クイズ大陸



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?シーラ 2008/11/17 17:43
海☆ミさんから最後のご質問を頂けましたので、ここで正解・別解を発表いたします。

正解:太宰治『人間失格』
1948年(自殺の直前)に発表。『走れメロス』『斜陽』に並ぶ太宰の代表作の一つ。
内容については陰惨な話なので割愛しますが、当時高校生だった私は、太宰の自分自身をシニカルに見つめ、滑稽の対象にするところ(今だったら<自虐>という言葉が当てはまるのでしょう)に多分魅かれたのだと思います。 (^^;)

別解1「みんなでやった」:A・クリスティ『オリエント急行の殺人』
別解のコメントがトリックのネタばらしになりますので、作品名は伏字にしております (^^;)
なおこれは、oimさんが物語推理で解答なさる際に考案された名文句を勝手にお借りしたものです。ここに御礼申し上げます (*^_^*)

別解2「黄色い爆弾!?」:梶井基次郎『檸檬』
読んでない方でもタイトルは聞いたことがあるという、ある意味有名?な短編ですね。最初これを本解にしようかとも思ったのですが、「短編」であると質問で絞り込まれたらすぐ分かるだろうと思って止めました。
舞台は確か京都の○善ですが、私が聞いた話では仙台の○善である時、洋書が積み重なった上にレモンが置いてあったことがあったとか……

別解3「水郷の町でのロマンスと死」:福永武彦『廃市』
原作は「特定の町をモデルにしたものではない」とのことですが、作品冒頭に北原白秋の言葉が引用されており、<水郷の町>とは柳川を意識したものだと考えられています。

別解4「恋に恋するお年頃 (^^;)」:エミリー・ブロンテ『嵐が丘』
イギリスのブロンテ三姉妹の次女による作品です。私の高校時代には有名な海外の恋愛文学として、とりあえず読んでみる女子高生は少なからずいました。(逆に男子は、かなりの文学少年でも読んでいる人は少なかったでしょう。)

別解5「女流画家の孤独なさすらい」:辻邦生『廻廊にて』
これが一番マイナーだったようですね。この作家は高一の時の現国の先生に紹介されて読んでみたのが始まりでした。フランスが舞台になっていますが、当時はまだ外国に気軽に行けるような状況ではなく、それ故に外国への憧れも今よりずっと強い時期であったと思います。そのあたりの感覚はなかなか分かり辛いかと思いますが……


正解・別解は以上になります。出題者の懐古趣味に走った問題に多くの皆様のご参加を頂き、本当に有り難うございました。 (*^_^*) 
また初めて出題した扉問題で、スムースに進行できたかなど問題点も多々あると思います。 (^^;) 
今週末ぐらいまでは開けておきますので、皆様のご意見・ご感想、また読んだ本について語りたい方は、宜しかったらそのご紹介をお願い致します。 (^_^)  
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