プロローグ
私は、とある大臣に仕えている者の一人。
大臣は賭け事が大好きだ。そして、賭けに負けることが大嫌いだ。
だから、決して自分が負けないようにと、
仕えている者を呼んでは、自分に有利なルールで賭け事の相手をさせるのが日常茶飯だ。
賭け事の際には、少額ながら現金のやりとりをすることになっている。
勝ち越せば次の給料が増額されるが、負け越せば次の給料から差し引かれる。
負けが込むのは分かりきっていることだが、勝負を断れば何をされるか分からないので
仕方なく賭け事に付き合っている。
今日は私が大臣との賭け事に付き合う日だ。
溜息をつきながらも、私は大臣の休憩室へと足を運んだ。
問題
大臣「今日はサイコロでの勝負だ。これから一時間、みっちり付き合ってもらうぞ。
お前がサイコロを振り、その後わしがサイコロを振る。出目が大きい方が勝ち。出目が同じなら振り直し。
負けた方は勝った方に1ドルを支払う。簡単だろう?」
私「承知しました」
大臣「当然だが、これで終わりではない。今日もわしに有利なルールでやってもらおう」
私「はい」
大臣「たまには、お前にルールを選ばせてやろう。無論、どれもわしに有利であるがな。
ルール1。わしのサイコロの出目に1を加える。
ルール2。お前が3以下の目を出したら、わしがサイコロを振るまでもなくお前の負け。
ルール3。わしが1の目を出したら、お前の出目に関わらずわしの勝ち。
さあ、一つ選ぶがよい。」
私「ふむむ…」
大臣「早く選びたまえ。時間がもったいない」
なるべく損をしたくないなら、どのルールを選ぶべきだろうか?