「あなたが天使か悪魔だったら１に-１をかけてください。
あなたが人間だったら１にゼロをかけてください。出た答えは正の数ですか？」
と質問します。
天使だったら、１*-１＝-1で、Ｎｏ．
悪魔だったら　-１だけど　答えはＹｅｓ．
人間だったらゼロで　回答不能（無言）
となり、なんとか正体が分かりました。

(1)あなたは天使か悪魔である。
(2)あなたは天使か悪魔か人間である。
(3)あなたはこの質問に「いいえ」と答える。
の中に真であるものは2つ以上ありますか？

天使なら…(1)(2)は真なので「はい」と答える
悪魔なら…(1)(2)は真なので「はい」と答える
人間なら…(1)は偽、(2)は真。
「はい」と答えると(3)が偽になってしまい矛盾。
「いいえ」と答えると(3)が真になってしまいやはり矛盾。
よって人間は解答不能。

(1)あなたは天使か悪魔である。
(2)あなたは天使か悪魔か人間である。
(3)あなたはこの質問に嘘で「はい」と答えるか、正直に「いいえ」と答える。
の中に真であるものは2つ以上ありますか？

天使：(1)(2)は真なので「はい」と答える。
悪魔：(1)(2)は真なので「いいえ」と答える。

人間：(1)は偽、(2)は真であり、
本当の「はい」を答えようとすると→(3)偽→矛盾
本当の「いいえ」を答えようとすると→(3)真→矛盾
嘘の「はい」を答えようとすると→(3)真→矛盾
嘘の「いいえ」を答えようとすると→(3)偽→矛盾

＜答えの質問＞
あなた以外の2種類の存在のうち、片方には
「あなたはこの質問に「はい」と答えますか？」（問Aとする）と質問し、もう片方には
「あなたはこの質問に「いいえ」と答えますか？」（問Bとする）と質問します。
この時、質問者は1つ以上の回答を得ることが出来ますか？


＜パターン分け＞
人間は問Aと問Bのどちらにも答えを出すことは出来ますが、
天使はその性質より問Bに対して答えを出せません。
同様に、悪魔は問Aに対して答えを出せません。

天使か悪魔に上の長い質問をすると、「あなた以外の2種類の存在」の中に
人間が含まれるため、回答不能とはなりません。
天使は「はい」、悪魔は「いいえ」と答えます。

人間に同じ質問をしたとき、天使と悪魔、問Aと問Bの関係について、
天使に問A、悪魔に問Bを投げた場合は両者とも答えを出せますが、
逆に質問した場合はどちらも答えを出すことができません。
質問者が1つ以上答えを得られるかどうかは、質問の対象によって変わることになります。
本当は「場合による」とか「1/2の確率で「はい」」とか言いたいですが、
そう答えるわけにもいかないので人間は回答不能となります。

「はい」と答えれば天使
「いいえ」と答えれば悪魔
「回答不能」になれば人間　　　3種類に分けられました。たぶん

問い：
人間の女性に変身するのは得意ですか？
−−−−−−−−−−−−−−−−
天使：Ｙｅｓ
悪魔：Ｎｏ
人間：「ハァ？　何んじゃそれ
　　　　　思いっきしイミフメ〜」

回答例：「あなたはこの質問に『はい』と答える悪魔か、もしくはこの質問に『正直に』答える人間ですか？」

解説
『はい』『いいえ』だけだと、２パターンしかないため、３つの可能性を網羅することはできない。まず、強引にでも３つ目の回答パターンを作らなければならない。
そこで、『回答不能』というパターンの質問を考える。具体的にはこのような質問だ。

「あなたはこの質問に『いいえ』と答えますか？」

この質問に真面目に答えようとすると、『はい』と答えても『いいえ』と答えても矛盾を起こす。自己言及のパラドックスと呼ばれる現象を、今回の模範解答で使うことにした。

今回は悪魔を回答不能にする。
悪魔を回答不能にするには、次のような質問をすればいい。

「あなたはこの質問に『はい』と答えますか？」

　これに対して、『はい』と答えれば正解だし、『いいえ』と答えても正解になってしまう。どっちを答えても嘘にならないため、悪魔は答えることができない。
　一方天使はと言うと、素直に考えれば『はい』と答えるだろうけど、別に『いいえ』と答えても間違いではない。この状態はややこしいので、質問を次のように改める。
　
「あなたはこの質問に『はい』と答える悪魔ですか？」

　このように質問すれば、天使の答えは必ず『いいえ』になる。ひとまずこれで、天使は『いいえ』　悪魔は『回答不能』という状態を作ることができた。
　
　
　
　
　次に、人間に『はい』と答えさせる質問を考えなければならない。ここがこの問題で一番ややこしいところだった。
　結論を言ってしまうと、「あなたはこの質問に『正直に』答えますか？」と質問すれば、人間は必ず『はい』と答えるだろう。
　人間が正直に答えた場合は簡単である。文字通り、正直に『はい』と答えただけだ。
　人間が嘘をついている場合はややこしい。一度、この質問を悪魔にした場合を考えてみよう。
　
「あなたはこの質問に『正直に』答えますか？」という質問に対しては、悪魔は正直に答えることがないのだから、この質問の解答は『否』である。
　しかし、悪魔はその質問に対して、嘘の答えを言わなければならない。『否』だからといって、『いいえ』と答える事はできず、『はい』と答えるしかないのだ。
　これが人間であっても話は同じで、「この質問に『正直に』答えますか？」と聞かれたとき、嘘の答えを返そうとしても、答えは『はい』になってしまう。
　正直に答えようが答えまいが、『はい』と答えざるを得ない質問がこれで用意できた。後はこの２つの質問を組み合わせるだけである。
　
　
「あなたはこの質問に『はい』と答える悪魔か、もしくはこの質問に『正直に』答える人間ですか？」

　このように聞けば、天使の答えは『いいえ』　悪魔は『解答不能』　人間は『はい』と答えるだろう。

あなたはこの質問に嘘の『はい』か本当の 『いいえ』を返す人間ですか?