シェルターの中で ≫No. 1
永久駆動
2007/12/30 15:19
シェルターの中で by hanmyo
十数分で護衛兵をすべて倒し邸内を制圧した。
ミデス将軍はどこだ?あの醜悪な顔を捜す。
給仕の1人が口を割った。地下の核シェルターだ。
将軍所有の別邸の地下に降りる俺たち「狼の牙」6名。
ついに将軍に復讐をはたす時が来たのだ。
ミゲル 狼の牙隊長。妻と子供を将軍の残忍な拷問で殺された。
グリン 副隊長。妻と娘が将軍につかまり陵辱されたのち射殺された。
ハミル 年老いた両親は将軍により鉱山での強制労働を命じられ
二ヶ月後にボロボロになって死んだ。
モラン 親兄弟は将軍の命令で生きたままライオンの餌にされた。
アーサー 俺の兄。俺とアーサーの両親もレジスタンスだったが
将軍につかまり俺たちの目の前で生きたまま焼き殺された。
そして俺は二ール。
この国では10年以上独裁者ミデス将軍が非道な圧政をしてきた。
独裁政権を倒そうとする抵抗組織がいくつもある。
狼の牙は将軍に肉親を惨殺された者たちによってつくられた
小数精鋭の武装グループだ。
核シェルターの入り口の厚い扉は開いたままだった。
閉める暇もなかったのか?それとも罠か?
「まず俺に1人で行かせてください。」
アーサーがミゲルに訴える。
「わかった。罠や待ち伏せに気をつけろ。」
狭い空間では邪魔になるアサルトライフルや手榴弾を俺に渡し
アーサーは懐中電灯と拳銃だけを構えて
薄暗いシェルターの中に入っていった。
やがて一発の銃声。ミゲルが叫ぶ。
「どうしたアーサー。大丈夫か。」
アーサーの声が返ってくる。
「俺は大丈夫。無傷です。
ミデス将軍を発見。俺が撃ちました。
他には誰もいません。来てください。」
「ニール。お前はこの入り口で待て。」
ミゲルたち4人がシェルターに入っていく。
グリンやハミルたちが何かに驚き
話してる声がわずかに聞こえるが内容はわからない。
やがて俺も呼ばれてシェルターの一番奥の部屋に行った。
懐中電灯の光に浮かぶ胸を撃たれたミデス将軍の死体。
そして胸にナイフが刺さったアーサーの死体。
「お前の兄アーサーは将軍と刺し違えたようだ。」
ミゲルの説明はおかしい。
明らかに将軍もアーサーも即死だ。
すると銃声のあとのアーサーの声は何だったんだ?
1 シェルターの入り口は1つだけ。
奥の部屋まで4つの部屋がまっすぐつながっている。
部屋と部屋の間には扉はない。
窓も通風孔もない。
2 俺たちが地下におりた時シェルターの中にいたのは
ミデス将軍一人だけだった。
他にはロボットや動物を含めて誰もいなかった。
3 将軍は1発の銃弾で胸を撃たれ即死だった。
将軍を撃ったのはアーサーの拳銃で
懐中電灯といっしょに床に落ちていた。
拳銃は1発だけ発射されていた。
4 アーサーに刺さっていたのは大きな軍用ナイフで
正面から胸に深く刺さっていた。
5 将軍とアーサーの死体は動かされた様子はなく
それぞれの死んだ位置は部屋の左奥と右奥で
6メートル離れている。
6 ナイフが自動で飛び出すような仕掛けはなかった。
紐とかバネとかゴムとか怪しいものは何もない。
シェルター内部はまだ未完成で備品は何もなく
すべての場所を捜索して見つかったのは
アーサーの拳銃。アーサーの懐中電灯。
将軍の胸を貫通した1発の銃弾。これだけだ。
7 将軍の衣服の中、アーサーの衣服の中にも不審な物はなかった。
8 狼の牙の結束は絶対だ。決して裏切る者はいない。
俺たち6人は肉親のほとんどを失った。
将軍へ復讐するためだけに生きてきた。
とうに死ぬ覚悟はできている。
俺たちにはどんな脅迫や取引も無意味だ。
9 狼の牙6人は何度もいっしょに死線をくぐってきた。
命がけでお互いを守りあってきた。
アーサーの勇敢な行動がみんなの命を救ったことも何度もある。
狼の牙全員で負うべき責任や罪が
アーサーだけに押し付けられる事は決してない。
10 弟として断言するがアーサーには狼の牙がすべてだった。
リーダーのミゲルを心から敬愛し
迷った時には必ずミゲルに相談しミゲルの指示に従ってきた。
何が起きてもアーサーは部下として隊長のミゲルにまず報告する義務があり
それは何よりも優先される事だった。
自分の意思や判断で勝手に自殺したりするはずがない。
┌───┐
│┣╋●├──────┬─────┬───────┐シェルター
│アーサー
│ミデス将軍
│┣╋●├──────┴─────┴───────┘入り口
└───┘
アーサーの死の謎がわかりますか?
推理は囁きで
十数分で護衛兵をすべて倒し邸内を制圧した。
ミデス将軍はどこだ?あの醜悪な顔を捜す。
給仕の1人が口を割った。地下の核シェルターだ。
将軍所有の別邸の地下に降りる俺たち「狼の牙」6名。
ついに将軍に復讐をはたす時が来たのだ。
ミゲル 狼の牙隊長。妻と子供を将軍の残忍な拷問で殺された。
グリン 副隊長。妻と娘が将軍につかまり陵辱されたのち射殺された。
ハミル 年老いた両親は将軍により鉱山での強制労働を命じられ
二ヶ月後にボロボロになって死んだ。
モラン 親兄弟は将軍の命令で生きたままライオンの餌にされた。
アーサー 俺の兄。俺とアーサーの両親もレジスタンスだったが
将軍につかまり俺たちの目の前で生きたまま焼き殺された。
そして俺は二ール。
この国では10年以上独裁者ミデス将軍が非道な圧政をしてきた。
独裁政権を倒そうとする抵抗組織がいくつもある。
狼の牙は将軍に肉親を惨殺された者たちによってつくられた
小数精鋭の武装グループだ。
核シェルターの入り口の厚い扉は開いたままだった。
閉める暇もなかったのか?それとも罠か?
「まず俺に1人で行かせてください。」
アーサーがミゲルに訴える。
「わかった。罠や待ち伏せに気をつけろ。」
狭い空間では邪魔になるアサルトライフルや手榴弾を俺に渡し
アーサーは懐中電灯と拳銃だけを構えて
薄暗いシェルターの中に入っていった。
やがて一発の銃声。ミゲルが叫ぶ。
「どうしたアーサー。大丈夫か。」
アーサーの声が返ってくる。
「俺は大丈夫。無傷です。
ミデス将軍を発見。俺が撃ちました。
他には誰もいません。来てください。」
「ニール。お前はこの入り口で待て。」
ミゲルたち4人がシェルターに入っていく。
グリンやハミルたちが何かに驚き
話してる声がわずかに聞こえるが内容はわからない。
やがて俺も呼ばれてシェルターの一番奥の部屋に行った。
懐中電灯の光に浮かぶ胸を撃たれたミデス将軍の死体。
そして胸にナイフが刺さったアーサーの死体。
「お前の兄アーサーは将軍と刺し違えたようだ。」
ミゲルの説明はおかしい。
明らかに将軍もアーサーも即死だ。
すると銃声のあとのアーサーの声は何だったんだ?
1 シェルターの入り口は1つだけ。
奥の部屋まで4つの部屋がまっすぐつながっている。
部屋と部屋の間には扉はない。
窓も通風孔もない。
2 俺たちが地下におりた時シェルターの中にいたのは
ミデス将軍一人だけだった。
他にはロボットや動物を含めて誰もいなかった。
3 将軍は1発の銃弾で胸を撃たれ即死だった。
将軍を撃ったのはアーサーの拳銃で
懐中電灯といっしょに床に落ちていた。
拳銃は1発だけ発射されていた。
4 アーサーに刺さっていたのは大きな軍用ナイフで
正面から胸に深く刺さっていた。
5 将軍とアーサーの死体は動かされた様子はなく
それぞれの死んだ位置は部屋の左奥と右奥で
6メートル離れている。
6 ナイフが自動で飛び出すような仕掛けはなかった。
紐とかバネとかゴムとか怪しいものは何もない。
シェルター内部はまだ未完成で備品は何もなく
すべての場所を捜索して見つかったのは
アーサーの拳銃。アーサーの懐中電灯。
将軍の胸を貫通した1発の銃弾。これだけだ。
7 将軍の衣服の中、アーサーの衣服の中にも不審な物はなかった。
8 狼の牙の結束は絶対だ。決して裏切る者はいない。
俺たち6人は肉親のほとんどを失った。
将軍へ復讐するためだけに生きてきた。
とうに死ぬ覚悟はできている。
俺たちにはどんな脅迫や取引も無意味だ。
9 狼の牙6人は何度もいっしょに死線をくぐってきた。
命がけでお互いを守りあってきた。
アーサーの勇敢な行動がみんなの命を救ったことも何度もある。
狼の牙全員で負うべき責任や罪が
アーサーだけに押し付けられる事は決してない。
10 弟として断言するがアーサーには狼の牙がすべてだった。
リーダーのミゲルを心から敬愛し
迷った時には必ずミゲルに相談しミゲルの指示に従ってきた。
何が起きてもアーサーは部下として隊長のミゲルにまず報告する義務があり
それは何よりも優先される事だった。
自分の意思や判断で勝手に自殺したりするはずがない。
┌───┐
│┣╋●├──────┬─────┬───────┐シェルター
│アーサー
│ミデス将軍
│┣╋●├──────┴─────┴───────┘入り口
└───┘
アーサーの死の謎がわかりますか?
推理は囁きで