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このクイズの参加者(9人)
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![]() ![]() どうも、夜川(元S)です。
今回は予告どおり、霧野幽介を探偵役、警部の娘を語り手にした物語です(山村警部も登場します) では、本編に移りましょう。 *********************** 暑い。あまりにも暑すぎる。公園から聞こえる蝉の大合唱も、体感温度を増幅させる。 今日は午後からうちに税務省の人たちが来る予定だ。何でも、警察官たちの家に脱税をしてないか、調べるそうだ。 そもそも、なぜ脱税の調査を行うことになったのか。それは、とある週刊誌に、『警察官幹部の人間が脱税している』と書き立てられたからだ。すると、当然国民たちの間に不信感が募っていく。国としては早いとこ問題を解決するために、税務省に調査命令を出したのだった。 まぁ、家にいても昨日あった不思議な誘拐事件のせいで、お父さんの機嫌が悪くてたまったもんじゃないから、結局出かけるつもりだったんだけど… そんなことを考えながら歩いていると、ようやく目的地に着いた。 ゆうに、築百年は経っているであろう日本家屋―幽介の家だ。 私は、玄関を開けて部屋に入る。 たくさんの怪しげな本に囲まれた部屋に、幽介は座って本を読んでいた。 女の私よりも、白く、後ろの壁が見えそうなくらい、透明感にあふれる肌だ。 「やぁ、雫ちゃん。どうしたの?」 「うん。ちょっと昨日の事件のことを教えてあげようとおもって」 そう、私が今日この家に来たのは、幽介に事件の謎を解いてもらうためだ。いままでも、何度か事件の話をしてたんだけど、彼は、どんな謎でも、すぐに解答に行き着いてしまう。 「で、どんな事件なの?」 幽介は好奇心に目を輝かせていった。 「うん、あのね…」 私は、お父さんから聞いた話を、思い起こしながら話し始めた。 *********************** それは、昨日の昼下がりに杉田家にかかってきた、一本の電話から始まった。 「息子は預かった。一千万円用意しろ」 それだけ言うと電話の主は接続を切ってしまった。 杉田家の奥さん―静香さんは、半信半疑ながらも、警察に通報した。 警察は、けたたましいサイレンの音とともに、連絡してすぐ家に到着した。 「刑事さん、助けてください。家にはとてもじゃないけど、一千万円なんて払えません」 静香がそう言ったのも無理はない。杉田家には、一千万円もの借金があったのだ。 「安心してください。お金は私どもで払います。すべて私が出しましょう」 そう言ったのは安川警視だ。 *********************** 中略 *********************** しばらくすると、また犯人から電話がかかってきた。 「金の用意はできたか?できたら○○町の□□という建物の前に来い。そこで金をバックに入れて、止めてある赤い車にそのバックを投げ入れろ」 それだけ言うと、またしても電話は切れてしまった。 「よし、○○町の□□だ!全員いそげ」 山村警部が怒鳴る。 *********************** ○○町□□付近 ○○町に行って見ると、確かにマンホールの上に、赤い車があった。 「奥さん、我々は近くにいますが、出て行ったら犯人も出てこないでしょう。ですから、そこの影に隠れております」 警部は、車のよく見える場所を指差した。 静香は、頷くと、ゆっくりと車に近づいていく。そして、バックを投げ入れた。 「よし、これで奴が金を回収にきたら逮捕だ」 しかし、どれだけ待っても、犬一匹現れない。 警部たちもしびれを切らして車を覘きにいこうと立ち上がった。その瞬間、派手な音を立てて車が爆発した。 「なんて奴だ。金も取りに来なかったのに爆発させるなんて…」 警部が慌てて近寄ってみたが、なんと、身代金がバックごと消えていた。 警察官たちも燃えていく車の残骸を見つめるばかりだった。 *********************** 家に帰ると、なんと杉田家の小3の息子―義男が帰ってきていた。 警察は、早速義男に話を聞くことにした。 「え、誘拐?ちがうよ優しいおじさんとリフレッシュランドに行ってたんだ」 リフレッシュランドというのは、二年前にできた人工島の真ん中に去年できた遊園地だ。 「それでね、いままでずっとおじさんと遊んでたの。セミさんがうるさかったけど、楽しかったよ。それでね、さっき車で送ってきてもらったの」 義男は、笑顔でそう証言したのだった。 *********************** 「ねぇ、雫ちゃん。義男くんのお父さんはいったいなにをしてたの?」幽介が聞いてくる。 「どうも出張だったみたい」私が答える。 「ところで、どうして一千万円も借金しちゃったの?」 「それがね…友達の保証人になってたみたいなの」 可哀想なことに友人のBくんにだまされたらしい。 「ふうん……」 少し幽介が考え始めた。 「ごめん、雫ちゃん。僕にはこの謎は解けないよ…」 口ではああいってるが答えを見つけた幽介の顔。 「ねぇ、事件の謎を解いたなら答えを教えて」 幽介は答えない。まだ迷っているみたいだ。 私は、幽介が答えてくれるまで待つことにした。 解答編>>16へ続く *********************** 問題編、以上です。 よくわからないところなどあったら、遠慮せずに質問してください(長くなって済みませんでした)
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