山高帽にステッキという自慢のいでたちで、
我々ふたりは連れ立って出かけたが、あいにく道に迷い、
疲れきって、この寂しげな洋館に辿り着いた。

入り口に掲げられたプレートが、我々の興味を惹いた。

Welcome.　Come in.　No matter.　-　Wildcat

「ねえ君、この屋敷の主人は我々同様に英国かぶれと見えるね。」
「文法は乱暴だが『問題ない、入れ』というのだからお言葉に甘えよう。」
「そうとも、これも何かの縁だ。 Wildcat氏と友人になろうではないか。」

中へ声を掛けるが返事は無い。
扉に触れると、軽々と開いた。
入ってすぐの壁面に、外に在ったのとは違った作りのプレートがある。

Bitter cold.

「ねえ君、何だってこんな文言が掲げてあるのだろうね。」
「寒いことには間違いないが。奇妙な趣向だね。」

ひとけが無いので、我々は屋敷の奥へむかって探検をはじめた。
途中、いくつか同様のプレートを発見した・・・。


それから数時間。罠だったのだ。
我々は、それと知らずに誘い込まれていたのだ。

「♪Gentleme〜n.　He〜y♪. Wher〜e?」
不気味な歌声は、確実に近づいている。
我々が隠れているこの場所が、アイツには判っているのだ・・・。


問題
　「我々が隠れているこの場所」とは？

　　　本解以外にも　かってに君キーワードあり。漢字表記で。