自称名探偵1「燃える宝石」 ≫No. 1
クリカラ
2008/11/11 02:12
はじめまして、栗原鏡一郎と申します。
名探偵を生業としています。今後、お見知りおきを。
僕の事務所の近くに、豪邸と呼んでもいいくらいの屋敷がある。
そこで昨夜火事があった。
幸いすぐに火は消し止められ、書斎が一室燃えただけで済んだようだ。
営業がてら、お見舞いに伺うことにした。
現場では、警察の検分も行われていた。
刑事が一人近寄ってくる。坂野 賢二、通称ダンディだ。
「おう、クリちゃん。景気はどうだい?」
「仕事を探しに来たのさ」
「残念だが期待しない方がいいぜ、どうやら寝タバコらしい。まだ検分途中だが、事件性はなさそうだ」
「了解。鈴木さんの顔だけ見て帰るよ」
鈴木とは、この屋敷の主人のことである。
事情聴取は済んでいたようで、すぐに話すことができた。
「やあ、クリカラ君。御用聞きかね?」
クリカラとは僕のニックネームだ。知り合いは皆、こう呼ぶ。
「この度は災難でしたね」
「大事な本が全部燃えてしまったよ。いやいや自分のせいだ、文句も言えん」
「寝タバコが原因だと聞きました」
「昨夜、本を読みながらタバコをふかしていてね、夜食を食べた後だったからか眠ってしまったようだ」
「ではやはり、事件性はないと?」
「たぶんね、なにかあったらすぐ相談にいくよ」
早速、翌日の朝早くに鈴木が相談に来た。
「昨日の今日ですまないが、話を聞いてもらえるかね」
「もちろんです、どうぞ」
お茶を勧め、話を聞く。
「火事のあった書斎の隣が私の寝室になっているのだが、書斎側の壁際に金庫を置いていてね、その中のダイヤが消えていたんだ」
「消えていた、というと?」
「リングだけを残して、消し炭になっていた」
「ダイヤモンドはどれくらいの大きさでした?」
「3カラットある、これ位の粒だったよ」
鈴木は指で大きさを示した。
「残っていた炭の大きさも同じくらいでしたか?」
「ああ、同じくらいだったよ」
「ふむ、そのダイヤは…」
問題
ダイヤモンドはどうなったのだろうか?
クリカラ 2008/11/11 02:12
名探偵を生業としています。今後、お見知りおきを。
僕の事務所の近くに、豪邸と呼んでもいいくらいの屋敷がある。
そこで昨夜火事があった。
幸いすぐに火は消し止められ、書斎が一室燃えただけで済んだようだ。
営業がてら、お見舞いに伺うことにした。
現場では、警察の検分も行われていた。
刑事が一人近寄ってくる。坂野 賢二、通称ダンディだ。
「おう、クリちゃん。景気はどうだい?」
「仕事を探しに来たのさ」
「残念だが期待しない方がいいぜ、どうやら寝タバコらしい。まだ検分途中だが、事件性はなさそうだ」
「了解。鈴木さんの顔だけ見て帰るよ」
鈴木とは、この屋敷の主人のことである。
事情聴取は済んでいたようで、すぐに話すことができた。
「やあ、クリカラ君。御用聞きかね?」
クリカラとは僕のニックネームだ。知り合いは皆、こう呼ぶ。
「この度は災難でしたね」
「大事な本が全部燃えてしまったよ。いやいや自分のせいだ、文句も言えん」
「寝タバコが原因だと聞きました」
「昨夜、本を読みながらタバコをふかしていてね、夜食を食べた後だったからか眠ってしまったようだ」
「ではやはり、事件性はないと?」
「たぶんね、なにかあったらすぐ相談にいくよ」
早速、翌日の朝早くに鈴木が相談に来た。
「昨日の今日ですまないが、話を聞いてもらえるかね」
「もちろんです、どうぞ」
お茶を勧め、話を聞く。
「火事のあった書斎の隣が私の寝室になっているのだが、書斎側の壁際に金庫を置いていてね、その中のダイヤが消えていたんだ」
「消えていた、というと?」
「リングだけを残して、消し炭になっていた」
「ダイヤモンドはどれくらいの大きさでした?」
「3カラットある、これ位の粒だったよ」
鈴木は指で大きさを示した。
「残っていた炭の大きさも同じくらいでしたか?」
「ああ、同じくらいだったよ」
「ふむ、そのダイヤは…」
問題
ダイヤモンドはどうなったのだろうか?