知識はなくても解けるものにしましたが、少し無理があるかもしれません。穴がないことを願っています。非常に長い長文になってしまいました。では問題です。

問題　どのようにしてこのような状況にしたのか。
十二月。極寒の地に一人の編集者が訪ねてきた。彼の名は森田晃寺X社に勤めている。この地にすんでいる。ミステリー作家　失之光流から原稿を受け取ろうと来ている。失之はデビュー作「密室の理由」から最新作の「憎悪の果て」まで全て百万部を突破している。
森田が失之の家に着くと、執事の和田良がきて「旦那様は５時間ほど前に『鉄の部屋』に入られました。」といった。『鉄の部屋』とは離れで、窓は一つもなく完全に密閉された部屋である。出入り口は一つだが寒さや音などを防ぐ為、外側の戸をあけると小部屋がありそれをはさんで内側の戸がある。その戸をあけると中に入れるようになる。失之は締切が近くなるとそこにこもり作品を完成させるのだ。森田が待つこと三時間心配になった森田達は『鉄の部屋』へと向かった。合鍵で外側の戸を開けた。小部屋の床は濡れていた。和田が内側の鍵を開けたが内側の戸はびくとも動かなかった。よく見ると下の隙間から少しずつ水が出ている。和田は倉庫に行き斧を持ってきた。斧で戸を打ち付けること二回。細い線のようなものが出てきた。よく見るとそれは水だった。斧で偶然小さい穴ができてそこからでてきたものだった。戸の穴はメキメキと音をたて少しずつ大きくなってきた。森田たちは慌てて外に出て横に飛びのくと勢いよく水が流れてきた。すぐに水は落ち着いたのでもう一度内側の戸まで進み穴から部屋の中をのぞくと穴の下まで水はたまっていた。呆然としている二人の間を風が通る。すると浮いていた毛布が動いた。そして凍りつき始めた水の底の死体を見た。

　その後にきた警察の調べで分かったこと。
１死体は失之
２防水可能なケースの中に入っていた手紙に失之のメッセージがあった。
　私、失之は数年前から自殺をしようと思っていた。しかし私はミステリー作家なので謎を残して死にたいと思う。さあ、謎を解いてみたまえ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　失之光流
　　　
３外側の戸は完全に密閉可能だが、内側の戸は隙間があり水を入れても流れてしまい水は八時間では水はたまらない。
４天井から７センチのところまで水はたまっていたと思われる。
５死体は睡眠薬を飲んでおり、錘がついていた。
６部屋の中の蛇口で水をためていた。
７『鉄の部屋』の外はあらされていなかった。　
８部屋にあったもの（流れ出たものを含む）（）のなかは個数
　毛布　時計　ケース　消しゴム（１）　ペン（５）　　原稿用紙（３２）　自身の本（２８）　バケツ（２）　ゴミ箱（１）　机（１）　椅子（１）
９小部屋は２ｍ四方。中の部屋は四ｍ四方です。
１０その後の調べで『鉄の部屋』に出入口が一つ増えた小屋が見つかった。もう一つの出入口からは外から直接中に入れる。ここで失之は自殺の練習をしていたと思われる。