このクイズのヒント
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ヒント知らないよ
このクイズの参加者(8人)
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青春ランナウェイ
難易度:★★★
ama 2009/07/03 01:22 グラウンドから子供達の歓声が聞こえる。
近づいてみると、俺の教え子の仲良し四人組だった。 「お前らは仲がいいな」 帰宅間際だった私が声をかけると、四人はにこにこしながら駆け寄ってきた。 「ナカガワ先生、帰るんですか?」 「ああ、お前らも暗くならないうちに帰れよ。ところで――何をしていたんだ?」 「グラウンドでやることなんてそんなに無いじゃないですか、皆で競争して遊んでいたんですよ」 リーダー格のサカガミが元気良く答えた。 この仲良しグループは、しょっちゅうこうやって、グラウンドを走り回っている。 よくもまあこれだけの体力があるものだ、いい加減飽きないものかと、俺はすっかりメタボ体質になった自身の腹を眺めては、溜息をつきつき見守っている。 ――特にヒガシノ、お前は女子なんだからもう少し大人しくなったほうが… 「先生、心配しなくても私たち、ちゃんと帰りますからね」 「何だよヒガシノ、お前が今日も遊ぼうって一番張り切っていたくせに」 「いいんだよキノシタは帰っても。あんたヘタレだもん、暗い道が怖いんだよね」 「このっ、テメエ女子のクセにナマイキなんだよ」 「お前なんかその女子よりも足が遅いくせにっ」 「まあまあお前ら、喧嘩すんなよ」 いざこざが起きるとサカガミが仲裁する。お決まりのパターンだ。 さて、俺もこいつらのクラス担任だから足の速さは知っている。 一番速いのがリーダー格のサカガミ。 次に無口なニシダ。続いて紅一点のヒガシノ。 一番遅いのが…その紅一点と取っ組み合いをしているキノシタだ。 「そうだ、先生。俺達競争してたって、言ったじゃないですか」 「ああ、言ったかな」 「そうしたらですね、面白い結果になったんですよ」 「面白いったって、俺、お前らの体育の成績知ってるしなあ」 「だからこそ面白いんですよ」 サカガミは無邪気な笑顔で、しかしせいいっぱいのいじわるさを含みながらそう言った。 他の三人もその表情を見て含み笑いを始めている。 「実は俺…キノシタとほぼ同じだったんですよ」 「そう、このスポーツマンのサカガミ君が、まさかの俺と並走です。驚いたでしょ、先生?」 「ふふ、しかもね、ニシダがサカガミよりも速く走ってたんですよ!」 「…先生、俺の知ってること教えましょうか?ヒガシノの奴、その…おっぱいがでかくなってきてるんですよ」 「ぎゃ、何を言うんだニシダ、この変態!」 「はははっ、照れるなヒガシノ、好きあってる仲なんだから素直に喜べばいいのに」 「バカ、サカガミ、ニシダと私はそう言うんじゃなくて」 「素直じゃないなあ。…そうだ先生、俺はキノシタと同程度だったわけですから、ニシダだけじゃなくヒガシノにも負けちゃったんですよ」 ・問題 四字熟語を記入せよ
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