やあ、皆さんこんにちは!!
僕は少年探偵団のリーダー　K　です！
あっ、もちろんKっていうのは本名じゃなくって探偵としてのコードネームさっ！
探偵たるもの、英語っぽい名前のほうがかっこいいもんねっ!!!

今日もまた難事件を解決するため、探偵団のメンバーで1つ年上の　J　を誘って隣町のピアノ塾に駆けつけたんだ………。

（刑事）「おっ！誰かと思えばチビッコ探偵団のけん…
「ワーワーワー！ゴホッゲホッグハッ!!……少年探偵団です！。暑い中お仕事お疲れ様です!!」

僕はいつものように挨拶して、慣れた様子で現場の状況を聞こうとしたんだ。
「よし、それじゃ一番乗りのご褒美に現場の状況を教えてあげよう。そのかわり、おじさんの話を聞いたらちゃんとおうちに帰るんだぞ！いいね？…それにしても君はいっつも一番乗りだねぇ……」

…そうなんだ、事件が起きそうなときは必ずどこかから変な声が聞こえるんだ。昨夜だって突然……
「久しぶりにネタ…ンッゴホッッグハッゲフッ!!……事件が起きる……明日の朝、隣町のピアノ塾で………」
　それで急いでＪに電話して一緒に駆けつけたんだけど……

「ねぇ、Ｊ、刑事さんの話ちゃんと聞いてたの？」
「……だから、俺の名前はＪじゃなくって、じゅ…」
「ガボッ！グビッ！ボフッ!!!…オーケーオーケーＪ、それじゃ今、刑事さんから聞き出した情報を元にミーティングを行うから、一度アジトに戻るぞ！！」
「……アジト？探偵なのに…？っていうかいつもの公園だろ??」

　そして僕たちはアジトに戻り、情報を整理することにした。それにしても、刑事さんがこんなに簡単に情報を漏らしてくれるのも、僕たち少年探偵団の特権だね！えっ？そんなことあり得ないって？でも、どっちかっていったら僕たち子供が事件現場でやさがしする方があり得ないじゃん!!!

「…Ｋ…独り言はその辺にして、さっき聞いた話を教えてくれよ……」
「…やっぱり聞いてなかったのか……まあいいや、ここからが本番、これまでのは前説みたいなもんだぜっ!！」
「（…前説？？誰に…？？）」
「いいかい、僕が調べ上げた重要な情報は以下の通りだ。」（以下、刑事さんから聞いたそのまんま）
　�@　殺されたのはピアノ塾の講師の田仲伊智子。
　�A　死因は腹部に刺さった包丁による出血死。死亡推定時刻は昨夜22時前後。
　�B　倒れた被害者の腕の先には、次のようなダイイングメッセージがあった
　　　い５ド７と４Ｅ４Ｇ３Ａ５
　�B　容疑者は、ピアノ塾に通う児童の父兄で、昨夜父兄面談の予定となっていた5人。
　　　　阿部　和子
　　　　井戸　文代
　　　　宇田　光子
　　　　江賀　洋二
　　　　小野　逸郎

「それから、この５人が昨夜どんな順番でこの塾を訪れたのか、それとも、来る予定だったけど果たして本当に全員が来ていたかどうか、今のところは分かっていないんだ。でもね、そんなことは警察が順番に調べていけばすぐ分かることだ。そうだろ？」
「………」
「そこで僕たち少年探偵団が犯人の元に先回りして、警察の鼻を明かしてやろうって思うんだけど、どうだい？」
「……それじゃぁＫはまずどこに向かうつもりだい？」
「ん〜、まぁ、絞れるとは思うんだけど……」
僕が自信なさげにそういうと、さっきまでとは別人のようにＪがこう言ったんだ。
「いや、犯人は……うん、そうだよ！さぁ、警察の鼻を明かしてやるんだろう？急ごうぜっ!!」
そしてすぐ立ち上がり、倒れたままの自転車を起こしてる。

あっあれっ？？ねぇ、ちょっと待ってよ、リーダーは僕だぞ！！


ねぇ、皆さん、Jは犯人が分かったみたいだけど、ばれないようにそーっと教えてくれませんか??そーっと、そ〜っとね！。

「お〜いＫ！ぶつぶつ言ってないで！早くしないと本当においてっちゃうぞ〜!!」