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ヒント知らないよ
このクイズの参加者(16人)
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難易度:★★
![]() ![]() 某月 某日 某所
「ここか…。良心的な値段で調査を引き受けてくれるという愚かな探偵がいるのは…クックックッ…」 そう言って事務所を見上げているのは、訪問販売業でNo.1の売上を誇る忍瓜伸郎【オシウリノブロウ】(38) 裸足で生活を送る人々の地域に出向き、靴を販売し莫大な利益を上げたのは彼だという逸話もある位のやり手である。 ここ最近は、かなり強引に製品を売ったり、酷い時には粗悪品を最新式だと偽って売るなどの被害が出ている。 「どうも〜こんにちは〜。忍瓜でございます〜。太傅先生はいらっしゃいますか〜」 営業スマイルと低姿勢で武装し、事務所に入る。 「どうも…お待ちしていましたよ、忍瓜さん。ご依頼内容を伺いましょうか」 「ええ…実はですね」 そう言いながら忍瓜は販売予定の最新式掃除機を取り出し、コンセントを差し込みスイッチを入れる。 ブイ〜〜ンッ とてもよくゴミを吸い込みそうな音を発しながら、掃除機は見本に撒いたビー玉や小銭を吸い込んでいく… あわよくば、ここで一台売ってしまおうという腹積もりだろうか… 依頼の内容は、次のようなものだった。 彼の社では、先ほど実演した最新式の掃除機を販売する予定があるのだが、この辺りでは【チュートク】 という不動のブランドがあるために、新たな販売地域を開拓したいとのこと。 そこで目を付けたのが、『掃除は箒と塵とり、雑巾で!!』をモットーとしているという噂のある箒塵地区(ソウジンチク) だそうだ。しかし、この地域の情報が不足しているので調査して欲しい。 「分かりました。では、1週間ほどお時間を頂きます。調査料は1日1万2千円、必要経費は別ということで、 18万円となりますが宜しいでしょうか?」 トラックと運転手を雇って現地に赴き、売れなかった場合の損失を考えれば安いものだ。 「分かりました。ではこれで…」 即金で18万円を支払うと、太傅に領収書を切ってもらうと、さっさと帰って行きました。 「さて、では始めるとしますか」 それから1週間後、太傅は忍瓜氏に調査内容を報告した。 箒塵地区は、1800世帯 人口6000人 0〜19歳 3割 20〜64歳 4割 65歳以上 3割 噂通りどの家庭でも掃除の際には箒と塵とり、雑巾を使用しており掃除機を使用する家庭は皆無である。 しかしながら、文化水準が殊更低いというわけではない。ガスも水道も通っており、また、冷蔵庫や洗濯機も使用している。 掃除についても、誇りや拘りで箒を使っているのではない。高性能で使えるものならば購入する気持ちはあるとのこと。 「ありがとうございます。明日にでも、地区に売り込みをかけに行きます」 それから数日後、忍瓜氏がすごい剣幕で怒鳴り込んで来ました。 「ちょっと、どういうことですか?一台も売れなかったじゃありませんか!!だ、騙したなっ!!」 しかし、太傅は涼しい顔で 「ふむ…仰っている意味が分かりませんねぇ…。私は依頼されたことは果たしましたよ。フフフッ…」 さて、どういうことだろうか?
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