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ヒント知らないよ
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難易度:★★★
![]() ![]() 「待て待てー!!」
最早深夜になろうかという街並にて。 何故か十手を構えて追いかけてくるコート姿の男──警視庁から国際刑事警察機構(ICPO)に派遣されている警部──を肩越しに見ながら、オレは必死に走っていた。 「待てって言われたからって、はいそうですかと止まれるかよー!」 走っているにも関わらず、声を切らせることなく喋ることが出来るオレも、大したもんだ。 もうしばらくは大丈夫そうだが、実はこの辺りの土地勘──ちなみにここは、日本じゃない──がオレには無い。 しかも、無闇やたらと走り回っているだけなので、追いつかれるのは時間の問題と思われる。 まったく、とっつぁんの執念には恐れ入る。 結構いい歳だってぇのに、あいつより若いオレの方が、息苦しくなっているとはどういうことだ。 「待てと言ってるのが聞こえんのかー!!」 だから、捕まるのが嫌だから、逃げてるんだよ。 とっつぁんを撒くため、細い路地に飛び込む。 しかし、なんてこった、袋小路じゃないか。 「ぐはははは、とうとう追い詰めたぞ。観念して、とっとと捕まることだな」 とっつぁんの言葉を無視して、一番奥まで足を進めたが、逃げられる扉や窓はなく、身体や脚をつっかえて壁を登ろうにも、ギリギリ届きそうに無い幅だ。 靴の踵にも、ベルトのバックルにも、使えそうな道具は入っていないし、手首に仕込んだワイヤーロープも、ここまで逃げるのに使ってしまった。 愛用の銃も、愛車の中に置きっぱなし。 絶対絶命ってヤツだ。 勝ち誇った笑みを浮かべて、手錠を片手ににじり寄るとっつぁん。 「もう逃げ切れんな。残念だが、お前の逃走劇もこれで終了ってわけだ」 「くっ……」 なんてことだ、どこか適当な国で、適当に休暇しようと、たまたまこの国に立ち寄っただけなのに、たまたまとっつぁんに見付かり、追いかけられ、追い詰められる始末。 何か、この状況を打開する手は無いのか……。 その時、オレはピンと閃いた。 この状態から、脱出するためのアイデアが。 「よ〜うとっつぁん、こんな夜遅くまで、大変な仕事だな」 「な〜に、誰かさんを逮捕できるのなら、この位屁でもない」 「おや? 誰か追いかけているのかい?」 「おう、袋小路に逃げ込んだ、マヌケな泥棒をな」 オレは、手を伸ばせば届く距離で、とっつぁんと向き合っていた。 「おいお〜い、オレを捕まえようって? そりゃ無理だろう」 「なんだと!?」 ・・・・・・ 「じゃぁなとっつぁん、あ〜ばよ」 こうしてオレは、とっつぁんに捕まることなく、袋小路から無事脱出することが出来た。 何故だか分かったかな? ☆ あえて書きませんが、某有名漫画/アニメのパロディ創作です。 厳密に考えると、自称『オレ』氏の経歴(?)によって判断が変わりますが、そこまでややこしくしていませんので、簡単に考えてください。
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