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殺人推理は夜桜の後で(推理問題追加)
難易度:  
? 2011/03/10 09:59
四月某日 P.M 10:00

大陸カンパニー恒例、大陸公園での花見
今年は不景気という事もあり参加人数は10人程度しか集まらなかった。

何気なく腕時計を見ると花見開始時刻からすでに3時間が経過。
夜風の冷たさが火照った体にはにちょうどいい。
周りを見回すと、桜の下に引かれた大きめなブルーシートの上に残っているのは
私を含め5人となっていた。

「 ふーん・・他のみんなはもう帰っちゃったんだ。」

誰に向かって言ったわけではない。
ま、関係ないかと手にした缶ビールをグイっと飲み干したのは
私、馬路 数花(25)

そんな馬路の独り言に「そうみたいだね。」と苦笑いをしながら返事をくれたのは
私と同期入社の玉木 愛子(25)
玉木は袋の中からガサガサとお茶のペットボトルを4本取り出した。

「・・はい、馬路ちゃん。私たちもそろそろお開きにしましょうか。」

静かに微笑みながら、玉木は私にそのペットボトルの1本を手渡した。
早く酔いを醒ませという事だろう。
まだちょっと飲み足らないなと思いつつも
玉木の好意を無駄にはせずそのお茶を受け取り飲み始めた。

玉木は他のメンバーにも「早くお開きにしましょう。」と無言の圧力をかけるように
他のメンバー3人の真ん中にペットボトルのお茶をいっぺんにドンッと置いた。

「 な、なんだよ愛子っ!?」

「 ああ、お茶?ありがとう玉木さん。」

「 じ、じゃあ、そろそろお開きにするとしましょうか。俺はちょっとトイレに・・。」

口を開いた順に、
斉藤 明(28)、羽田 憲美(22)、川上 武(30)
3人はそれぞれに目の前に置かれたペットボトルを手に取ったようだ。

「 片づけは終わりました。ただ最後に残った缶ビールを皆さんで
 持ち帰っていただけると助かります。」

玉木は業務連絡の様に淡々と言い放つ。
その言葉に斉藤は、

「 お、ラッキー!帰ってからもう少し飲み直せるっと・・あ、いけねっ!」

斉藤は手を滑らせ呑みかけの缶ビールをビニールシートの上に倒してしまった。

「 もうっ、明ってば呑みすぎよ。」

倒れたビールが斉藤のスーツを濡らした事にいち早く気づいた羽田は
バックの中からハンカチを取り出した。
斉藤は羽田のハンカチを受け取りスーツを拭く。
そして「これ洗濯機に入れとくから」と自分のスーツのポケットにしまい込んだ。

こんな寸劇のような出来事の一部始終を端から眺めていた私。
この二人は出来ていたのか・・。
あれ?でも確か斉藤って玉木とつき合ってんじゃなかったっけ?

私は玉木の顔をそっと伺ってみる。
玉木は二人のやりとりに、わざと気がつかない振りをしながら
お花見で余った未開封の缶ビールをビニール袋に損得が無いよう
こまめに小分け作業をしていた。

その余ったビールを人数分分け終わると
忘れないようにとの配慮なのか皆の靴を置いてある場所へと無造作に置いた。

一方斉藤は、なにか後ろめたさを隠すかのように
先ほど貰ったお茶を飲み始めたかと思うと今度は騒がしくゴホゴホとむせ込んでいた。

う〜ん、斉藤を情けない奴と思ってる会社の中の女子って私だけかなあ?
私は小さくため息をついた。

そんな時、缶コーヒーを飲みながらトイレから帰ってきた川上は
慌てて斉藤の側へと向かい、むせている斉藤の背中をさすってやった。
そして斉藤にもう一度ゆっくりとお茶を飲ませてやると
ようやく斉藤は一呼吸ついたようである。

やっぱり顔だけのチャラ男の斉藤より川上の方が絶対に男らしい。
お花見の開始前、斉藤が「胃が痛い」と言っていたので
私は玉木に胃薬を渡して貰ったのだが、私と会った時お礼のひとつも無かったのだ。
ほんと、斎藤という男は大人の礼儀もなってない奴である。

斉藤は俯いたままで小さく「すまねぇな」とつぶやくと
川上からそのお茶を受け取り、脇に挟むと靴を履きはじめた。
そしておもむろに立ち上がり
玉木が小分けをしてくれた缶ビール入りのビニール袋を掴んでその場を立ち去っていった。

その後私たちも四人一緒にタクシー乗り場まで歩き
そこから各自自分の家へと帰ったのだった。

それから一時間後

私は帰宅後も玉木が持たせてくれた缶ビールを開け呑み始めていた。
そんな至福の時間を遮るように、突然私の携帯が鳴った。
携帯をみるとそれは見知らぬ番号
間違いかな?と思いつつ興味本位でその電話に出る。

その電話の相手はなんと警察だった。
しかも驚くべき事に【斉藤明が電車の中で死亡した】という内容。

警察の調べによると斉藤は電車の中でペットボトルのお茶を口にした瞬間
突然苦しみだしそのまま息を引き取ったというのだ。
検視の結果、死亡原因は即効性の毒を口にした事だったという。

目撃者の証言から、斉藤が電車に乗っていた時はずっと一人で
怪しい人物も近寄った気配は無かった事がわかっている。

死亡した斉藤の性格や状況から考えても自殺の線は無く、
他殺だとすれば犯人は今回のお花見に最後まで参加していた
3人のメンバーの可能性が高いと私は思った。

3人全員に斉藤殺害の動機はあるからだ。
玉木と羽田は斉藤を取り合っていた。
そして実は川上も一途に玉木に思いを寄せていたのである。
四角関係と言うのだろうか。

それにしても犯人はどうやって電車の中にいて離れた場所にいた斉藤に
毒を飲ませる事出来たのだろう。

あの一連のやりとりを私はずっと見ていた。
お茶の中に毒を混入する時間なんて無かった。
そんな怪しい動作をしていれば気がついたはず。
玉木が小分けした袋の中にも缶ビール以外の品は入っていなかった事を
私も確認済みである。


そんな記憶をたどりながら私は机に置かれた缶ビールに目線を移した。
いつ張り付いたのか桜の花びらが1枚ビールに花を添えている。
私は目を閉じて推理を開始した。


【問題】
犯人は誰でしょう。
そして、犯人はどんな方法で斉藤に毒を飲ませたのでしょうか。

※別解は多数存在すると思いますが
こちらが用意した犯人とトリックが一致で正解!とし
こちらが用意した答えより優れた回答には感服メダル
または別解メダルを進呈させていただきます。

ヒントストーリー >>34 >>38 >>45 >>48

※※※※※
 
難易度:★★★★★
【おまけ推理問題】
私は蓋を見て、ペットボトルの蓋のすり替えトリックを裏づける為の
ある事柄に気付きました。そのある事柄とはなんでしょう?
 詳しくは>>54 をご覧ください。  
【ヒント】
私が手にしたペットボトルの蓋に、
〇〇〇〇の〇〇だけが〇〇】されている事に気がついたから。

勝手に君設定しています。(もちろん手動判定大歓迎。)
【 】の中を「の、だけが」も含めてすべて囁くと正解!が反応
(伏せ字は全て漢字表記です。)

以下の事柄もご参考にどうぞ。
※お茶の種類とペットボトルの種類、大きさはまったく同じ
※蓋にかかれた【ちょっとお茶】の銘柄やロゴもまったく同じ
※どちらもコールドタイプで色は白でギザギザも同じ
Answer正解発表 >>101
【正解】犯人は川上 武

【解説】まず川上は玉木から渡されたペットボトルのお茶を持ちトイレに向かう。
そこでそのペットボトルの【蓋の内側】に準備していた毒を塗り何食わぬ顔でもとの場所へ戻る。
皆の前で斉藤にお茶を飲ませ、「このお茶には毒が入っていない」と印象づける。
その後、お茶のふたを閉める間際に普通の蓋と毒を塗った蓋とをすり替えた。
そうなれば、後は自然にお茶と毒とが混ざり毒入りのお茶に早変わりだ。

状況も夜の薄明かりの中で、片手でも収まる小さな蓋をすり替えるだけの動作ならば目立たずに行うことは容易である。
川上の思惑通りそのお茶のペットボトルを斉藤は毒が混入した事にはまったく気づかず持ち帰ったのだった。

ただしひとつだけ川上も予想できない事があった。
それは、斉藤がその毒入りのお茶をもう一度飲むかどうか、どこでお茶を飲むのかである。
今回はたまたま斉藤は電車の中で毒入りのお茶を飲み死に至っただけの事。

これが今回の事件の真相である。

【おまけ問題正解】
私が手にしたペットボトルの蓋に、
「賞味期限の半分だけが印刷されている」事に気がついたから。

【おまけ問題解説】
ペットボトルの蓋は【はずれる部分】と【ペットボトルに残る部分】とに分かれる。
その真ん中に賞味期限が印刷されるタイプのものがある。
(割り印のようなイメージ)

殺人現場にあったペットボトルに残った蓋の一部に印刷された数字半分と
蓋に印刷された数字半分とをあわせると
数字が異なりピッタリ数字同士が合致しなかった為、
犯行に使用された蓋が本来の物ではないと裏づける事が出来た。
正解画像解答判定ワード賞味期限の半分だけが記載】or 【賞味期限の半分だけが印刷
正解画像最初正解! 賞味期限
正解画像真ん中正解! 半分
正解画像最後正解!1 記載
正解画像最後正解!2 印刷
■
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