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難易度:★
![]() ![]() 変わった形状の刃物を背中に突き立てられて死んでいる男がいる。
ここは賃貸マンション『メゾン・クレジット』の一室。鑑識課員が這いまわる中、死体の横に立つビン・ボウ警部補の傍らに、青白い顔の、影の薄い女が一人、俯き気味に控えている。よく見れば、彼女には足がなく、宙に浮いていた。 「中・流刑事、利子刑事。今回の事件の犯人は、なんと幽霊だぞ」ビン・ボウ警部補は、二人の部下に対して、事もなげに言った。 「幽霊って・・・・・・」利子刑事が女を見た。「彼女が?馬鹿な・・・・・・」 「信じられんかもしれんが・・・・・・」ビン・ボウ警部補は女に触れた。だが、彼の手は女の体をすり抜けて、手ごたえなく空をさまよった。 「うわっ!なんなんだ、この人」中・流刑事が驚嘆し、その場を一歩下がった。 「彼女は名前はウラメシアさん、享年22歳。4年前の轢き逃げ事件で死亡している。で、今回の被害者がその轢き逃げの犯人。彼女は恨みを晴らすため、被害者を殺したと自白しているんだ」ビン・ボウ警部補が女に向いた。「そうでしたね、ウラメシアさん」 「はい」とウラメシアは消え入りそうな声で答えた。 「でも」と利子刑事が疑問を発した。「幽霊はあらゆるものをすり抜ける。だから、人に触れることもできなければ、物にも触れることはできない。凶器を持つことだって出来ないわけで、従って人を殺せるはずがない」 「もっともな意見だ」とビン・ボウ警部補が言った。「だが、被害者の背に刺さっているのは、『霊技刀』という特殊なものなんだ。幽霊はあらゆるものを透かしてしまうが、この刀だけは、幽霊でも触れることができる――でしたよね、ウラメシアさん」 「はい、その通りです」ウラメシアはやはり、消え入りそうな声で答えた。「この4年間、私はこの世に留まり続け、やがて、ふとしたことから、この男が私を轢き殺したことを知りました」ウラメシアは男の死体に目を向け、眉根を寄せた。「だから私は、今日、この男を殺すために、マンションに侵入したのです」 「幽霊だから、壁やドアをすり抜けるのは簡単だったでしょうね。で、凶器は男の書斎にあったのでしたっけ?」ビン・ボウ警部補が訊いた。 「はい。実は、男が霊技刀を所持しているのは、事前に調べて分かっていました。今日、私がマンションに侵入すると、男はリビングで寛いでいました。憎たらしいほどに、悠々と・・・・・・。男は私に気付かない様子でした。そんな男を横目に、私は書斎のドアをすり抜け――ドアには鍵がかかっておりましたが、警部補さんのおっしゃったように、霊体である私には関係のないことでした――、書斎机に飾られた『霊技刀』を持ち出し、男の背を襲ったのです」 「ふむ・・・・・・。まあ、自首してくれただけでも、よかったですよ。なんせあなたは幽霊だ。裁いたところでどうにもなりません。もう心残りはないでしょう。安心して、成仏なさい」 「はい。ありがとうございます」ビン・ボウ警部補の優しげな言い方に、ウラメシアは少し口元を綻ばせ、上を見上げると、今にも成仏しようという気配を見せたその瞬間―― 「ちょっと待った!」利子刑事が叫んだ。「なんだね、利子刑事。せっかくいい雰囲気なのに」 「ビン・ボウ警部補、あなたとしたことが、今日はどうやら不調のようですね。今の彼女の証言からすれば、彼女が男を殺すのは不可能ですよ」 利子刑事の推理とは?
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