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たく
高木「そう、この事件には二人の犯人がいる。」
日下「それはいったいどういうことでしょうか?」
高木「ここに座れ。」
日下「はい。」
高木「シュミレーションだ。」
日下「・・・・えぇ。」
高木「俺が犯人役だ。まず一発殴られる。この際使われた凶器はブロンズ像だ。」
「ガツン」
日下「いててててて…」
高木「犯人は思わず後頭部を触る。そして、小指にのみ血が付着した。今回はインクで代用する。」
日下「それで?」
高木「当時はカナ文字入力になっていたはずだ。“す”を入力。」
日下「すから始まる容疑者は菅原春香と菅原徹・・・。」
高木「私、犯人は春香の方だ。菅原春香と入力してみろ。」
高木「春香が凶器を捨てたあと背後から様子をうかがっていた第二の犯人が致命傷となる一発を・・・。犯人に殴られた反動で床に落下。小指が左端のキーに偶然引っかかり、キーボードも落下。次の犯人を入力しようとするが・・・・。」
日下「hhhhhh? ・・・・そうか、被害者はカナのつもりで打っていた。つまり、“H”ではなく、“く”を示していたんですね。」
高木「ご名答。犯人は“く……”ということだ。」
日下「第2の犯人は熊谷紅実子。くで始まる唯一の容疑者。熊谷もしくは紅実子と打つ途中で息絶えてしまったんですね・・・。」
その後、二人は自供した。
春香は志朗の殺害を認めた。
動機は、志朗のつるんでいる暴力団に度々体を売られそうなったことだという。
その仕打ちはかなり酷いものだったという・・・。
紅実子曰く、真偽のほどは定かではないが、殺意はなかったと証言している。
また、志朗に殺害されそうだった。志朗が生きていれば私の命も危ういものだった、つまり、正当防衛だったということを主張していた。
その後の調査で、熊谷紅実子は佐伯順子の姉であることが判明。
妹の復讐のためにこの病院に忍び込み重要な証拠を得たという。
酒に酔って、佐伯順子の手術をしたという事実も浮かび上がってきた。
紅実子の証言も確かなようで、志朗が紅実子を殺害せよと教唆していたことも判明。
また、その動機は麻薬密輸の口封じという。
志朗は地元暴力団とグルになって、麻薬の密輸をしていたことが判明。医師の権利を濫用していた。
最後に。
この事件は3部作となっていました。
裁判編にお進みください。
熊谷紅実子の判決やいかに。
たく
日下「それはいったいどういうことでしょうか?」
高木「ここに座れ。」
日下「はい。」
高木「シュミレーションだ。」
日下「・・・・えぇ。」
高木「俺が犯人役だ。まず一発殴られる。この際使われた凶器はブロンズ像だ。」
「ガツン」
日下「いててててて…」
高木「犯人は思わず後頭部を触る。そして、小指にのみ血が付着した。今回はインクで代用する。」
日下「それで?」
高木「当時はカナ文字入力になっていたはずだ。“す”を入力。」
日下「すから始まる容疑者は菅原春香と菅原徹・・・。」
高木「私、犯人は春香の方だ。菅原春香と入力してみろ。」
高木「春香が凶器を捨てたあと背後から様子をうかがっていた第二の犯人が致命傷となる一発を・・・。犯人に殴られた反動で床に落下。小指が左端のキーに偶然引っかかり、キーボードも落下。次の犯人を入力しようとするが・・・・。」
日下「hhhhhh? ・・・・そうか、被害者はカナのつもりで打っていた。つまり、“H”ではなく、“く”を示していたんですね。」
高木「ご名答。犯人は“く……”ということだ。」
日下「第2の犯人は熊谷紅実子。くで始まる唯一の容疑者。熊谷もしくは紅実子と打つ途中で息絶えてしまったんですね・・・。」
その後、二人は自供した。
春香は志朗の殺害を認めた。
動機は、志朗のつるんでいる暴力団に度々体を売られそうなったことだという。
その仕打ちはかなり酷いものだったという・・・。
紅実子曰く、真偽のほどは定かではないが、殺意はなかったと証言している。
また、志朗に殺害されそうだった。志朗が生きていれば私の命も危ういものだった、つまり、正当防衛だったということを主張していた。
その後の調査で、熊谷紅実子は佐伯順子の姉であることが判明。
妹の復讐のためにこの病院に忍び込み重要な証拠を得たという。
酒に酔って、佐伯順子の手術をしたという事実も浮かび上がってきた。
紅実子の証言も確かなようで、志朗が紅実子を殺害せよと教唆していたことも判明。
また、その動機は麻薬密輸の口封じという。
志朗は地元暴力団とグルになって、麻薬の密輸をしていたことが判明。医師の権利を濫用していた。
最後に。
この事件は3部作となっていました。
裁判編にお進みください。
熊谷紅実子の判決やいかに。