ｸｲｽﾞ大陸

高木は、資料を持って本部のパソコンの前に腰をかけた。
それから、どれくらいの時間が経ったのであろうか。外はすっかり暗くなり、朝日が差し込んだ頃だった。
日下は、高木の声で叩き起こされた。
寝ぼけ眼の日下に高木には駆け寄り
高木「犯人がわかったぞ！！！！！」
日下「だれなんですか！？？
高木「まぁ、そうあせるな…。順を追って説明するとしよう」
　　「状況を確認しておこう」
日下「被害者は、人差し指を「く」、中指を、「に」薬指を、「ら」、小指を「め」の位置に置いてありました。また、「の」、「め」、「せ」、「ら」、「り」、「く」、「こ」、「Enter」、「→」、「Caps Lock英数（左隅）」のキーにも血痕が付着していました。しかしおかしなことに「す」には血痕が付着していませんでした…。画面には、「すhhhhhh」の文字が…。」
高木「ダイイングメッセージだけが犯人を物語っているわけじゃないんだ。」
　　「現場は嘘をつかないんだよ。」
　　「さっきも(No,2)で話したが、いや昨日か…、状況から見てもキーボードを見ても明らかにおかしい。現に犯人は2人いると思われる。このダイイングメッセージもそう語っているようだが…な。でも、運悪く二人目を書いている途中に息絶えてしまったが、犯人は特定できたよ。」
日下「一人は分かりました。」
高木「ほぅ。だれだと思うんだ。」
日下「瀬尾・・・です。」
高木「お前は、まだまだ浅いな…。」
日下「自信があったのですが………。
高木「俺も最初はそう思ったのだがな。もし、その人が犯人なら他のキーの必要性がない。ましてや、俺らを攪乱させるかのようだ。犯人がやったとも考えずらい。なぜならば、素手で被害者の指を触るなどしたら、自分が犯人ですといっている様だ。それに、攪乱させたいのならこんな意味不明なダイイングメッセージを残さないだろう。そうだとしても犯人の行動、現場の状況と辻褄があってない。
ポイントは「す」だよ。キーボードを見てみろ。おかしいとは思わんか。
この文字こそが、この不可解なダイイングメッセージから犯人にたどり着くための唯一の入り口さ。」