ぼくは小４の間宮英夫（４月から５年生だけど，ややこしいから４年ということにしとくね。）春休みに入ってまだ５日もたってないから，塾の春期講習もまだ始まってない。つまりぼくは今，相当暇だ。今日もやることがなく暇をもてあましていると，１通の手紙が届いた。なんだろうと思いつつも内心では脅迫状じゃないかと期待していた。（ぼくは児童向け推理小説の大ファンだ。）でもそんなわけなかった。だって，送り先の子どもの通っている塾の塾長の写真を封筒に貼るような犯罪者はいないからね。もちろん手紙の送り主は塾長だった。手紙の最初には，「この手紙の送り主は自分の親しい友達だと思いよむように。なお，この手紙のおかしい部分を探し出してくれ。」とかかれていた。とりあえずぼくはその手紙を読むことにした。内容は，「間宮くん，元気にしてるかい。ぼくは新作のゲームをクリアすべく，ぶっ続けでプレイする予定だったのだが，通知表が悪くてゲームを親に取り上げられてしまい非常に退屈している。春休みの宿題でもやろうかと思ってしまうぐらいだ。ゲーム奪還に成功したらぜひ君のうちにいかせてくれ。春休みが終わる前に会えることを祈ってるよ。池田一樹」というものだった。ぼくは，すぐに答えがわかってしまい，また暇になってしまった。でもぼくはその後，暇ほどいいものはないと思うことになってしまうのである。―この話の主人公の間宮くんは，名前を塾の友達，モデルをわたしで作成しました。手紙のおかしい点については，大人の方が若干わかりにくいかも知れません。―