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ビン・ボウ警部補の事件録・27『誘拐事件』
難易度:★★★  
?空蝉 2013/11/22 15:13
「まさか、三日間連続で殺人事件とはね。それも、被害者は全て、名だたる金持ち連中ばかりだ」、頭に後ろ手を組み、パイプ椅子の背もたれに身を預けつつ、中・流刑事は隣に座る利子刑事に言った。
「そうですね。三件中どの現場でも金品等は盗られていないことから、金目的の線は消えるわけですが」利子刑事が応じた。
「ということは、ビン・ボウ警部補の犯行の可能性は極めて薄いということになりますか。おもしろくないなあ」
「まったくです」
 今、彼らのいるホールの壇上にはルピー署長が立ち、各事件のあらまし及び捜査状況を説明している。捜査本部が立ち上げられてかれこれ十時間。捜査員たちには休息の時間もない。
「――と、いうわけで、この町の歴史において、連続殺人事件というのは前代未聞のことであり、また、今後の事件発生の可能性を考慮すると、捜査員諸君には普段以上に心してかかってもらう必要性が――ん?」
 前のドアから突然走り込んで来た捜査員に、ルピー所長は口を止めた。「君、遅刻かね。なっとらんな」
「いえ、違うんです!」急いたような口調で、その捜査員は言った。「たった今、オフィスの電話にて、事件発生の報を受けました。誘拐事件だそうです!」
 その場の捜査員全員が立ち上がった。

「・・・・・・ええ、先ほど犯人から電話が。・・・・・・はい、息子をさらったとのことで、身代金を用意しろと・・・・・・」ジミー・プリペイド氏は、現場に駆けつけたビン・ボウ警部補たち捜査員に、事のあらましを説明している。
 プリペイド氏の話によると、息子のマイケル・プリペイド君(6歳)が、おつかいに行ったきり帰ってこないので、両親ともども不安になっていたところ、電話があり、受話器を取るや否や、マイケル君をさらった旨及び米ドルで100万用意しろとの要求があったという。
「絶対に警察に知らせるなと最後に念を押されたのですが、なにぶん、こういう事態に不慣れな私なものですから、こうして通報してしまいました」狼狽ぶりも甚だしく、プリペイド氏は言う。
「警察に連絡すれば子供の命はないと言われたにも関わらず、警察に電話をかけるなんて、信じられないわ!」肩を小刻みに震わせながら、プリペイド氏の非を咎めるかのような口調で、サラ・プリペイド婦人は言った。「私は止めたんですけど。だってそうでしょう!?警察に言えば殺すって言われてすぐに通報する親がいますか!?犯人が監視してたらどうするんですか!本来なら冷静に対処するところです!それなのにこのバカ亭主ったら、取り乱して・・・・・・!」
「まあまあ奥さん。ご主人の気持ちも分かりますよ。こういう事態に慣れている親なんて、そもそもいませんからね。警察の力に頼って頂いたのは正解です。それに、この家を監視出来そうな場所は、ここに来る前に、我々がしらみつぶしに調べてますから、監視されていることはないと思いますよ。あと、盗聴・盗撮についても探知機にかけたところ、問題はありませんでした」励ますように、ビン・ボウ警部補が言う。「それで、お金の受け渡し方法などは聞いたのですか?」
「いえ、それが、夕方また改めて電話するとのことで、電話は切れてしまったのです」
 今は午前11時。日曜日ともあってか、大通りに面した窓からは、人々の快活な声が聞こえてくる。そういえば今日は、パレードの日だった。
「では、犯人から再度コールがあるまで、待たせて頂いてよろしいですね。中・流刑事。逆探知の用意を」
 それから1時間が経過したところで、電話がかかってきた。夕方にはまだ満たない。慌てて受話器を取るプリペイド氏。だが、彼の驚きは、まったく別の種類のものだった。
「は!?電話会社?」
何言かやりとりをしてからプリペイド氏は捜査陣の方を向いた。
「どうしましょう、刑事さん。電話会社からの電話です。なんか、これから会社側の回線メンテナンスを行うとかで、今から6時間ほど電話が通じなくなるとのことなんです・・・・・・。そんなこといきなり言われても困ると言ったんですが、相手もなかなか強情でして・・・・・・」
「ふむ・・・・・。だったら、仕方ない」ビン・ボウ警部補はプリペイド氏と受話器を代わると、やむを得ずというかたちで現在の状況を説明し、メンテナンスの延期を申し出た。誘拐事件と聞くや、相手は慌てた様子で納得してくれた。
「内密の捜査です。くれぐれも他言無用でお願いしますよ」最後に念を押し、ビン・ボウ警部補は受話器を置くと、捜査陣のところへ戻った。
 それからさらに1時間が経ったところで、再度電話が鳴った。プリペイド氏が出ると、彼の経営する会社の役員からのものだったが、社の瑣末なことに関するやりとりを2、3分ほど交わした後、電話を切った。「まったく、ひやひやさせる」
 それ以降は特に余計な電話もなく、時間だけが過ぎていった。だが、張り詰めた空気は相変わらず保たれたままで、ビン・ボウ警部補のあたりめを噛む音だけが、室内に空しく響き渡る。
「遅いわねえ、犯人からの電話」サラ婦人が不安気につぶやいたまさにその時、今日四度目の電話が鳴った。時刻は、午後4時半を少し回ったところだ。プリペイド氏が受話器を持ち上げる。
「もしもし・・・・・・。あっ!息子は、息子は無事なのか!?」
 その場の緊張がピークに達した瞬間だった。中・流刑事が逆探知を開始する。
<無事、と言いたいところだが、お前さん、警察を呼んだだろう?>変声器により機械化された声が、受話器の向こうから冷たく響いてきた。
「呼んでない!呼ぶわけがないじゃないか!」
<嘘をつくなよ。俺はちゃんと分かってるんだぜ?・・・・・いいか、今後の指示は明日以降行う。それまでに警察を追い返しておけ!>そのまま電話は切れてしまった。
「馬鹿な!どうして分かったんだ!」プリペイド氏は顔を赤らめ、拳をおもいっきり電話に叩きつけた。

Q1:誘拐犯は、監視及び盗聴・盗撮をせずして、どうやって警察が呼ばれたことが分かったのでしょうか?尚、誘拐犯は、電話会社の人間と共犯ではありません。

Q2:実は、プリペイド氏の家に居合わせた人々の中に、何らかの形で誘拐犯に通じていると思われる者がいるのですが、それはいったい誰でしょうか?根拠も添えてどうぞ。
 
Answer「誘拐犯はどうして警察が呼ばれたことが分かったか・・・・・・。おそらく、一度目の電話、電話会社と名乗る者が、実は誘拐犯だったのでしょう。電話会社の者を装い、こちらから状況をうまく聞きだしたんだ。もっとも、これについては、状況を相手に説明してしまった私に責任があります。ごめんなさい。
 そしてもうひとつ、誘拐犯と何らかの形で通じている人間とは、サラ・プリペイド婦人です。誘拐犯は一度目の電話で、『次の指示は夕方に出す』と言ったそうですね。結果、誘拐犯からの二度目の電話は4時半頃に来たわけですが、サラ婦人はその時、『遅いわねえ、犯人からの電話』とおっしゃった。誘拐犯が次の電話を夕方と指定した以上、4時半という時刻が遅いとうことはないでしょう。4時半という時刻は、『夕方』として十分妥当な時間帯です。仮に『遅い』なんて言葉を使わなければいけないとすれば、6時とか7時とか、それ以上の時間帯になっても電話がかかって来ないケースでしょう。にも関わらず、サラ婦人は4時半の時点で、『遅い』と言った。つまり、彼女は、もっと早くに誘拐犯からの電話はあるであろうことを事前に知っていた可能性があるということです」
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