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難易度:★★
![]() ![]() いきなりですが、始めます。
学校から帰ってきた妹の柚希は、 「お姉ちゃん、聞いて!!」 と、私に向かって勢いよく喋りだした。 段ボールの巣窟になっているリビングの床に、赤いランドセルを放り投げながら。 段ボールと身の回り品意外家にないのは、私たちが引っ越すからだ。とはいえ、今回が初めてではない。転勤を繰り返す、いわゆる転勤族の私たちは、今までに数回以上、いろんな町を点々としてきた。 「どうしたの? そんなに慌てて。」 「今日ね、学校でスゴイことがあったの!」 段ボールに腰を下ろして、柚希は嬉しそうに話した。 「私、クラスの人たちから紙で出来た花束もらったのよ。一人ひとりのメッセージが書いてて、花の色が青だった。 それで、友だちの瑠美ちゃんが渡してくれたんだけど、瑠美ちゃんね、花束をくれた後、 「柚希ちゃんは、マジック見たことある?」って聞いてきたの。私、「見たことないよ。」っていったら、 「今から見せてあげるね。」って、笑顔でいってきたわ。私が返事もしないまま、花束持ってみんなどっかにいっちゃった。」 ふうん、と私は相づちを打つ。 自慢じゃないけど、私はそんなものもらわなかった。 「それでね、五分ぐらいしてみんな帰ってきたの。一緒に持っていった花束が見えなかったけど。 また瑠美ちゃんが出てきて、もう一回花束くれたの。そしたら!」 どうやら、ここからが大事なポイントみたい。一番にいたいことのとき、声を大きくするのは柚希の特徴だ。 「――そしたら、さっきまで青かった花が、全部ピンクになってたのよ!!!」 なるほど、それは不思議じゃない。みんな、どんな手を使ったんだろう? 「でね、「柚希ちゃんは、青よりピンクのほうが好きでしょ?」っていって、瑠美ちゃんは俯いて、私に押しつけるみたいにして帰っていったの。 それから私も教室を出て、家に帰ってきたんだけど‥‥‥」 「それは不思議ね。柚希、その花束、見せてくれない?」 柚希が大事そうに抱えてきた花束は、確かに紙の花が全部ピンクだった。 『柚希ちゃん、元気でね!』 『宮原、おれたちのこと忘れるなよ。』 ‥‥‥etc 柚希にとってはスゴク嬉しいであろう別れの言葉が、男女とわず並べられていた。 「みんながどっかにいってる間に、また新しくつくったんじゃない?」 「違う。だって、今日、手に包帯してる子がいたもの。その子の分も、ちゃんとあるから。」 へぇ。じゃ、違うわね。 「あら?」 しばらく、その花束を遠巻きに眺めていた私は、ふと不審な点に気がついた。 「それ、ちょっとかして?」 柚希は快く手渡してくれた。 一カ所だけ、少し青っぽいところがあったのだ。まるで、そこだけ青色の絵の具を飛ばしたみたいに。 さらに見ようと顔を近づけた私は、思わず 「!」 びっくりして花束を顔から遠ざけた。 「お姉ちゃん、どうしたの?」 「これ、酸っぱい匂いがするんだけど?」 なんか、レモンみたいな、お酢みたいな、鼻につく匂い。 「ほんとだ。花に、香水かなんかかけたのかな?」 なにかを‥‥‥かける? 柚希の言葉で、私は閃いた。 そっか、そうだったんだ! さて、この後私は謎を解くことが出来ました。 あなたには、解けるでしょうか?
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