「実は聞いたところによると、その三兄弟の誰が正直で誰が嘘かを当てることが
　出来れば大丈夫なんです。でも、結局当てれた人は一人もいないので、
　会ったらもう終わりと思ってもいいですね。信じるか信じないかは・・・」
　
ショーウィンドウの奥のテレビであるタレントが話している。
　最近、テレビではこの『ロンリー三兄弟』がよく話題にあがっている。
　『ロンリー三兄弟』とは突然現れては、論理パズルと言われるパズルを出す、
　変な派手な服を来た三人組のことであり、論理パズルの『論理』をモジって
　『ロンリー』と誰かが呼び始めてこの名が浸透したらしい。
　なぜ、兄弟なのかは知らない・・・。
　僕は、タレントの言葉に少し違和感を覚えながら帰り道を歩いていた。
　「今日はよく冷え込むな〜」
　ついさっき降り始めた雪が、薄く大通りの道を覆っていた。
　こんな寒い日は早く家に帰りたい。よく、そんな時は近道を通っていた。
　そして今日も・・・
　ビルとビルの間で人一人分ぐらいの幅。
　街灯の明かりは射し込まず真っ暗な場所。
　そんな道とも言えないような所が近道だった。
　歩き始めてすぐに、前から人影がこちらに迫ってきたのが見えた。
　「まずいなぁ・・・。」
　幅が狭いので、どちらかが道を譲らなければいけない。
　と、そんなことを思っていたら、急に人影がものすごいスピードで
　こちらに向かってきた。
　「え・・・派手な服の三人・・・って、ま、まさか・・・！！！」
　予想は的中し、突然僕に向かって話し始めた。

　A「この中に正直な事を言ってるのは2人以下だ。」
　B「この中で正直な事を言ってるのは1人以下さ。」
　C「この中で正直な事を言ってるのは1人もいないよ。」

　突然のことで驚いたが、僕はとっさに、
　「け、け、警察に通報するぞ！！！」
　と震えた声で言い、もと来た道を全速力で走った。
　途中、雪に足を取られそうになり、その拍子に手に持っていた携帯電話を落としてしまった。
　大丈夫、大丈夫だ。大通りに出てすぐの所に公衆電話があるんだ。
　・・・・・・・・・・・・・・・・・
　しばらく走ったが、ここで僕はおかしいことに気づいた。
　「おかしい。何で大通りに出れないんだ・・・。」


Q1僕の違和感とは何だったのだろうか？

Q2三人(A、B、C)はそれぞれ誰が正直な事を言っていて、
　誰が嘘を付いているでしょうか？
　正直、嘘つきで答えてください。

Q3僕はこの後、無事だったでしょうか？