このクイズのヒント
-
ヒント知らないよ
このクイズの参加者(11人)
広告

広告
広告
クイズ大陸関連書籍
![]() ![]() |
![]() |
![]() |
![]()
難易度:★★★
![]() ![]() 防空壕の亡霊 (水時方玖里子の事件簿より)
「あの防空壕が頭を離れんのだ。 連続殺人犯青砥琢馬がどうやって消えたのか この半年私が考えるのはそれだけだ。 水時方さん。頼む私を助けてくれ。」 「杉浦警部。お役に立てるかわかりませんけど その防空壕に行ってみましょう。」 携帯もつながらない山奥にその防空壕跡はあった。 一番奥には旧日本軍の仮司令部があったという。 敗戦時、ここにいた軍人は軍の機密を守るため 全員自決した。その亡霊が今もさまよっているといわれ 地元の人間もここには絶対に近寄らない。 入り口 │ │ 鉄柵 西 │ │ 東 │ │ ┌─┘ A└───┐ ┌─┘┌─────┐└┐ │┌─┘ └┐└─┐ ││ └─┐└─┐ │└─┐ └─┐│ └─┐│ ││ ┌──┘│ ┌┘│ │┌──┘ │┌┘ │└┐ ┌─┘│ └┐└─────────┘┌─┘ └─┐ B ┌─┘ └───────┘ 「私と石田刑事は青砥琢馬をこの防空壕に追い込んだ。 中は暗く、足元は地下水でぬれていた。 また防空壕の奥はコウモリの住処になっていた。 私と石田は懐中電灯を頼りに 慎重に周囲を調べながら奥に進んだ。 この防空壕の地図を見てくれ。 A地点で石田刑事を時計回りに進ませた。 床・壁・天井を徹底的に調べるように命令した。 私は逆回り、つまり西側へ進み、 やはり徹底的に捜索した。 1時間後B地点で私は石田刑事と再会した。 石田は「誰もいませんでした。 隠れる場所も抜け道もありません」と断言した。 それは私も同じだった。 そのまますれ違うようにして石田刑事には 時計回りに捜索を続けさせた。 私も東側を徹底的に調べた。 やはり誰もいない。誰も隠れていない。 隠れる場所も抜け道も無い。 青砥琢馬がどこに消えたか全くわからない。 4時間グルグル回ってから捜索を断念した。 念のため鉄柵に鍵をかけ封印のシールを貼った。 ほら、この封印だ。半年前からこの鉄柵は開けられていない。」 ここで次の12項は事実とします 1 青砥琢馬は確かにこの防空壕に入った 2 防空壕には図示された以外の出入口・通路はない 3 防空壕には人間が隠れられる場所はない 4 石田刑事は杉浦警部の命令を忠実に守る部下であり 絶対に信用できる 5 石田刑事は青砥琢馬ではない 青砥琢馬の協力者でもない 6 誰かが石田刑事に変装しても 杉浦警部にはすぐわかる 石田刑事は本物だった 7 杉浦警部は青砥琢馬ではない 青砥琢馬の協力者でもない 8 ここにいるのは本物の杉浦警部で 事実しか話していない 9 鉄柵の封印は半年前 杉浦警部が貼ったそのままだった 鉄柵は半年間開けられていない 10 鉄柵を開けずに 人が防空壕に出入りすることはできない 11 鉄柵の鍵は杉浦警部しか持っていない 12 青砥琢馬は普通の人間であり 幽霊や妖怪などではない。 杉浦警部が鉄柵を開錠する音が響く。 少し錆びてはいるが今なお頑丈な鉄柵だ。 「警部。お待ちください。」 「どうしました?中に入らないのですか。」 玖里子は何かをじっと考える。 「ここは寒いですね。 入り口のほうで座って待ちましょうか。」 「えっ????」 10分、20分、時間が過ぎる。 杉浦警部が何か言いかけた時、 鉄柵が静かに開いていく。 そして人目をうかがうように 柵のむこうからゆっくりと現われる人影。 玖里子と警部が立ち上がる。人影がそれに気付く。 黙ってにらみ合う玖里子と人影。 杉浦警部は驚愕する。 「こ、こんな事が。信じられん。」 問題 警部が驚いた真相とは?
|