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ヒント知らないよ
このクイズの参加者(3人)
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嫉妬渦巻く罠 ※正解発表
難易度:
そう 2005/05/30 18:53 まったく、今日はなんて日だ。
俺はしくじってしまった。 輝かしい未来のため、最大限の努力をしてきたって言うのに。 といっても仕事でミスをしたわけではない。女を失ったのだ。 鎌田 三波、幸運の女神を。 入社当初から彼女を狙っていた。社長秘書で、清楚で美しく、その上専務の娘という申し分の無い娘。 出世のために必要不可欠な駒となる…そうにらんでいた。 彼女との交際は、まだ始まって数ヶ月。今日は彼女の誕生日だった。 必死で掃除をした俺の部屋に招き、シャンパンで酔わせ、高価なプレゼントを贈り、ムード満点に盛り上げた、そのときだ。 以前気まぐれに相手をした女が、呼び鈴もなしに俺の部屋にずかずかと上がりこんできた。 女の名前は、藤野 真里。俺よりも10も年上のお局OLだ。俺が本気で付き合うはずも無い。 金払いがいいから少し遊んでやっただけのことだった。 勝手に作った合鍵で上がりこんできたのだった。 その上、唖然とする俺たちの前で真里は泣きわめいた。 「信じられない…。私あなたのために尽くしてきたのに!この家具も、服も、みんな…みんな私が買ってあげたんじゃない!」 そういうと真里は三波を引きずり倒した。 対する三波も黙っているはずも無く、その怒りは俺に向けられた。 「このことはお父様に報告させてもらうわ。それから社長にも…私生活のだらしない信用のおけない男だって。今後社内で出世は期待しないほうがいいわね。」 こう言い残し、三波は部屋を飛び出した。残されたのはあほみたいにぽかんと口を開いた俺と、真里。 俺は真里を怒鳴りつけ部屋から追い出した。 なんてことだ。今までの努力はなんだったのか。すべてが無駄に…。 タバコをふかしているとき電話が鳴った。三波かもしれない。俺は受話器をとった。しかし…。 「わたし…。」 真里だった。すぐさま切ろうと思ったが次の言葉に手が止まった。 「今から死ぬわ。薬を飲んで死ぬ…。」 冗談はやめろと俺はせせら笑った。しかし陰気な声で真里は続ける。 「あなたがどんなにひどい人だったのか遺書に書き残してやるわ。…そんなことさせたくなかったら来てよ。来ないなら絶対に死んでやるから…。」 ちくしょう…。よりにもよってこんな日に…。 だが俺は行ったのだ。真里の部屋まで。どうしても気になって…。 「真里!俺だ!」 「直行さん…。」 ドアの向こうから弱弱しい声が聞こえる。俺はあせった。すでに薬を飲んでしまったのかもしれない。 「待て!は、はやまるな!」 慌てふためくと、真里の疲れたような笑い声がかえってきた。 「安心して…。馬鹿な真似はもうやめたから…。私興奮してしまって…直行さんにも迷惑かけてしまったわね、ごめんなさい…。」 どうやら真里は電話の後に落ち着きを取り戻したらしい。 「悪いけど今日は帰って…。泣き過ぎてひどい顔してるの。顔あわせられないわ…。」 「そうか…。わかった。」 そういい俺は真里の部屋を後にした。 部屋に戻るとどっと疲れが出てきた。 ベットに倒れこむと同時に電話が鳴った。 また…?そう思ったが思いもかけないところから電話がかかってきた。 「もしもし?菊池 直行さんですね?こちら○○署の高崎と申します。鎌田 三波さんが暴漢に襲われた事でお伺いしたいことがあるのですが…。」 三波が暴漢に? それから程なく刑事がやってきた。 「時刻は10時過ぎ。賊はすぐさま逃走したので幸いにも軽傷で済みました。しかし現場にこんなものが落ちていたのでお話を伺いに来たんです。」 そういって刑事が俺に突きつけたのは万年筆だった。紛失しても出てくるようにと名前を彫ってもらっていた。失くした覚えはないのだが…? 「鎌田さんは賊が自分を襲ったとき、これを落としたといっています。」 「冗談じゃない!どうして俺が三波を襲わなくちゃいけないんだ!…10時過ぎって言いましたね?そのとき俺は真里の部屋にいたんだ!聞いてもらえばわかる!」 俺は刑事とともに真里の部屋に向かった。 しかし真里は俺は部屋にきていないといった。 しかも運悪く真里の部屋の両隣の住人は留守で、俺がいたことを証明するものは誰もいなかった。 頭をかきむしる俺の横で、部屋を見回していた刑事が立ち止まった。 そういえば真里の部屋は依然訪れたときと変わっている。 テレビや電話、その他家電などが新しいものになっていたのだ。 ずいぶん来ていなかったからな…。と少し懐かしげな気もした。 と、刑事が口を開いた。 「菊池さん。どうやらあなたには帰っていただいて構わないようです。」 「は?」 「後は真里さんにお話をお伺いするだけで十分なようですから…。」 刑事は真里を疑っているらしい。 確かに真里は十分な動機がある。しかしその時刻真里と俺が話していたことは事実なのだ。 いったい…? さてそのトリックとは。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 久々です 皆さんの問題に手を出せず、出題に回っている今日この頃です。 またしても長文でごまかしてます… 解答は返信中にあるかも。答えがわかったり、誰かに解いて欲しいときは右上のから教えてね。
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