クイズ大陸



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?カノン
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セシリアさんはすっかり狼狽してしまっている。
「ですからそれは……」

丁度その時、ドア付近で聞き慣れた低い声がした。
「もう手の込んだイタズラはその位にしておいたらどうだね? 窪島君?」

振り返ってみると、来週まで帰って来ないはずの先生だった。
「「「「え!? どうして先生がココに……?」」」」
「いや、事件が案外アッサリと片付いたんだよ。依頼内容からもう少し掛かると思っていたんだがね」
「で、先生〜、この人一体誰なんスか? 今明らかに日本人の名前だったような……」
「見てれば分かるさ」

先生はセシリアさんを咎めるように目で何か合図している。
「ハァ〜、バレちゃしょうがねェ……」

セシリア・ロビンソンなる女性はバリバリと顔から何かを剥ぎ取り始める。
「俺は窪島 尊(クボシマ タカシ)だ。ヨロシクな、後輩諸君!!」
「「「「……エ〜〜〜!!??」」」」

見事に全員驚嘆。って言うか、日本人なのは予想してたけど、まさかの男!?

「貴方、あの女声は一体どうやって出してたのよ!? あまりにも自然すぎて気持ち悪いわ」
「アレと変装は俺の秘技だ。元々地声が高いからできるんだけど(作者も説明不能らしい)」

「コイツは君達がMMCに入って来る2〜3年前までココに来ていた、言わば君らの先輩だ。
 それにしても、セシリア・ロビンソンか。どうせSimon & Garfunkelの『Cecilia』と
 『Mrs. Robinson』から取ってきたってトコだろう? 君は私ら世代の洋楽が好きだったもんな?」

「イヤ〜そこまでバレてましたか……流石は先生。で、今は何ていうか、先生の右腕的存在?」
「ただ情報集めを手伝っとるだけだろうが。あんまり調子に乗るんじゃないぞ」

「ヘーイ、スンマセン。ってな訳で、お察しの通り俺はセシリアでも女でもないが、年は本当に22だ。
 つい最近までアメリカに留学してたから、一応英語はそれなりに話せる。あの暗号を作ったのも俺。
 お前達なかなかやるな、殆ど正解だ! オメデトさん!! だが、4行目のスターから、『彼』が
 ただのサファイアじゃなく、スターサファイアだってトコまで見抜いて欲しかったな。
 そうそう、最初に……キヨだっけ?……に話しかけたのは、お前見るからに掃除サボってたし、
 英語が全然ダメそうなお調子者をちょっとからかってやろうと思ってな。なかなか笑えたぞ、
 お前のテンパってる顔。終いにゃ『Oh, Yes!!』ってお前……しゃべらナ○トの八嶋さんか!!」

からかう様にそんなことを言いつつ、ケラケラと笑っている。
何だかこの人の軽いノリ……キヨと非常に似ている気がするのは気のせいだろうか?
そしてキヨはと言えば……怒り爆発。(いじられキャラ確定だな……)

「何だとォ!? 俺で遊んでやがったのか、コイツ絶対許さねー!!」
「キヨ、気持ちは分からなくもないけど、先輩に向かってコイツはないよ……」 
「うっせェー!! カズ、お前に俺の英語恐怖症の気持ちが分かってたまるか!」

とにかく、MMCに新たに一人仲間ができた訳だ。今後は更に賑やかに……否、うるさくなりそうだ。
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