あるワンルームマンションの一室で、若い男性が死んでいるとの連絡を受け、
簡単警部が付添刑事と共に現場へ向かう。

簡単警部 「付添君、被害者の身元は？」

死体の顔に被せてある白い布をめくりながら、付添刑事にたずねる。
そして両手を静かに合わせ合掌する。

死体はこたつの中に身体の半分入った状態で死んでいた。
今日は各地で大雪の天気で、部屋の中にいてもとても冷えこんでいる。
簡単警部は手に息を吹きかけ、擦り合わせて暖めた後コートのポケットに手をしまい込む。
こたつ以外の暖房器具の電源が入っていない事が部屋が冷えている原因だろう。

付添刑事　「・・水野 真、２５歳。この部屋の住人です。
　　　　　　　　普通のサラリーマンで人柄はいたって普通の男性だそうです。
　　　　　　　　・・ただ、女性関係は派手だったとの噂もあるようですが。」

簡単警部 　「・・ふむ。死因はずばり！窒息死？」

付添刑事　「・・・？よくお分かりですね？
　　　　　　　　検視が済まなければはっきりとは言えませんが、
　　　　　　　　死後１時間程度しか経っていないと思われます。
　　　　　　　　それから外傷も、争った形跡も見られませんでしたので、自殺だと思われますね。」

こたつの上には睡眠薬が入った瓶と葡萄ゼリーが数個、そして被害者の携帯電話が置いてある。
死体のそばのゴミ箱の中にはゼリーの空き容器やペットボトルが捨ててあった。
ゼリーを死ぬ間際に食べたのだろうか？
そうだとすれば、わびしい最後の晩餐だ・・。
付添刑事は机の上にあった携帯電話のボタンの一つを押す。すると画面が明るくなりある文字が映し出された。
画面には宛先は空欄のままで、未送信のメールが残されていた。

付添刑事　「えーと。メールの内容は・・・
　　　　　　　『なにもかもが嫌になりました。死んで生まれ変わりたい。さようなら』
　　　　　　　遺書ですね。やはり自殺に決まりでしょう。」

簡単警部 　「・・付添君。結論が早すぎやしないかな？もう少しよく考えてみたまえ。
　　　　　　　　被害者が窒息死した原因とこの事件の真相を。」

付添刑事 　「・・もしかして他殺ですか？」
　
簡単警部 　「さあ・・どうかな？」

問題 ）被害者が窒息死した原因（簡単警部が窒息と気づいた原因です）
　　　　そしてこの事件の真相をお答えください。

こちらが用意した正解とピッタリあわせる事は難しいと思いますので、
ほぼ正解に近ければ正解判定といたします。