ｸｲｽﾞ大陸

日下「この度はどうもありがとうございます。」
高木「いや、礼はこの暗号を解いてくれたシャーロッタさんに言ってくれ。」
日下「でも・・・、残念です。あの時、私が解いていれば・・・玉田は、玉田は・・・・・、」
高木「後悔、先に立たず。次に繋げなさい。」
日下「・・・はい。」

プルルル・・・・。刑事課の電話が鳴った。
「ある写真展で殺人事件が起こった」との内容だった。
高木「日下、事件だ！　行くぞ」
日下「了解です」
あと、新米の山岡を連れて現場に向かった。


山岡「被害者は白山稲次郎(しろやまとうじろう)、65歳。この写真展の主催者です。」
三波「死因はナイフで腹部を刺されたことによる失血死だ。」
高木「腹部だったら刺されてから暫くは生きていただろうな・・・。ダイングメッセージは残ってなかったのか？」
三波「隈なく探したんだが手掛かりなし。凶器のナイフにも指紋が付着していなかった。」
高木「この金は？」
三波「今は机上に置いてあるが、それは被害者が握っていたもんだ。」
山岡「伍千円札と硬貨が4枚、しめて5156円です。」
高木「・・・・。」
日下「容疑者は次の6人です。」

白山桜子(しろやまさくらこ　62)

山岡「被害者の妻です。夫婦の仲はあまり芳しくなかったようですねぇ。」

黒川梅吉(くろかわうめきち　57)

日下「この写真展の常連でよく来ていたそうです。第一発見者です。」

福紫野桐平(ふくしのきりへい　42)

山岡「この展覧会場の貸主で被害者夫婦と度々揉めていたらしい。」

緑谷蓮助(みどりやれんすけ　31)

日下「ガイシャの娘の夫です。娘はロンドンに出張しています。舅との仲は険悪だったそうです。」

青池清蘭(あおいけせいらん　29)

山岡「清蘭・・・。珍しい名前ですね。」
日下「中国人と日本人のハーフだそうです。」
高木「仏さんとの関係は！？」
日下「一応、写真仲間と言っていますが・・・・。」
山岡「結構美人で、スタイルもいいですよ・・・。」
高木「訳ありだな。でもなぁ…、山岡、捜査に私情は禁物だよ。」

赤沢百合葉(あかざわゆりは　48)

山岡「被害者の写真仲間です。毎月、数名の写真仲間とともに各地で写真を撮っていたそうです。」
日下「この写真展にも幾枚か投稿しているようです。」


高木「う〜ん…。今回の事件は手がかりが何にもない・・・。」
山岡「ほんとに難しいですねぇ。」
三波「第一に犯人の痕跡を見つけねば・・・。」
山岡「日下さんは何やってるんですか？」
日下「容疑者の情報を整理してるんだ。」
高木「ほぉ〜。何かわかったか？」
日下「いや、まだ何にも・・・。」
高木「山岡、缶コーヒーを3本買ってきてくれ。」

日下「あ、そういうことだったのか！！」
高木「どうしたんだ、日下。」
日下「犯人が分かりました。」
高木「どういうことだ？」
山岡「だって、何にもダイイングメッセージは残ってなかったんですよ。」
高木「刺されてから数分は生きていただろうからな。俺たちがガイシャの遺したメッセージに気付かなかっただけかもしれないぞ」


さて、白山稲次郎氏を殺害したのは誰でしょうか？