出題をサボっていたアバランです
早速いきましょう
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【1】 昔、ギリシャに絶大な権力を誇る王様がいました。そのため国の至る所に王様の銅像があり、国で作られる金や銀の硬貨には皆、王様の顔が彫られておりました。まるで王様の力を象徴しているかのようでした。

【2】 そんな王様は、変装をして町に出掛けるのが大好きでした。自分の国の人々を訪ねて歩くのです。
ある時王様は、かごを作る男の家に行き、「どのくらい稼ぎがあるのか」と訪ねました。
「1日に銅貨1枚でございます」と、かご作りは答えました。
「それを貯め、昔の借りを返し、将来に備え、8つの口を養います」
王様が「どういうことか」と訪ねると、かご作りは答えました。
「昔の借りを返すというのは、育ててくれた両親の面倒を見ること、将来に備えるというのは、私が年をとったら面倒を見てくれる子供たちを育てること、8つの口とは両親、4人の子供、それに妻と私、というわけです。」
王様はお城にいる相談役たちに、この話の意味が分かるかどうか試したくなりました。
そこでかご作りに王様の身分を明かし、
「再び私の顔を見るまで、これがどういう意味か、誰にも教えるでないぞ。
3日間、外にも出てはならぬし、仕事も控えるのだ。もしも教えたら首を切るからな！」と命じ、銅貨を3枚与えて帰っていきました。
かご作りは、承知しない訳にもいきませんでした。

【3】 王様は相談役たちに話の内容を伝え、「3日間でこの答えが分かった者は大臣に取り立てる」と言い渡しました。
相談役たちは答えが分からないので、皆で考えることにしました。なんとか答えを見つけて、王様の鼻を明かしたいものです。
王様が自分で話や答えを思い付くはずはありません。きっと変装して出掛けたときに、誰かから聞いたのでしょう。
そこで相談役たちは、王様が立ち寄りそうな場所を1軒1軒訪ねて回りました。
そしてかご作りの家に来ると、かご作りは胸を張って「その人は確かにここに来ました」と言いました。
「昔の借りを返し、将来に備え、8つの口を養う、という話をしなかったか」と訪ねると、かご作りは、「はい、しました」と答えました。
「それはどういう意味か、教えてくれ」と、相談役たちは言いました。
でもかご作りは、王様の言葉を思い出し、「誰にも教えるでないぞ」と言われているので、教えませんでした。
ならばと、相談役たちはかご作りに金貨の入った袋を与えました。
袋の中身を見ると、渋っていたかご作りも嫌とは言えず、とうとう答えを教えてしまいました。

【4】 相談役たちは、お城に飛んで帰りました。王様は答えを聞くとカンカンに怒り、番兵たちにかご作りを連れてこさせました。
「私は再び私の顔を見るまで、誰にも答えを教えるなと命じたはずだ！命令に背いた奴は首を切る！」と、王様は言いました。
「私は、決して命令に背いてはおりません」と、かご作りは言いました。
「この後に及んで嘘をつく気か！」と、王様は怒りました。
「とんでもございません」と言って、かご作りは訳を説明しました。
それを聞いた王様はすっかり感心し、かご作りを城の大臣に取り立てました。
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さて、かご作りは王様にどんな説明をしたのでしょうか？お考え下さい。


ミニクイズ
「かご作り」と何度も出てきましたが、かご作りの「かご」を漢字に直すとどちらになるでしょう？
{篭・籠}

正解はコチラ→「籠」です。一般的にこちらを多用するため、こうなりました。「篭」はどちらかというと昔、人を乗せて運ぶもののことらしいです。
「籠」は皆さんも使うバスケットとかのことですね。