十二支殺人事件・5 〜あさかぜに死す〜 ≫No. 1
kaito
2005/01/25 23:30
(この問題は、「十二支殺人事件・4 〜事件の真実〜」とパラレルに進行していきます。両問を合わせながら考えてみて下さい。)
事件の真実、そしてこれからの展開を推理していると、荒方から電話が入った。
「堂本先輩! 海東警部補が『任意同行でも何でもいいから、鈴木の身柄を拘束しろ』と言ってます。」
「え?」
「このままだと鈴木本人の身が危険だから、“拘束”という名目で保護しろということのようです。
鈴木本人が犯人だとすれば自殺の可能性もあるし、もしそうでなくても──
僕はすぐに鈴木亥知郎の自宅へ向かった。
鈴木は「あさかぜ荘」という古く寂れたアパートに一人で住んでいた。金が無いからかと思ったが、退職前から住んでいたそうだ。
鈴木の住む202号室の扉をノックするが返事が無い。
大家に事情を話して合鍵で開けてもらうと、そこには鈴木の項垂れた姿がぶら下がっていた。
足許には遺書が置いてあった。
刑事さんへ
とうとう私のところまで捜査が行き着いたのですね。
すべては私がやったことです。
干支の順に11人を殺して最後に自殺するつもりでしたが、
もう逃げられないので自ら命を絶ちます。
春に「あさかぜ」と「さくら」が廃止されることを知りました。
私も「あさかぜ」とともにこの世を去ります。
この部屋が東京発地獄行き あさかぜ202号とは、皮肉なものです。
鈴木亥知郎
さて、鈴木亥知郎は覚悟の自殺を図ったのでしょうか?
それとも・・・
(巡査 堂本 謙)
kaito 2005/01/25 23:30
事件の真実、そしてこれからの展開を推理していると、荒方から電話が入った。
「堂本先輩! 海東警部補が『任意同行でも何でもいいから、鈴木の身柄を拘束しろ』と言ってます。」
「え?」
「このままだと鈴木本人の身が危険だから、“拘束”という名目で保護しろということのようです。
鈴木本人が犯人だとすれば自殺の可能性もあるし、もしそうでなくても──
僕はすぐに鈴木亥知郎の自宅へ向かった。
鈴木は「あさかぜ荘」という古く寂れたアパートに一人で住んでいた。金が無いからかと思ったが、退職前から住んでいたそうだ。
鈴木の住む202号室の扉をノックするが返事が無い。
大家に事情を話して合鍵で開けてもらうと、そこには鈴木の項垂れた姿がぶら下がっていた。
足許には遺書が置いてあった。
刑事さんへ
とうとう私のところまで捜査が行き着いたのですね。
すべては私がやったことです。
干支の順に11人を殺して最後に自殺するつもりでしたが、
もう逃げられないので自ら命を絶ちます。
春に「あさかぜ」と「さくら」が廃止されることを知りました。
私も「あさかぜ」とともにこの世を去ります。
この部屋が東京発地獄行き あさかぜ202号とは、皮肉なものです。
鈴木亥知郎
さて、鈴木亥知郎は覚悟の自殺を図ったのでしょうか?
それとも・・・
(巡査 堂本 謙)