このクイズのヒント
-
ヒント知らないよ
このクイズの参加者(24人)
広告
広告
広告
広告
広告
広告
クイズ大陸関連書籍
|
懐メロです
難易度:★★
クリカラ 僕と彼女は駅で電車を待っていた。
彼女は4年間上京して大学に通っていたのだが、この春無事に卒業して故郷に帰ることになった。故郷は北海道らしい。 僕も彼女と同じ年に入学、そして卒業した。 4年間彼女と一緒だったキャンパスライフは本当に楽しかった。楽しかったけど、それだけだ。恋人にはなれなかった。 ふられた訳じゃない、言えなかったんだ。ずっと、ずっと好きだったのに、楽しい生活が壊れそうで、言えなかったんだ。 いくじがなかった、馬鹿だった、後悔してる。もう僕は彼女に告白することは出来ない。 彼女が卒業したら帰ると言った時、一緒にこう言った。 「わたしね、帰ったら結婚するの」 見送りは僕一人。 その時に僕に話したきりで、他に見送りは来ないようだ。 もしかしたら彼女も僕のことを…とか、でも、そうだとしても、もう彼女は他の男の所へいくんだ。 三月だというのに、雪が降ってきた。小さく儚い、そんな雪だ。 しばらく二人ともただ無言で電車を待っていた。僕は時々ちらりと時計を見た。彼女と一緒の時間はもう少しだ。 「東京で見る雪は、これが最後ね」 彼女は寂しそうに呟いた。僕の方を見ていた。 僕も顔を上げて、彼女と目を合わす。こんなにも君は綺麗だったのかと、今更になって思った。 見つめ合う二人の横に、電車が到着した。 彼女が電車に乗り、暫くしてドアが閉じた。二人は殆ど会話の無いままだ。ガラス越しに彼女が何か言いたそうだった。 そのくちびるが「さよなら」と動くのが怖くて下を向いてしまった。 我慢してた涙がこぼれ落ちた。彼女も泣いていなかっただろうか。 他に誰も居ない駅で、雪が降るのを見ていた。 地面に触れるとすぐに消えてしまう雪だ。積もることの無い雪。 問題 私の好きな歌のバックストーリーを勝手に想像で膨らましてみました。 歌のタイトルを囁いてください。
|