとすぐに消えてしまう雪だ。積もることの無い雪。



問題
私の好きな歌のバックストーリーを勝手に想像で膨らましてみました。
歌のタイトルを囁いてください。

Answerなごり雪
正解画像解答判定ワードなごり雪
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    ヒント知らないよ

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