ｸｲｽﾞ大陸

（この問題は、「十二支殺人事件・１」、「十二支殺人事件・２」、「十二支殺人事件・３」をご覧になってから読んで下さい。）

僕は海東警部補に言われたようにスズキイチロウを探ってみた。
偽名かも知れない、無職というのもウソかも知れないと思ったが、意外にもすべて本当であった。
警部補の推理どおり、鉄道職員の過去の名簿に、スズキイチロウ本人を発見したのである。半年ほど前に退職し、現在は無職であった。
そして、さらに僕を驚かせたのは、スズキイチロウは漢字では「鈴木亥知郎」と書くということであった。

しかしその一方で我々には疑問が浮かんできた。
江口殺害までの一連の連続殺人を実に見事に実行してきた犯人が、こうもアッサリと僕に発見され、また職質に事実を答えてしまうものだろうか？

　＊　＊　＊

ここでみなさんのお知恵をぜひお借りしたいのです。
この連続殺人の真実はどこにあるのでしょうか？
真犯人探しは海東警部補と荒方がA班と合同捜査に入りましたので、我々はこの事件の流れを推理してみたいと思っています。


これまでの事件のあらましを整理しておきます。

　・前田裕子（子年）→古賀丑安（丑年）→須藤寅次郎（寅年）→卯月美智恵（卯年）が順に殺され、十二支にちなむ連続殺人と確信。
　・被害者の干支に関連性を見出し、近藤辰吉（辰年）をガード。
　・上記法則に則らない江口辰雄（鉄道職員）が殺される。
　　（裏を書かれた？　また、これまでよりも早いペースで事件発生→犯人の心理は？）
　・被害者の名前の順序に新たな法則を見つけ、尾崎麻巳子をガード。
　・不審人物を発見。→鈴木亥知郎。元鉄道職員。
　　（鈴木が真犯人説には疑問アリ。発見・接触が早過ぎる。どうも犯人像と一致しない）

（↓続きます。）