四月某日

ここは伊豆区ビル三階に所在を置く大陸探偵事務所
来客用のソファーに座り依頼人のいかにも成金男な風貌の
金成恒男(ｶﾈﾅﾘ ﾂﾈｵ)が大陸探偵に依頼内容を話している。

「 …と、いう訳で狙われている“これ”を守って欲しいっちゅうこっちゃ。」
そう言いながら男は小指を立て、いやらしくニヤリと笑う。
大陸探偵は無表情のまま男のその小指から
テーブルの上に置かれた一枚のコピー用紙に目線を移す。

簡潔に男の話をまとめると
一週間前、男のもとへ一通の怪文書が送られてきたというのだ。

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どんな問題？
お前の大切な女を奪う

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「 …ここだけの話、奪われるっちゅうか、狙われとるのはわしの嫁では無いと思っとるんや。
そやから警察ではなく探偵のあんさんのところへお願いに来た訳なんやけどな。」

「 では、貴方はこの文章から狙われているのは愛人の女性だとお考えですか？」

「 まあ、そう言うこっちゃ。おっと、そうやった。
その女が誰かをあんさんには話さんといかんな。」

金成はその女の顔写真を探偵に見せようと、
スーツの内ポケットから携帯電話を取りだし始めた。
そんな金成の行動を遮るように大陸探偵が口を開く。

「 お待ちください、金成さん。
狙われているのは愛人のその方では無い可能性があります。」

「 なんやてえ？」

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【問題】狙われているのは？
勝手に君反応後、解読理由をお願いいたします。