「くそっ！」
「どうしたんですか警部？」
「お前怪盗ジャンヌを知ってるだろ？」
「ええ。高価な宝石や美術品を主に盗んでいる怪盗ですよね？盗みが終わったあとには必ずメッセージカードが残されているとか。ワイドショーなんかで話題になってるくらいですからね」
「そうだ。前回もそのメッセージカードが残されていたんだ。しかもご丁寧に次に狙う場所までつけてな！」
「でもだったらそこに張り込んでいれば捕まえられるじゃないですか」
「ところがな、その次回予告が暗号みたいになっとるのだ」
「暗号？」
”次の獲物はここから程近き富豪の邸宅。
　　アルファベット２文字で表されるその屋敷の主人。
　　　　その屋敷にはさぞすばらしき芸術が眠っていることだろう”
「アルファベット２文字･･･？」
「そうだ。前回被害にあった屋敷から近いということでその周辺の金持ちをリストアップしてみた」
御崎 剛三宅･･･100カラットを越える宝石‘ブルーシェイド’がある。
神田 敦彦宅･･･彫刻‘考え中の人’がある。
萬屋 正英宅･･･絵画‘モカ・リサ’がある。
日向 洋二郎宅･･･骨董品‘真鍮洞門蛾増床大皿’がある。
「なんだ、簡単じゃないですか警部。」
「なんだと！？」
「きっとこの人のお宅ですよ。僕、なぞなぞ結構得意なんですよ^^」
さて、怪盗ジャンヌが次に狙うのは誰の屋敷か。