クイズ大陸



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誰かが・誰かを・殺した ≫No. 1
?pekoe 囁き
 最初に、この問題はoimさん出題の「クライマッ9スは?」の勝手なる続編でございます。
 oimさんの問題の一部をコピペさせていただいておりますので、この問題だけ読まれても解くことは可能ですが、是非、oimさんの問題も解かれることをオススメいたします。
 oimさん出題「クライマッ9スは?」はこちらです♪↓↓
http://quiz-tairiku.com/q.cgi?mode=view&no=7021

●●● 某月某日 嵐山家にて ●●●

 その日、楓は予定していた仕事が急にキャンセルになってしまい、昼には家に帰ってきていた。平日のため、娘の桜はまだ学校だ。

(ひとりの時間なんて久しぶりな気がするな〜。何しよっかな〜)

 そう思いながら楓は新聞のテレビ欄を見る。

(あ、「ノイのり」! 今の時間なんじゃない! もう始まってから20分も経っちゃってるけど…)

 話題の昼ドラ「ノイのり」。楓もこのドラマにハマっている一人である。
いつもなら録画したものを夜に観るのだが、今日はすぐに観られそうだと、うきうきしながらテレビの方へ視線をやって、楓は愕然とする。

(録画中のランプがついてない!? やだ、録画設定忘れてたのかしら!?)

 急いでテレビをつけようとするが、リモコンが見あたらない。
リモコンが無くともテレビをつけることは可能だが、焦っていた楓はそのことには気付かない。リモコンを探しながら楓は今までの話を思い出していた。

(以下oimさんの出題文より抜粋)
『ノイのり』は、9人の男女の恋物語である。
登場人物は皆、それぞれ他の登場人物に恋をしており、第三者には恋していない。
男女とも、同性愛はなく、一人が二人以上を好きであることは無い。
登場するのは<b>シノブ、カズミ、ユウキ、ジュン、ミチル、マサミ、マコト、カオル、リョウ</b> の9人。
皆、中性的な風貌の役者で、ちょっと見では男女の区別が分からない。

カズミはシノブが好き。しかしシノブは他の誰かに片思い。
カオルはユウキが好き。マサミはマコトと同じ人が好き。ユウキはカズミが好き。
誰かがリョウに恋している。しかしリョウは、他に好きな相手がいる人を好き。その人はリョウ以外からは好かれていない。
ジュンは好きな人と相思相愛。が、ジュン自身は他の人からは好かれておらず、ジュンの相手は他の人から好かれている。
シノブとマコトは同性。ジュンとリョウは異性。
マコトを思う人はいるが、マコト自身は片思い。
ミチルは3人から好かれている。
全体で男性の方が少なく、”好きな人”をたどって循環する事は無い。
つまり「A⇒B⇒C⇒D⇒A」(⇒は好きな相手)ということは無い。

(それから、名前に同じ文字の入っている人同士(注1)はドラマ開始からずっと仲の良い友達で、お互いの好きな人も知っているのよね…)

(注1)名前の文字は、濁音は清音に直し、また拗音の小さい字も大きな字に直して考えるものとする。(ex.ジュン→「シユン」で考える)

 なぜか仕事用のカバンの中に入り込んでいたリモコンを漸く見つけて、急いでテレビをつける。ついでに、無駄かもしれないがDVDの録画ボタンも押しておく。
 チャンネルを合わせたTV画面には風景の映像と文字が映し出されており、音はBGMとナレーションの声だけだ。

(あれ? これ誰の日記?)

 この「ノイのり」では登場人物全員が日記をつけており、それによってそれぞれの微妙な心情が描写される。しかし、いつもなら「×××の日記」と書かれているところには何も書かれていない。何かのミスだろうか?
 しかも今日の日記は、いつもとずいぶん趣が異なっている。「殺意」「殺してやる」といった物騒な単語が多く並んでいる。「殺気」「こわい」といった単語もあった。
 戸惑っているうちに日記の場面は終わり、今回の話も終わったようだ。
 次回予告には「ノイのり〜この事件が他のメンバーの心理にも影響を!?〜」の文字が躍っている。
 改めて新聞の番組欄を見ると「ノイのり〜殺意の中で〜」となっている。
 楓はしばし呆然としていたが、やや冷静さを取り戻し、録画されている分を見直してみることにした。すると、次のようなことがわかった。


・被害者は加害者の好きな人ではない。
・加害者の友達の中に被害者を好きな人がいる。
・被害者は加害者の好きな人の友達である。
・加害者は被害者の好きな人ではない。
・加害者は被害者の好きな人の友達である。
・被害者の友達の中に加害者を好きな人はいない。
・被害者と加害者は友達ではない。
・被害者と加害者に共通の友達はいない。
・被害者と加害者の友達の人数は同じである。


(つまり誰かが誰かを殺したのね…とにかく録画されている日記の中の情報から考えてみるしかないか…面倒くさいなぁ…)

 脳裏に一瞬、あの、頭のキレる妹の顔がよぎる。
 あの妹なら確かにすぐにこの問題を解決してくれそうな気もするが、それはそれで悔しい。
 まずは自分で考えてみよう、そう思い楓はボールペンを手にとった。

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