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和歌の謎 ※正解発表
難易度:  
?そう 2005/04/23 18:44
ある企業の経営者のひとり娘が誘拐された。経営者の名前は藤沢 洋三郎。娘の名前は燈子。大学三年生である。
知らせを受けた真田は、後輩の刑事たちを引き連れ世田谷の豪邸へと急いだ。
家族の話によると、新聞を張り合わせた手紙をよこし、身代金として五億円を要求してきたのだという。

藤沢「金はこの真瀬に用意させました。」

横にいる秘書をちらりと見やって、藤沢は言う。
犯人は娘の直筆の手紙も添えてきていた。簡単な手紙ではあったが、間違いなく娘の燈子の自筆であった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

お父さん、ご心配をおかけして申し訳ありません。私は元気です。
どこにいるのかは申し上げられませんが、きちんと食事もとっています。
そうそう。この間お父さんが探していた和歌。見つけたのですがこのような状態になってしまって。
お知らせできずにいたのでここに書いておきます。

「和布(め)ともいふなり 藻ともいふなり 数える様の下を見よ」

明治のころに発刊されていた「万朝報」の応募作品でした。作者は「坂本百次郎」という人物です。
今はこれだけしかお伝えすることができません。
早く無事に家に帰れるよう、祈っています。 燈子

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

真田「…お嬢さんは和歌がご趣味ですか。」
藤沢「専攻が国文学ですから…。しかし…、この歌は妙なのです。」
真田「妙…?」

藤沢は真田と二人きりになったときに声をひそめた。
確かに藤沢には和歌の趣味があり、時折、燈子に和歌に関する質問したりしている。

藤沢「私はこの手紙の歌に関して娘には何もたずねていないのです。
   だいいち「和布ともいふなり」の句は、連歌師の宗祇とその弟子が詠んだものです。
   宗祇が「和布ともいふなり 藻ともいふなり」と詠んだところ、
   その弟子が「数える指の下を見よ」とつづけたものです。
   決して明治時代の歌ではありませんし、坂本百次郎という男の作ではありません。」
真田「ちょっと待ってください。いま藤沢さんは「指の下を見よ」といいましたが、
   手紙では「様の下を見よ」となっていますが…。」
藤沢「娘も動顛していたのでしょう。明らかに間違いです。
   しかしもしこれが娘の記憶違いというわけではなく、間違いないのだとすると…。」
真田「この手紙で何かを伝えようとしていると…。」
藤沢「ええ。大学生を誘拐するとなるとなかなかに大変でしょう。
   その上、娘はかなり勘が鋭いので、よほどの知り合いでなければ騙して連れて行くことはできないでしょう。」
真田「となると、この家の者の誰かが…。」
藤沢「ええ、その可能性が高いと思うのです。」
真田「…少しお時間をいただけますか?」
藤沢「ええ、かまいませんよ。」

調べてみたところ、坂本という男は実在した。「万朝報」の応募作品の第一位に輝いている。
しかし、応募した作品は手紙の歌ではなく、五十音のアナグラム、つまり新しいいろは歌であった。

「鳥啼く声す 夢覚せ 見よ明け渡る 東を
 空色映えて 沖つ辺に 帆船群れ居ぬ 靄の中」

という作品だ。
坂本と宗祇は、どう考えてもつながらない。
坂本のいろは歌をひらがなで言うと、

とりなくこゑす ゆめさませ みよあけわたる ひんがしを
そらいろはえて おきつへに ほふねむれゐぬ もやのうち

となる。
真田(家人には、お手伝いの古賀雅代、秘書の真瀬信二と猪原秀一、
   運転手の木曽良蔵、娘の家庭教師の加藤明日香がいる。
   手紙は、この中の誰かを示しているというのか…?
   …いや、まてよ。
   …。そうか…。確かにこの手紙は一人の人物を指し示している!)

さて、燈子の手紙の意味とは。そして誘拐犯とは。
解答は返信中にあるかも。答えがわかったり、誰かに解いて欲しいときは右上のから教えてね。
■
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