例題１：後手勝ち
例題２：後手勝ち
例題３：先手勝ち。Ａの場合３七Ａ。Ｂの場合３二Ｂ。
例題４：先手勝ち。Ａの場合２三Ａ。Ｂの場合２七Ｂ。

ＡとＢの間の空きマスの数を数が少ない順に並べた時のパターンが下記の場合は後手必勝となる。
000,011,022,033,044,055,066,077
123,145,167
246,257
347,356
先手が駒を引いたときは同じ列の駒を同じ数だけ進める。
先手が駒を進めた時には、他の後手必勝パターンのどれかにする。
これを継続すると必ず勝てる。

まずはBの必勝手順を考えます。

ある一つの列に注目すると、A,Bが一つずつ配置され、Aの方が上にあります。
この列におけるA,B間の距離をAとBの間にあるマスの数として定義します。
A,Bが接している場合は０となります。
３つの列のA,B間の距離を小さい順に並べたものをa,b,cとします(0≦a≦b≦c≦7)。

この(a,b,c)が下記８個のパターンにあてはまる場合は後手を選択、
あてはまらない場合は先手を選択します。
1.(0,x,x) xは0以上7以下の整数
2.(1,2,3)
3.(1,4,5)
4.(1,6,7)
5.(2,4,6)
6.(2,5,7)
7.(3,4,7)
8.(3,5,6)
0<a<bのとき、2〜8のパターンの中にa,bの両方を含むものは存在し、
しかもただ一つしかないようになっています。
2〜8の配置で駒を動かすと、3列中1列だけ距離が変わることになりますが、
上記の性質があるため、2〜8の配置にすることは不可能です。
1の配置にすることも不可能です。
また、1の配置から1〜8のどれかにすることも不可能です。

自分の番となったときに駒の配置が1〜8のパターンになっていない場合、
駒を動かして1〜8のどれかにすることが必ずできます。

0<a<b<cの場合は
パターン2から8の順に(a,b),(b,c),(c,a)のどれかを含むものを探し、
最初に見つかったパターンになるように駒を動かします。
このとき必ず駒を上に動かすことになります。
これは(a,b,c)の全組み合わせ35通りを調べて確認しました。
a,b,cの中の２数が等しいときは、等しくない列の駒を上に移動し(0,x,x)となるようにします。
0=a<b<cの場合はcの列の駒を上に動かして(0,b,b)となるようにします。

このように駒を動かせば、
自分が駒を動かす前は1〜8以外の配置、
自分が駒を動かした後は1〜8のどれかの配置
とできます。

毎回駒を上に動かしますので、有限回の操作の後、勝つことができます。

Aの場合も手番の選択は同じ。
上記手順の駒を上に移動のところを下に移動にすればいいです。

「三山崩し」と同じ原理。必勝法は「石取りゲーム　ニ進法　排他的論理和」などで検索すれば載ってます。例１「後手」　例２「後手」　例３「先手　３列目を６歩進める」　例４「先手　２列目を２歩進める」

例題1：後手勝ち　例題2：後手勝ち
例題3：先手勝ち。3列目を6マス前進。　例題4：先手勝ち。2列目を2マス前進。

ゲームの勝敗は距離だけで表されるので、どちらの側を選んでも全く影響は無い。
各列の駒の間のマスを2進数で表したものをDa,Db,Dcとすると
Da xor Db xor Dc ＝ 0の時に後手必勝、そうでなければ先手必勝。
自分の着手が終わった時、排他的論理和が常に0になるように取ればいい。
相手はどう取っても排他的論理和を0にできないが、自分はその次の着手で0に戻すことができる。

例題では
例題1：間の数は5,3,6。 101 xor 011 xor 110 = 000(0)
例題2：間の数は4,6,2。 100 xor 110 xor 010 = 000(0)
例題3：間の数は3,3,6。 011 xor 011 xor 110 = 110(6)
例題4：間の数は4,7,1。 100 xor 111 xor 001 = 010(2)
となるので、1,2は後手勝ち。3,4は先手勝ちとなる。

駒をどう配置しても、必勝手順がある手番を取られるので私は絶対に勝てない。