今日、私は会社の残業の件もありちょっと家に遅めに帰る事になった。

私は、私の息子、翔（かける）と一緒に住んでいる。

私の妻、つまり翔の母親は翔が5歳くらいの時に家を出てしまったようだ。

「ようだ」というのは、私の推測からだからである。正確には私の知らないうちに1人で家を出て、手紙をおいていったのである。

手紙の内容には特には触れないでおくが、「サヨナラ」の様なメッセージが書かれていた。

という訳で今、翔は家に1人なのである。翔は今小学2年生、サッカー少年の落ち着きのない翔に留守番はちょっと難しいかもしれない。早く帰らねば、、、

私の住んでいる町は都会の方といえど実際は田舎の様なもの、他の車も家に着くまで1台しか見かけなかった。

鍵を開け、私は家に入る。特に目立った様子はないようだ、、、

リビングに入ると、翔が作ったのか卵焼きが置いてある。翔は卵焼きが異常に上手い。

私が遅く帰るからって、こんな物まで作ってくれたのか。良いやつだな

隣には私がプレゼントした電卓が置いてある。私と翔はよくこの電卓で暗号の様にして遊んでいる。

えーっと、、、あ、そうだこれを見て思い出した明日は5月5日、子供の日じゃないか。柏餅を買おうと思ってわすれていた、、、この番号「505」も柏餅の事をさしているんだな。明日にでも買っておこう。

さて、もうこんな時間だ、サッカーで疲れきって寝ている翔のためにこの卵焼きもいただいて、そろそろ寝るとしよう