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たいふ
2007/06/14 23:56
第三問『太傅少年の受難』
お恥ずかしい話ですが、私は飛行機に乗ることが出来ません。それには理由がありましてね…
南紀白浜空港から九州行きの便がまだ就航していた頃のお話です。台風が接近する中、強行に
離陸して…結果、気流の乱れに掴まったのです。20分間ほどでしょうか…私達を乗せたプロペラ
機はガタガタと揺れ、生きた心地がしませんでした…そんな時に「大丈夫ですよ」と声を掛けてくれ
た綺麗な女性…スチュワーデスさんが女神に見えました…
その時の20分間は1時間にも2時間にも感じました。引き返すにしろ目的地に向かうにしろ無事
に着陸することだけを祈り、そして二度と飛行機には乗るまいと誓ったのです。
そうして祈っている時…女性の悲鳴が上がりました。祖父は揺れる機内を進み、最前列の座席
で一人の男性が胸にナイフを刺されて死亡しているのを発見しました。そばに座り込んでいた女神
…スチュワーデスさんが、悲鳴を上げたのでしょう。
祖父は座席を見回しました。乗客は私達を含め7名…最後部の席に、小さな子どもを連れた
夫婦…泣きそうな子どもを必死に安心させているように見えました。
中央部やや前よりには、この揺れる機内で豪快に大口を開けてイビキをかいて眠っている大男、
そして最前列で死亡した男性。私達はこの親子と大男の間くらいに座っていました。
祖父「のう…スチュワーデスさん…何か気付いたことはありませんか?」
スチ「は、はい…先ほど、10分位前でしょうか…その時見回った際には何も…それから日誌を
付けて、もう一度見回りをと思って…そうしたら…」
祖父「ふむ…乗客の名前が知りたいので乗客名簿とその日誌を見せてはくれませんかね」
スチ「は、はい…どうぞこれがそうです」
日誌には女性らしい流麗な文字で天候や乗客数、業務内容などが書かれており、乗客名簿も
添付されていたようです。
【海尾渉(ウミオワタル)】(35)被害者。
【志井武生(シイタケオ)】(42)眠っている大男。
【安井忠雄(ヤスイタダオ)】(28)最後部に座る男性
【安井高子(ヤスイタカコ)】(30)忠雄の妻。
【安井忠敬(ヤスイタダタカ)】(5)息子。
そして、私と祖父の7名です。
祖父「ふ〜む…困ったのぅ」
まぁ…困ったとは言いながら呆気なく解決してしまったのですが…
太傅「さて…幾ら質問して頂いても構いませんので、犯人が誰なのか特定して下さい。ただし、
質問によっては答えられない場合もありますよ」
アキラ「よ〜し…絶対正解するよっ」
ヒロシ「オーッ!!」
太傅「最後に一つだけ…自殺ではありませんでしたよ」
お恥ずかしい話ですが、私は飛行機に乗ることが出来ません。それには理由がありましてね…
南紀白浜空港から九州行きの便がまだ就航していた頃のお話です。台風が接近する中、強行に
離陸して…結果、気流の乱れに掴まったのです。20分間ほどでしょうか…私達を乗せたプロペラ
機はガタガタと揺れ、生きた心地がしませんでした…そんな時に「大丈夫ですよ」と声を掛けてくれ
た綺麗な女性…スチュワーデスさんが女神に見えました…
その時の20分間は1時間にも2時間にも感じました。引き返すにしろ目的地に向かうにしろ無事
に着陸することだけを祈り、そして二度と飛行機には乗るまいと誓ったのです。
そうして祈っている時…女性の悲鳴が上がりました。祖父は揺れる機内を進み、最前列の座席
で一人の男性が胸にナイフを刺されて死亡しているのを発見しました。そばに座り込んでいた女神
…スチュワーデスさんが、悲鳴を上げたのでしょう。
祖父は座席を見回しました。乗客は私達を含め7名…最後部の席に、小さな子どもを連れた
夫婦…泣きそうな子どもを必死に安心させているように見えました。
中央部やや前よりには、この揺れる機内で豪快に大口を開けてイビキをかいて眠っている大男、
そして最前列で死亡した男性。私達はこの親子と大男の間くらいに座っていました。
祖父「のう…スチュワーデスさん…何か気付いたことはありませんか?」
スチ「は、はい…先ほど、10分位前でしょうか…その時見回った際には何も…それから日誌を
付けて、もう一度見回りをと思って…そうしたら…」
祖父「ふむ…乗客の名前が知りたいので乗客名簿とその日誌を見せてはくれませんかね」
スチ「は、はい…どうぞこれがそうです」
日誌には女性らしい流麗な文字で天候や乗客数、業務内容などが書かれており、乗客名簿も
添付されていたようです。
【海尾渉(ウミオワタル)】(35)被害者。
【志井武生(シイタケオ)】(42)眠っている大男。
【安井忠雄(ヤスイタダオ)】(28)最後部に座る男性
【安井高子(ヤスイタカコ)】(30)忠雄の妻。
【安井忠敬(ヤスイタダタカ)】(5)息子。
そして、私と祖父の7名です。
祖父「ふ〜む…困ったのぅ」
まぁ…困ったとは言いながら呆気なく解決してしまったのですが…
太傅「さて…幾ら質問して頂いても構いませんので、犯人が誰なのか特定して下さい。ただし、
質問によっては答えられない場合もありますよ」
アキラ「よ〜し…絶対正解するよっ」
ヒロシ「オーッ!!」
太傅「最後に一つだけ…自殺ではありませんでしたよ」