このクイズのヒント
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ヒント知らないよ
このクイズの参加者(7人)
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難易度:★
![]() ![]() コマーがクイズに興味を示さなくなったのは僕にとって初めてのことだった。
冷えきったあの眼。侮蔑を含めた言い回し。身体からにじみ出るようなぎらついたオ―ラ。 いつものコマーじゃない。それだけが確かに僕の心で確信へと変わっていた。 「田中海造、斎藤正太郎、金井健二。今日付けでおまえらはクビだ」 いきなりのクビ宣言。 冷えきった眼で僕らを見下すコマーを信じられないように僕らは目をむいた。 「な、何をおっしゃってるんすか、コマーのダンナ……」 海造がうろたえたように一歩コマーへ足を踏み出した瞬間、 近づくなとでも言うように右手を前に静止させた。 「お前らのような人の役にも立たん犯罪者をここに居候させるわけがない。 ここにいるだけ悪害だ。消えろ」 「お、おい!コマー! おまえ、仲間になにを言って………!!」 胸ぐらに掴みかかり、 右の拳を肩の上まで掲げ上げてコマーに殴りかかろうとした瞬間、その手を正太郎と健二が決死の思いで掴み止めた。 「アニキ、我慢してくだせえ!」 「なんでだよ! こいつ、お前らをろくでなし扱いしたんだぞ! なんで殴っちゃいけねえんだよ!」 「アニキ、それだけでもう十分すよ……」 海造が肩を落としてコマーの胸ぐらを掴んでいた僕の左手をほどき、正太郎と健二に抑えていた手を放すよう目配せした。 「元々、俺達ヤクザは社会のゴミ。それを気まぐれに匿ってもらっていただけだったんす。 出て行けと言われれば男らしく消えるだけなんすよ」 「海造、おまえ、何を言って……」 言葉を返さず僕の肩を通り過ぎ、それに続いて正太郎と健二が僕に、お世話になりやした、とだけ言って過ぎ去っていく。 「コマーの旦那、今までお世話になりやした……」 扉のすぐそばで深々と海造は頭を下げて礼をするとそのまま振り返らずに扉を開けていく。 「なあ……、待てよ……待ってくれよ! 本当にそれでいいのかよ……! なにも文句ねえのかよ!」 虚しく、言葉だけがぼたぼたと口からこぼれていく。 「またどこかでお会いしましょうや、アニキ」 扉は僕とコマーの二人だけを部屋に残して閉まっていった。 「なかなか、くだらない茶番劇だ。まったく」 コマー、いや、これはコマーじゃない。人間の皮をかぶった化物が軽々と口を開く。 「なあ、『コマー』。 いまさ、一つだけいい謎かけができたんだよ……」 ふらついた足取りで化物の方へ僕は向き直る。 「おまえみたいな野郎とかけて、海の星が消失したと解く……。 なんだと思う……?」 化け物は三分ほど考え込むとにやついた笑みで返事を返した。 【それはXXXXXか?】 それに合わせて僕も顔を歪ませて無理矢理の笑顔で身体を解放した。 「そうだよ……このクソ野郎が!」 僕は初めて、『コマー』を殴った。
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