祝いのコーヒーをあなたに ≫No. 1
くろねこ
2009/01/28 03:30
「酒打(さけだ)も結婚か・・・全くめでたいよな〜!なぁ、梅下」
「ホントホント・・しかも相手はお嬢様!!うらやましいね」
今日は酒打の結婚祝いとして、親しかった仕事仲間の松上、竹中、梅下、と一緒に家で食事会を開いていた。
「お前な〜。元カノに、こんなご馳走作らせて・・・罰が当たるぞ・・・」
ゆったりとソファにもたれている竹上が、膨れたお腹をさすりながら言う。
「今日の食事会、ユミのほうから誘ってくれたんだぜ?ユミも俺のことようやく吹っ切ってくれたってことさ」
酒打はへらへらと笑いながら私を見た。
そう、酒打呑増(さけだのむぞう)は私の元彼だ。3ヶ月前突然別れ話をされた。
『取引先のお嬢様と付き合うことになった・・・だから別れてくれ』
そんな理由であっさりふられた。私はもちろん納得なんてしていない。
今日はそれに決着をつけるための・・・・食事会だ・・・
「食後のコーヒーでもいかが?」
私は、ウェッジウッドのコーヒーカップになみなみとコーヒーを注ぎながら言った。
「ユミはコーヒー通だけあって、入れるのうまいんだよなぁ」
竹中が嬉しそうに砂糖の入ったつぼを引き寄せ、つぶやく。
テーブルに、コーヒーカップが載った盆を置くと、各々が適当に好きなものを選んでいった。
といっても、カップの概観に違いは全くないのだが・・・・
「フレッシュはコレを使って」
そういって私は、袋の開いた徳用のコーヒーフレッシュを松上に渡した。
袋の中には小さなカップ型容器のコーヒーフレッシュがまだたくさん入っている。
受け取った松上は、適当に3つフレッシュを取り出すと躊躇なくカップに注いだ。
何度見ても入れすぎだと思う。もう、ミルクにコーヒーを垂らしたほうがいいんじゃないだろうか。
次にその袋を竹中に渡す。
受け取った竹中は面倒くさそうに、ソレをそのまま梅下に手渡した。
竹中はクリームは使わない。・・・コレも私の知ったところだ。
竹中は砂糖しか入れない。
袋を受け取った梅下は流れ作業のように袋を酒打に回した。
梅下はどんなときでも完璧なブラック。・・・・苦くないのかしら。
そう思い、一度悪戯で、凄く苦いコーヒーを入れてやったことがあった。
そのときも、彼は半分涙目になりながらコーヒーを飲んでいた。
・・・きっとプライドがあるのだろう。
そして最後は・・・・
私は彼の前のカップを見た。
真っ白な砂糖が一杯、真黒なコーヒーの中へ注がれていく。
その砂糖匙を持つ指に光る白銀の指輪・・・
あの指輪を見るたびに怒りがこみ上げてくる。
出世のためだけに私を捨ててあんな女と・・
でも、それも今日で終わり。
カップの脇には開けられたフレッシュのプラ。
いつものように酒打は砂糖とフレッシュを入れたようだ。
みな各々のカップをスプーンでかき混ぜ、飲み始める。
ふふふ・・・予定通り。
彼がそのコーヒーに口をつけるのを見て、
私は満面の笑みを浮かべながら言った。
「あなたのお口には合わなかったかしら?」
不思議そうな顔をした彼と目が合う。
そのとたん、彼は苦悶の表情を浮かべ、倒れた。
そのまま動かなくなる・・・。
彼の瞳から色が消えるのを見たとき、私は肩の荷が下りたような気分だった。
これで私の復讐も終わり・・・でも、警察がくれば捕まっちゃうわね。
問題
私(ユミ)が酒打を殺した方法 を考えてください。
ちなみに、スプーンはどのカップにも添えられていました。
また、コーヒー以前の食事の中に毒が入っていたということはありません。
「ホントホント・・しかも相手はお嬢様!!うらやましいね」
今日は酒打の結婚祝いとして、親しかった仕事仲間の松上、竹中、梅下、と一緒に家で食事会を開いていた。
「お前な〜。元カノに、こんなご馳走作らせて・・・罰が当たるぞ・・・」
ゆったりとソファにもたれている竹上が、膨れたお腹をさすりながら言う。
「今日の食事会、ユミのほうから誘ってくれたんだぜ?ユミも俺のことようやく吹っ切ってくれたってことさ」
酒打はへらへらと笑いながら私を見た。
そう、酒打呑増(さけだのむぞう)は私の元彼だ。3ヶ月前突然別れ話をされた。
『取引先のお嬢様と付き合うことになった・・・だから別れてくれ』
そんな理由であっさりふられた。私はもちろん納得なんてしていない。
今日はそれに決着をつけるための・・・・食事会だ・・・
「食後のコーヒーでもいかが?」
私は、ウェッジウッドのコーヒーカップになみなみとコーヒーを注ぎながら言った。
「ユミはコーヒー通だけあって、入れるのうまいんだよなぁ」
竹中が嬉しそうに砂糖の入ったつぼを引き寄せ、つぶやく。
テーブルに、コーヒーカップが載った盆を置くと、各々が適当に好きなものを選んでいった。
といっても、カップの概観に違いは全くないのだが・・・・
「フレッシュはコレを使って」
そういって私は、袋の開いた徳用のコーヒーフレッシュを松上に渡した。
袋の中には小さなカップ型容器のコーヒーフレッシュがまだたくさん入っている。
受け取った松上は、適当に3つフレッシュを取り出すと躊躇なくカップに注いだ。
何度見ても入れすぎだと思う。もう、ミルクにコーヒーを垂らしたほうがいいんじゃないだろうか。
次にその袋を竹中に渡す。
受け取った竹中は面倒くさそうに、ソレをそのまま梅下に手渡した。
竹中はクリームは使わない。・・・コレも私の知ったところだ。
竹中は砂糖しか入れない。
袋を受け取った梅下は流れ作業のように袋を酒打に回した。
梅下はどんなときでも完璧なブラック。・・・・苦くないのかしら。
そう思い、一度悪戯で、凄く苦いコーヒーを入れてやったことがあった。
そのときも、彼は半分涙目になりながらコーヒーを飲んでいた。
・・・きっとプライドがあるのだろう。
そして最後は・・・・
私は彼の前のカップを見た。
真っ白な砂糖が一杯、真黒なコーヒーの中へ注がれていく。
その砂糖匙を持つ指に光る白銀の指輪・・・
あの指輪を見るたびに怒りがこみ上げてくる。
出世のためだけに私を捨ててあんな女と・・
でも、それも今日で終わり。
カップの脇には開けられたフレッシュのプラ。
いつものように酒打は砂糖とフレッシュを入れたようだ。
みな各々のカップをスプーンでかき混ぜ、飲み始める。
ふふふ・・・予定通り。
彼がそのコーヒーに口をつけるのを見て、
私は満面の笑みを浮かべながら言った。
「あなたのお口には合わなかったかしら?」
不思議そうな顔をした彼と目が合う。
そのとたん、彼は苦悶の表情を浮かべ、倒れた。
そのまま動かなくなる・・・。
彼の瞳から色が消えるのを見たとき、私は肩の荷が下りたような気分だった。
これで私の復讐も終わり・・・でも、警察がくれば捕まっちゃうわね。
問題
私(ユミ)が酒打を殺した方法 を考えてください。
ちなみに、スプーンはどのカップにも添えられていました。
また、コーヒー以前の食事の中に毒が入っていたということはありません。