本問は拙作「4/5の待ち合わせ」の続編で、シリーズ4作目になります。
前回の話を読んでいなくても今回の問題を解くのに特に影響はありませんが、
最後の"pekoeの言い訳"で今回のヒントとなる暗示ワードがありますので、興味のある方は覗いて見てください♪
前回のお話はこちら↓↓("pekoeの言い訳"はNO.54です)
http://quiz-tairiku.com/q.cgi?mode=view&no=6189*** 4月5日 橙市立美術館にて ***
「本日のランチを2つ!」
「かしこまりました」
絶好の花見日和、といった午後。美術館内のオープンカフェのテラスに椿と真珠美の姿があった。
お目当ての特別展示を一通り見てから、館内にあるカフェでランチを食べようと、その注文を終えたところである。
「あ、そうだ! お姉ちゃんが真珠美に渡してほしいって…」
「楓さんが? 私に?」
「うん、何か手紙みたいなの…。ちょっと待って」
言うと、椿はカバンの中をごそごそと探しはじめた。
「あった、これこれ」
封筒には『黒木真珠美様』と縦書きで書いてある。
それを受け取り、最初は不思議そうに中の手紙を見ていた真珠美であったが、まもなくクスクスと笑い始めた。
「何? どうしたの?」
笑い始めた真珠美を不審そうに見ていた椿の手に、再び手紙が差し出される。
「ふふふ。まあ読んでみてよ」
今度は椿が不思議そうに手紙を見る。楓特有の丸っぽい文字が並んでいる。
はぁーい☆真珠美ちゃん♪
この前はステキな暗号だったわ〜
それにしても『ブラック・パール』なんてイカすわね!
でも、その説明しているときの椿ったら何かナマイキだったのよ〜
で、姉として悔しいから私も暗号を作ってみたの!
絶対あの子をぎゃふんと言わせてやるんだから!
というわけで、悪いんだけどもう一つの封筒を椿に渡してくれない?
よろしくね〜ん☆
嵐山 楓
……頭痛がする。
(何を考えているのよ! まったく…)
何はともあれ、姉の出した暗号を解かなければいけないとうことらしい。
封筒の中にあるもう一つの封筒を取り出してみると、『二葉椿様』とある。
早速封をあけてみる。
二葉椿さま
いかがお過ごしなのかしらね〜?
来週はもう桜の入学式だけれども
過ぎた事で大事な事忘れてない?
取り返しのつかないことになって
狼狽している程の余裕があるなら
時間もまだまだ沢山あることだし
都合をつけてお詫びの品を買って
悔い改めてみたらいかがかしら?
ミセス★メープル
椿宛の手紙の1枚目はこれだけであった。
2枚目には数字の羅列とその下に横線、そして『タテのカギ』という言葉。
3枚目には同じく数字の羅列とその右側に縦線、そして『ヨコのカギ』と言う言葉があった。
「うわぁ…、めんどくさそうだね〜」
2枚目と3枚目を見ていた椿は、テーブルの上に置いた1枚目を見る真珠美の声に顔を上げる。
「え? わかったの?」
「うん、解き方はね。でも、めんどくさいからゴハン食べてからのほうがいいよ」
真珠美が言うとちょうどランチセットが運ばれてくるところだった。
「お待たせ致しました」
運ばれてきたパスタはおいしそうな湯気を立てている。
*****************
*** 小一時間後 ***
「できたー!」
食後のコーヒーを飲みながら、暗号と格闘していた椿だったが、漸く解き終わったようだ。
「できたけど…、ねえ、コレ何?」
真珠美は解けた結果を見ても何のことだかわからない様子だ。
「何だろうね…、あっ!」
「何かわかったの?」
気付いた椿は、ため息を一つついて言った。
「忘れてたよ…。桜の誕生日…」
*****************
pekoe
前回の話を読んでいなくても今回の問題を解くのに特に影響はありませんが、
最後の"pekoeの言い訳"で今回のヒントとなる暗示ワードがありますので、興味のある方は覗いて見てください♪
前回のお話はこちら↓↓("pekoeの言い訳"はNO.54です)
http://quiz-tairiku.com/q.cgi?mode=view&no=6189
*** 4月5日 橙市立美術館にて ***
「本日のランチを2つ!」
「かしこまりました」
絶好の花見日和、といった午後。美術館内のオープンカフェのテラスに椿と真珠美の姿があった。
お目当ての特別展示を一通り見てから、館内にあるカフェでランチを食べようと、その注文を終えたところである。
「あ、そうだ! お姉ちゃんが真珠美に渡してほしいって…」
「楓さんが? 私に?」
「うん、何か手紙みたいなの…。ちょっと待って」
言うと、椿はカバンの中をごそごそと探しはじめた。
「あった、これこれ」
封筒には『黒木真珠美様』と縦書きで書いてある。
それを受け取り、最初は不思議そうに中の手紙を見ていた真珠美であったが、まもなくクスクスと笑い始めた。
「何? どうしたの?」
笑い始めた真珠美を不審そうに見ていた椿の手に、再び手紙が差し出される。
「ふふふ。まあ読んでみてよ」
今度は椿が不思議そうに手紙を見る。楓特有の丸っぽい文字が並んでいる。
……頭痛がする。
(何を考えているのよ! まったく…)
何はともあれ、姉の出した暗号を解かなければいけないとうことらしい。
封筒の中にあるもう一つの封筒を取り出してみると、『二葉椿様』とある。
早速封をあけてみる。
椿宛の手紙の1枚目はこれだけであった。
2枚目には数字の羅列とその下に横線、そして『タテのカギ』という言葉。
3枚目には同じく数字の羅列とその右側に縦線、そして『ヨコのカギ』と言う言葉があった。
「うわぁ…、めんどくさそうだね〜」
2枚目と3枚目を見ていた椿は、テーブルの上に置いた1枚目を見る真珠美の声に顔を上げる。
「え? わかったの?」
「うん、解き方はね。でも、めんどくさいからゴハン食べてからのほうがいいよ」
真珠美が言うとちょうどランチセットが運ばれてくるところだった。
「お待たせ致しました」
運ばれてきたパスタはおいしそうな湯気を立てている。
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*** 小一時間後 ***
「できたー!」
食後のコーヒーを飲みながら、暗号と格闘していた椿だったが、漸く解き終わったようだ。
「できたけど…、ねえ、コレ何?」
真珠美は解けた結果を見ても何のことだかわからない様子だ。
「何だろうね…、あっ!」
「何かわかったの?」
気付いた椿は、ため息を一つついて言った。
「忘れてたよ…。桜の誕生日…」
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