どうも解けん刑事の事件帖「不思議の国の空き巣」 ≫No. 1
kaito
2005/02/08 19:43
空き巣被害が続発している、とある公団住宅から、またも通報があり、我々は現場検証に急行した。
部屋に入ると、いかにもというような荒らされ方で、扉という扉、棚という棚、引き出しという引き出しが開けられている。
キッチンのシンクの上の棚扉や、食器棚の引き出しも開けられていた。
洋服ダンスの扉も開けっ放しで、何着かの洋服はすぐ横のベッドの上に投げ出されていた。
和ダンスは一番上から下から二段目までは無理矢理押し込められて衣類がはみ出しており、最下段だけが引き出されたままの状態だった。
額縁も裏側を確認されたように歪んでいた。
押し入ったのはベランダからであろう。錠の周りのガラスが割られ、室内に破片が散らばっていた。もはや顔馴染みになってしまった鑑識課員が指紋を取り始める。
金目のものや現金はあまり置いていなかったようで、この部屋の住人である主婦に聴取したところ、無くなったものは現金が数万円と結婚指輪くらいだったらしい。
「堂本先輩、ちょっとこっちに」
被害者からひと通り話を聞いた後、荒方が僕の腕を引っ張って部屋の外に連れ出した。
「なんだよ、荒方」
「これは、連続している空き巣とは別の事件ですね。犯行の手口が素人です。便乗犯か、もしかしたら彼女の狂言の可能性も・・・」
「本当か?」
「ええ、あの主婦の最近の行動を調査してみた方がいいかも知れないですね。普段より金遣いが荒かったかも」
荒方が疑問を持ったのは何故でしょうか?
部屋に入ると、いかにもというような荒らされ方で、扉という扉、棚という棚、引き出しという引き出しが開けられている。
キッチンのシンクの上の棚扉や、食器棚の引き出しも開けられていた。
洋服ダンスの扉も開けっ放しで、何着かの洋服はすぐ横のベッドの上に投げ出されていた。
和ダンスは一番上から下から二段目までは無理矢理押し込められて衣類がはみ出しており、最下段だけが引き出されたままの状態だった。
額縁も裏側を確認されたように歪んでいた。
押し入ったのはベランダからであろう。錠の周りのガラスが割られ、室内に破片が散らばっていた。もはや顔馴染みになってしまった鑑識課員が指紋を取り始める。
金目のものや現金はあまり置いていなかったようで、この部屋の住人である主婦に聴取したところ、無くなったものは現金が数万円と結婚指輪くらいだったらしい。
「堂本先輩、ちょっとこっちに」
被害者からひと通り話を聞いた後、荒方が僕の腕を引っ張って部屋の外に連れ出した。
「なんだよ、荒方」
「これは、連続している空き巣とは別の事件ですね。犯行の手口が素人です。便乗犯か、もしかしたら彼女の狂言の可能性も・・・」
「本当か?」
「ええ、あの主婦の最近の行動を調査してみた方がいいかも知れないですね。普段より金遣いが荒かったかも」
荒方が疑問を持ったのは何故でしょうか?