pc ( No.48 ) |
- 日時: 2011/03/21 21:36
- 名前: 京
- 私はシュパッと新たな缶ビールのプルトップを開け
またまたグイっとビールを呑み「プハーっ」と言いながら口元を手の甲で拭った。
心機一転、よしっ!再推理開始っ!!
・・ん?
私は口元を拭った手の甲を眺めた。
あ、そういえば・・。
斉藤が缶ビールこぼした時に 羽田からハンカチを受け取っていたっけ。
もしそのハンカチに毒が染み込ませてあったとすればどう?
斉藤が羽田のハンカチで手を拭くと手に毒が移る。 そして斉藤がお茶を飲んだ時 毒のついた手が口に触れて斉藤は死に至った。
そうか・・ 犯人は羽田さんだったんだわ!
・・って、ナイナイ。
それこそ、その毒が染み込んだハンカチそのものが犯人の証拠だもんね。 そんなミス、羽田さんがするはず無いわ。 もちろん警察もそのあたりについてはなんにも言ってなかったしね。
はあ〜・・。 また遠回りな推理しちゃったみたい。
う〜ん。 やっぱり一番怪しいのはあいつって事になるのかな・・?
私は机に置いてあったペットボトルのお茶を手に取り なんとなく左右に振ってみた。 中のお茶がそのたびにボトルの中で揺れている。
・・殺人トリックの鍵はこれに隠されてる気がするのよね。
どうやって私の目を盗んでお茶の中に毒を仕込んだんだろ。
毒入りのお茶と斉藤が飲んでいたお茶とをすり替える。 それが一番手っ取り早い方法だけど、 誰もお茶自体をすり替えていなかったってはっきり言い切れるわ。
斉藤が飲んでたお茶が最初から最後まで斉藤本人のお茶だったって事実は あのやりとりの一部始終を見ていた私自身が一番わかってる。
だけど、絶対に私の目を盗んで毒をペットボトルのお茶に仕込む 手品みたいな方法がきっとあるはずなのよ。
・・あ。 そういえばあいつって、テーブルマジックが得意だったっけ。 忘年会でトランプマジックとかコインマジックとかやってた。 かなり手先が器用だったなあ・・。
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