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その後、慌てて例の桜並木に行ってみた。
やっぱり誰も居ない。当たり前か、待ち合わせの日は昨日なのだから。
「はぁ……」
ため息をつきながら、舞ちゃんが小さい頃一番好きだと言っていた、
並木の中でも一際大きくて綺麗な桜の木の前でしゃがみ込む。
「……ん？」
ふと根元を見ると、何やらそこだけ周りの土の色と違う。
掘り返されてまだ然程時間が経っていないように見える。
「まさかなぁ……」
とは言え、やはり気になる。
そう言えば、昔も「タイムカプセル〜」とか言って、大事なモノをよく埋めてたっけ。
運良く周りには誰も居なかったので、掘ってみることに。
約5cmばかり掘った辺りで、何か固いモノに手が当たる感触がした。
土を除けると、やっと見えた。何かの缶のようだ。
関係ない人のだったらマズイなぁ……と思いつつも、中身を見てみる。
見覚えのある桃色の封筒。彼女からの手紙が入っていた。
一真君へ
この手紙を読んでくれているということは、
5年前のアレ、解いてくれたんだよね？ ありがとう♪
それと、よくココに埋まってるって分かったね！ やっぱり凄いなぁ。
久しぶりにココの桜を見たけど、昔と全然変わってなくて、感動しちゃった。
できれば独りより誰かと一緒に見たかったけど、
突然判り辛い手紙を送っちゃったのは自分なんだし、しょうがないよね。
もしかしたら、今日より後になって気づいてくれることもあるかもしれないから、
私がココへ来た証に、コレを残しておきます。
2009年 4/1 舞より
P.S.そうだ、あれから携帯を買ったから、良かったら×××@abc.ne.jpにメールしてね♪
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その後、慌てて例の桜並木に行ってみた。
やっぱり誰も居ない。当たり前か、待ち合わせの日は昨日なのだから。
「はぁ……」
ため息をつきながら、舞ちゃんが小さい頃一番好きだと言っていた、
並木の中でも一際大きくて綺麗な桜の木の前でしゃがみ込む。
「……ん？」
ふと根元を見ると、何やらそこだけ周りの土の色と違う。
掘り返されてまだ然程時間が経っていないように見える。
「まさかなぁ……」
とは言え、やはり気になる。
そう言えば、昔も「タイムカプセル〜」とか言って、大事なモノをよく埋めてたっけ。
運良く周りには誰も居なかったので、掘ってみることに。
約5cmばかり掘った辺りで、何か固いモノに手が当たる感触がした。
土を除けると、やっと見えた。何かの缶のようだ。
関係ない人のだったらマズイなぁ……と思いつつも、中身を見てみる。
見覚えのある桃色の封筒。彼女からの手紙が入っていた。
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