私は殺害現場である、尼崎の部屋を検証した。すると、ジギトキシンと言うラベルの貼ってある小ビンを見つけた。中には小さな白い薬が入っていた。私は記憶をたどった。すると、この薬は心臓病の強心薬をいうことを思い出した。そこで、尼崎が心臓病ということが分かった。現場には電話をかけようとしたのか、電話の子機が倒れていた。そして、空になったお茶とカーペットのシミを発見した。他には何もなかったので、私は部屋を後にした。
そこで、私は三人に会うべく会社の客室でまっていた。それにしても、三人が容疑を否定するのではなく、自首してきて事件が解決しないなんて前代未聞だった。
しばらく待っていると、三人がやってきた。
三人は入ってくるなり、自分が尼崎を殺したと訴えた。
私はまず三人を座らせて、自己紹介を要求した。
春日部雄介（34）男。独身、勤務８年目。部屋は緑川の右隣
緑川美紀子（36）女。現在夫と同居中。勤務２年目。部屋は尼崎の前。
有馬つばさ（28）男。独身、勤務１年目部屋は緑川の左隣

続く

私はまず春日部に聞いてみた。
「それで、あなたが尼崎を殺したと言うのですね。」
「はい。それはおとといのことでした。私はお茶を皆さんに届ける係で、お茶を配りに行こうとしたんですが、尼崎さんがいきなり私の部屋に入ってきました。尼崎さんはフラフラと私に近づいてきて、お前は今日からクビだ！と怒鳴りました。私は何もしていないのにクビといわれ、ついかっとなってしまいました。話は外れますが、私の趣味は野球で、部屋にもいろんなバットを飾ってありました。そこから一つバットを取り出して、帰ろうとする尼崎さんを後ろから殴ったんです。そのまま彼は倒れました。私は自分のしたことが恐ろしくなり、慌てて彼の脈を計ろうとしました。しかしその時廊下で物音がして、私はそのまま部屋を出て逃げるように家に帰ったんです。今思えば、私はなんと大それたことをしたんだと後悔しています。」
彼は最後は涙ながらに語った。

続く（すみません

次に私は、緑川に聞いてみた。
「はい。私はおととい、部屋で仕事をしていました。すると、いきなり尼崎さんが入ってきました。彼はフラフラと忍び寄ってきたんです。顔が赤くて、訳のわからない言葉を発していたので私は酔っているんだと思いました。・・・・・実は、彼は前々から私にセクハラをしていました。でも、このことを話したらクビにするといわれて何もいえなかったのです。案の定尼崎さんは私に近づいてきて私を押し倒しました。尼崎さんも倒れこんできて、私は吃驚して必死で起き上がり後ろにあった花瓶をそのまま尼崎さんの後頭部に落としたんです。ボクッと鈍い音がして尼崎さんは動かなくなりました。私はとても怖くなり、そのまま家に急いで帰りました。そして、逃げようと思い、荷造りを始めたのです。しかし、夫が私の異変に気付き、話をしたところ自首した方が言いと説得され、こうしてやってきました。」
緑川はガックリとうなだれて話を締めくくった。
次は有馬のばんだ。

続く

有馬は早速話し始めた。
「尼崎を殺したのは僕ですよ。前々から彼を殺そうと思っていた。だからおととい決行したんだ。僕には今は亡き兄がいた。兄はこの会社に勤めていたんだが、尼崎に急にクビにされて兄は失望のあまり自殺して死んでしまった。・・・・兄がおろそかだったとは思います。しかし、その原因を作ったのは尼崎なんだ。だから僕はこの会社に入って、やつを殺すために待っていたんだ。そして僕は彼がいないすきに部屋に入って睡眠薬入りのお茶を置いておいたんだ。そしていったん部屋に入った。ばれる恐れはあったかも知れないけど、尼崎は嫌われ者だったから誰もやつ以外に入らないと思った。そしてある程度時間が経ったあと、やつの部屋を見に行った。するとお茶は空で尼崎が倒れていた。僕はやったと思い、そのまま家に帰って、アメリカへ行く事にしたんだ。・・・だけど昨日夢を見たんだ。兄が自首しろと僕に訴えかけてきたのさ。僕は兄が夢にまで僕に自首しろという訴えを無駄に出来ないと思ってこうして自首してきたんだ。さぁ、僕を捕まえろよ」
そして彼は目を伏せた。
この時点で私には９９％事件の真相が見えていた。
その前に一つだけ確認しておくことがあったので、緑川に聞いた。
「緑川さん、尼崎さんに接待や、居酒屋にのみに行こうと誘われたことはあったかい？」
「いいえ、ありませんでした。だけど、私も早めに会社を出て誘われないようにはしていました。」
「なるほど・・・。みなさん謎は解けました。」
私はそういって事件の真相を語った・・・・。

さて皆さんこの事件をどう解きますか？ポイントを二つ上げておきます。
�@私が緑川さんに最後にした質問
�A三人は嘘は言っていない。
さぁ、解いてみてくれたまえ。

如月さんこんにちは。 すごい長文ですね！（感心）

えーと解く前に二つ質問があります。緑川さんはどうやって殺害するつもりだったんでしょう？睡眠薬を致死量になるほどたくさん盛った？それとも寝ている間に心臓病で死ぬのを期待した？それともそれ以外？のどれでしょう？

あとこれは答えられなければ結構ですが、三人は嘘は言っていない、ということは隠し事はあるかもしれないということでいいですか？

質問だけで恐縮ですがよろしくです。

こんにちわ。
こんなに長くなるとは思ってもみませんでした。

それでは、私（朝霧和義）が質問にお答えします。
ここで一つ頭に入れておいて欲しいのは、有馬さん以外は尼崎さんを殺害しようと思ってやったのではないと言うわけです。混乱しそうですが、あくまでも春日部さんと緑川さんは一連の流れの中でやってしまったと言うわざるを得ません。
では、質問ですが、緑川さんではなく、有馬さんでしょうか？緑川さんは睡眠薬は使っておりません。
では、解く鍵として有馬さんに質問してみます。
「睡眠薬でどうやって殺そうとしたのですか？」
「前に僕は睡眠薬をたくさん飲むと人は死ぬらしい、ということを聞きました。それでです。もし死ななくても、部屋に行って、尼崎が眠っている間に殺そうとしました。兄は首吊り自殺で死にました。僕は尼崎にも同じ苦しみを味合わせてやりたかったので、もし死んでいなければ僕は持参したロープで首をつらせ、自殺と見せかけようとしました。」
これが、有馬さんの答えです。参考になったでしょうか？
さて、もう一つの質問ですが、流石ですね。いい利点に気付かれました。では、もう一度皆さんに聞いてみました。春日部さん、緑川さんは今までに話したことが全てだそうです。しかし、有馬さんがつけたしをしてきました。
「・・・そういえば、僕はいったん外に出ました。外で物音がして、出てみると、尼崎の部屋のドアが開いていました。見に行こうとしましたが、やめて、いったん部屋に戻りました。あとは、さっきお話したとおりです」
これが付け足しの証言です。あとは全てが真実です。
嘘も言っていませんし、隠し事もしておりません。
実際に私はその後、容疑者に尋問をしましたが全てが真実でした。
参考になりましたか？

でゎ、ここでポイントをもう一つ増やします。
�B有馬が言った廊下での物音です。

あら、あれ、ありま。有馬さんでしたね。失礼しました。 　お答えどうもでした。

朝霧さん、もう一つお答えの中でわからないところがでまして。有馬さんの付けたしで「いったん外にでて外で物音がして出てみると」のところですが、それぞれの「出た」や「物音」は　廊下（部屋の外）に出た、社外に出たどれに該当するのでしょう？
どうも行動がイメージできません。想像力不足かな？

また発言どうもです。

有馬さんの発言には私も最初はわかりませんでしたが、彼は、まず外に出た、という答えを出して、それから説明をしたと言うだけの事です。
簡単に言えば、
�@外（廊下）で物音がした。
�A有馬が外に出た。
�B尼崎のドアが開いているのを確認。
�C自分の部屋に戻った。
と言うのが彼の行動です。お分かりいただけましたか？
頑張ってください。

長編ですね！スゴイ！
謎も結構深いような気がしますけれど、僕の感じたポイントを書きますね。

1.春日部は何故「お前はクビだ」と怒られたのか？（尼崎は春日部に何か誤解をしていたのではないでしょうか？）
　その時尼崎は何故フラついていたのか？
　バットで殴打した時に聞いた物音は、誰がどうした時の音か？

2.緑川の部屋に来た時に尼崎がフラフラしながら意味不明の言葉を発していたのは何故か？（尼崎は酒は飲まないので酔っていたのではないですよね）

3.脳の損傷が死因なら有馬は犯人にはならない。（犯人は春日部か緑川か・・・後から殴った方が致命傷＝犯人と考えてもいいのですか？）

4.死体は最後には尼崎の自室にあった。しかも電話をかけようとしていた。

・・・こんなところかな？
（僕なりに事件ストーリーは描いてみました！ ）

“尼崎は誰にも殺された訳ではなく、心臓の発作で死亡した”のではないですか？
簡単に言うと、
１．尼崎は酒癖が悪かった。しかも心臓に持病を持っている。だから、店で飲む事はなかった。
２．その尼崎が自分の部屋で酒を飲み、
３．春日部の部屋で、彼に絡んだ結果、彼にバットで殴られた。しかし、気を失っただけだった。
４．目が覚めた尼崎は、次に緑川の部屋に行き、またも酒癖の悪さを発揮し、彼女に花瓶で殴られ、再び気を失った。
５．その間に有馬が尼崎の部屋に侵入し、お茶に睡眠薬を入れた。
６．目が覚めた尼崎は、自分の部屋に戻ったが、酔っていた為、お茶の入った茶わん（又は入れ物）をカーペットの上にこぼしてしまう（有馬が聞いた物音とはその事では？）。その時発作が起きた（酒を飲んだ為と、おそらく頭を何度も殴打されたショックも影響しているのでは？）。薬を飲もうとするが、それを飲み込む為のお茶はこぼしてしまっている。そこで電話の子機を使い、誰かに持って来させようとするが、その前に絶命した。
※３と４の順番は不問。
以上が自分の推理です。

連休中、ちょっとアクセスできなくなるので、僕の描いたストーリーを書いておきますね。


まず、有馬が睡眠薬入りのお茶を尼崎の部屋に仕掛けます。

しばらくして戻ってきた尼崎はそれを飲んで異変に気づき、フラフラしながらも怒って春日部の部屋に怒鳴り込んでいきました。（普段お茶は春日部が淹れる係だったので、そのお茶も彼が淹れたものと思い込んだのでしょう。）
有馬が聞いた物音はこの時の音です。（尼崎は扉を開けっ放しで春日部の部屋に行ったのです。）
春日部は尼崎をバットで殴打。
有馬が尼崎の部屋の扉が開いているのを見て自室に戻る時の音を春日部は聞き、尼崎を残して会社を出ました。

尼崎は睡眠薬と殴打のせいで朦朧としながら隣りの緑川に助けを求めに行きました。しかしそこでは緑川に誤解され、花瓶で殴られてしまいます。緑川はそのまま退社。

尼崎は瀕死の状態で自ら自室に戻り、救急車に電話をしようとして息絶えます。

やがて有馬が、尼崎が部屋で倒れているのを確認して、そのまま退社。


・・・という流れではないかと思うのですが・・・

お見事の一言しかありません。
いやいや、kaitoさん、すばらしい推理です。それこそが私が語った推理だったのです。
貴久さんの推理もいい線にいっていますが、尼崎は、心臓病でお酒は飲めなかったのです。
だから、その推理は成り立ちません。でも、よく考えてくれました＾＾
では、私がその後の経過をお話します。

私はその真相を語った。（kaitoさんの推理でばっちりです）
三人は唖然として、しばらくは口も聞けない状態だった。
しばらくして、おそるおそる緑川が私にこう聞いた。
「・・・では、私が最後に彼を殴ったので、私が殺害したと言うことになるんですね・・・」
私は一瞬とまどったが、こくりとうなずいた。
緑川はそこで泣き崩れた。
そして、春日部は暴行罪で懲役１年、緑川は尼崎殺害で懲役４年半、有馬は殺人未遂で懲役２年半となり、三人一緒にパトカーに乗っていった。
「最終的にはみな刑務所に入る事になるなんてな・・・・。皮肉なものだよ。」
柳原警部が私の肩をたたいた。
こうして、事件は幕を閉じた。

そう。これが私が解決した事件の一二を争う奇妙な事件だった。
次の朝は私は清清しい朝が迎えられたよ。そう、お餅を食べながらね。
それでは、また事件が起こったらそのときはまた君達が解いて見てくれ。では、シーユーアゲイン。