洋物の品ばかりで揃えられた10帖のワンルームの一室。
井伊 扇子(イイ センコ)は包丁をキラリと天井に向かって掲げながら左腕の袖をめくり上げる。
・・扇子は最近この部屋の主、彼氏の修一に他の女の影がある事に気づいていた。
ここはひとつ手料理で修一のハートを取り戻さなければ。
そう意気込んでキッチンの前に立つ。
「私、こう見えて料理の腕前はプロ並みなのよ」
対面キッチンなので修一の顔を見ながらの料理。
「マジで!?男ってやっぱ料理ができる女の子に弱くてさー」
「そうだよね・・ふふふ・・まかせといて」
そう返事をして扇子はまず野菜の皮むきから取り掛かった。
「ジャガイモの芽はしっかり取らないとね。これって毒なんだって」
「へー知らなかった・・扇子は本当に料理が得意みたいだな」
修一は扇子の後ろへ近づいて、その包丁さばきを見ながら修一は感心している。
トントントントン・・
扇子は照れ笑いを浮かべながらニンジン、たまねぎ、大根、ジャガイモ、レタス、キャベツを手際よく切っていく。
「昨日も料理教室に参加してきたばかりだしね」
と言うのはまったくのウソ。
包丁は職人の手で作り上げた切れ味鋭いマイ包丁。もちろん扇子の名前入り。
・・なんて聞くとプロ顔負けの腕前のようだけど、実際は包丁の手際が良いのは包丁の扱い方だけを必死で練習したからだった。
本当は料理なんてまったく駄目。素人も素人、ド素人。
なので今日のメニューは誰でも作れるカレーライスと付け合せの生野菜のサラダ。これしかつ作れないのだから・・仕方ない。
・・作り始めて2時間経過・・
後はルーを入れてサラダを盛り付ければ完成という所でおたまですくって味見する。
こんなもんかな?
そして最後にルーを投入。良くかき混ぜて火を止める。
サラダにかけるドレッシングは密かに店で買って来た物を手づくりに見せかけた。
浄水器の水にレモンを入れて水にまで気を配る、できる女を猛烈アピール。
ランチョンマット、スプーンフォークも忘れずに・・
炊きたて御飯とカレーをお皿に盛り付けて完成。
我ながらなかなかの出来栄え。
「修一、できたよ」
2人分の料理をお盆に乗せて修一に見せる。
修一はお盆を眺めながら、
「本当に美味そうだな・・ところで、俺、扇子に突っ込みたいんだけど・・いいか・・?」
修一は真剣な眼差しで扇子の腕をつかみながら言う。
「ええ!?そんな・・修一・・私、恥ずかしい!!」
では問題。
修一が扇子に「突っ込みたい事」とはなんでしょうか?
今回も別解多数と思いますが、こちらが用意した答えと一致で正解とします。
>>14 第1ヒント
>>23 第2ヒント
>>51 第3ヒント
>>60 第4ヒント
京 2008/12/20 16:05
井伊 扇子(イイ センコ)は包丁をキラリと天井に向かって掲げながら左腕の袖をめくり上げる。
・・扇子は最近この部屋の主、彼氏の修一に他の女の影がある事に気づいていた。
ここはひとつ手料理で修一のハートを取り戻さなければ。
そう意気込んでキッチンの前に立つ。
「私、こう見えて料理の腕前はプロ並みなのよ」
対面キッチンなので修一の顔を見ながらの料理。
「マジで!?男ってやっぱ料理ができる女の子に弱くてさー」
「そうだよね・・ふふふ・・まかせといて」
そう返事をして扇子はまず野菜の皮むきから取り掛かった。
「ジャガイモの芽はしっかり取らないとね。これって毒なんだって」
「へー知らなかった・・扇子は本当に料理が得意みたいだな」
修一は扇子の後ろへ近づいて、その包丁さばきを見ながら修一は感心している。
トントントントン・・
扇子は照れ笑いを浮かべながらニンジン、たまねぎ、大根、ジャガイモ、レタス、キャベツを手際よく切っていく。
「昨日も料理教室に参加してきたばかりだしね」
と言うのはまったくのウソ。
包丁は職人の手で作り上げた切れ味鋭いマイ包丁。もちろん扇子の名前入り。
・・なんて聞くとプロ顔負けの腕前のようだけど、実際は包丁の手際が良いのは包丁の扱い方だけを必死で練習したからだった。
本当は料理なんてまったく駄目。素人も素人、ド素人。
なので今日のメニューは誰でも作れるカレーライスと付け合せの生野菜のサラダ。これしかつ作れないのだから・・仕方ない。
・・作り始めて2時間経過・・
後はルーを入れてサラダを盛り付ければ完成という所でおたまですくって味見する。
こんなもんかな?
そして最後にルーを投入。良くかき混ぜて火を止める。
サラダにかけるドレッシングは密かに店で買って来た物を手づくりに見せかけた。
浄水器の水にレモンを入れて水にまで気を配る、できる女を猛烈アピール。
ランチョンマット、スプーンフォークも忘れずに・・
炊きたて御飯とカレーをお皿に盛り付けて完成。
我ながらなかなかの出来栄え。
「修一、できたよ」
2人分の料理をお盆に乗せて修一に見せる。
修一はお盆を眺めながら、
「本当に美味そうだな・・ところで、俺、扇子に突っ込みたいんだけど・・いいか・・?」
修一は真剣な眼差しで扇子の腕をつかみながら言う。
「ええ!?そんな・・修一・・私、恥ずかしい!!」
では問題。
修一が扇子に「突っ込みたい事」とはなんでしょうか?
今回も別解多数と思いますが、こちらが用意した答えと一致で正解とします。
>>14 第1ヒント
>>23 第2ヒント
>>51 第3ヒント
>>60 第4ヒント