前作は、
「「あしながおじさん」を探せ!」
http://quiz-tairiku.com/q.cgi?mode=view&no=9062です。
「毎度ー!! もうかってまっか?」
こう言いながら事務所に顔を出したのは北向 善光(きたむき・よしみつ)。
オカルト物の「あやしい」記事を書いて生計を立てている男だ。
ときどき用もなく事務所に来るけど、所長の古くからの友達でもあるし、たまに事件も持ち込んでくるので、所長ともどもそうそう無碍にもできない奴なのである。
「まあね。年明け早々、どこだかのお金持ちさんが浮気調査と素行調査をそれぞれ依頼してきてね。一応潤ってるわ。」と、所長。
「で、今日は何? いつものオカルト話なら間に合ってるわよ。これから彼と吉祥寺に張り込みだし。」
「おまえもいくんか? ちょうど東北での取材でおもろい話あんのに…」
「悪い。仕事優先だ。」と、僕。
「そういうことで、北向サンはお帰りください。ま、留守番してくれるならいてもいいわよ。」
「しゃーないな。留守番はお年玉やるんで勘弁してな。」
「何? いつものことだから、現金じゃないんでしょ。」
「そやけど。」
そう言うと、北向はポケットから奉書紙に包まれた何かを取り出した。
僕が開けてみると、それは次のようなお札だった。
<tt>
┏━━━━━━━━┓
┃ ┃
┃ ○○大社 ┃
┃ 御 札 ┃
┃ 平成二十一年 ┃
┃ 丑年 ┃
┃ ┃
┃ 詞 念 ┃
┃ ┃
┃ 奈 地 ┃
┃ ┃
┃ 供 夷 ┃
┃ ┃
┃ 符 士 ┃
┃ ┃
┃ 卯 杜 ┃
┃ ┃
┃ 孤 庫 ┃
┃ ┃
┗━━━━━━━━┛</tt>
「取材の時に、土産に買ったんだけどな。何のお札だか意味わからへんねん。」
「何て読むの。」と僕。
「右上から、『ねん-ち-い-し-と-こ・し-な-く-ふ-う-こ』と読むそうなんやけど…こんな文句、今まで聞いたことがないわ。」
「北向サンが単に知らないだけじゃないの?」と、所長。
「オカルト一筋10年の俺がいうんや。間違いない。こんな御札は余所では売ってない!!」
「ふーん…ちょっと預かっていい?」
「ええよ。つーか、ここに貼ってもらうに買ってきたんや。」
さて、このお札の意味するところは?「ところで所長、今回のタイトルの『クロタン』っていったいなんなんです?」
「筆者がいつもタイトルを付けた上で『黒部探偵事務所シリーズ』って書くんじゃ長いって。」
「じゃ、Cっていうのは…」
「今回で四作目だからでしょ。」
今更ながら安直な作者だと思う僕だった。
Submarin 2009/01/21 18:44
「「あしながおじさん」を探せ!」 http://quiz-tairiku.com/q.cgi?mode=view&no=9062
です。
「毎度ー!! もうかってまっか?」
こう言いながら事務所に顔を出したのは北向 善光(きたむき・よしみつ)。
オカルト物の「あやしい」記事を書いて生計を立てている男だ。
ときどき用もなく事務所に来るけど、所長の古くからの友達でもあるし、たまに事件も持ち込んでくるので、所長ともどもそうそう無碍にもできない奴なのである。
「まあね。年明け早々、どこだかのお金持ちさんが浮気調査と素行調査をそれぞれ依頼してきてね。一応潤ってるわ。」と、所長。
「で、今日は何? いつものオカルト話なら間に合ってるわよ。これから彼と吉祥寺に張り込みだし。」
「おまえもいくんか? ちょうど東北での取材でおもろい話あんのに…」
「悪い。仕事優先だ。」と、僕。
「そういうことで、北向サンはお帰りください。ま、留守番してくれるならいてもいいわよ。」
「しゃーないな。留守番はお年玉やるんで勘弁してな。」
「何? いつものことだから、現金じゃないんでしょ。」
「そやけど。」
そう言うと、北向はポケットから奉書紙に包まれた何かを取り出した。
僕が開けてみると、それは次のようなお札だった。
<tt>
┏━━━━━━━━┓
┃ ┃
┃ ○○大社 ┃
┃ 御 札 ┃
┃ 平成二十一年 ┃
┃ 丑年 ┃
┃ ┃
┃ 詞 念 ┃
┃ ┃
┃ 奈 地 ┃
┃ ┃
┃ 供 夷 ┃
┃ ┃
┃ 符 士 ┃
┃ ┃
┃ 卯 杜 ┃
┃ ┃
┃ 孤 庫 ┃
┃ ┃
┗━━━━━━━━┛</tt>
「取材の時に、土産に買ったんだけどな。何のお札だか意味わからへんねん。」
「何て読むの。」と僕。
「右上から、『ねん-ち-い-し-と-こ・し-な-く-ふ-う-こ』と読むそうなんやけど…こんな文句、今まで聞いたことがないわ。」
「北向サンが単に知らないだけじゃないの?」と、所長。
「オカルト一筋10年の俺がいうんや。間違いない。こんな御札は余所では売ってない!!」
「ふーん…ちょっと預かっていい?」
「ええよ。つーか、ここに貼ってもらうに買ってきたんや。」
さて、このお札の意味するところは?
「ところで所長、今回のタイトルの『クロタン』っていったいなんなんです?」
「筆者がいつもタイトルを付けた上で『黒部探偵事務所シリーズ』って書くんじゃ長いって。」
「じゃ、Cっていうのは…」
「今回で四作目だからでしょ。」
今更ながら安直な作者だと思う僕だった。