単刀直入に言おう。
お前の妹、芽衣は私があずかった。
返してほしければ、私の謎を解き明かせ。
親や警察になんかに告げ口でもするのであれば、お前の妹を八つ裂きにしてやろう。
さっきも言っただろう。
私はお前を監視している。
そう、四六時中な。
私はお人よしだ。
3枚目にお前の妹がいる場所を書いておいてあげたよ。
私は優しいだろう?
「ふざけるな!」と思いつつも、父や母に悟られては困ると大きな声が出せなかった。
生唾をゴクリと飲み込み、3枚目の紙を見た。
『画山水愁いを覚え
石金を儚くおもう。
大地愛しく恋しくなる。
灯火刹那に感じ』
『木の侘しさに心を打たれ
我が土壌に涙を落とし
天高く私は空に浮かび
空海苦難の如く若きにいたる。』
犯人の後を追え。さすれば私は見つかるであろう。
なんだこの詩は。これが妹のいる場所を表しているとでもいうのか。
と怒り心頭に発した戒は、いかにも冷静を装い、
「いってきまーす」
と言った後にドアを閉め、駆け足で目的もないまま走っていった。
「ふざけるな!」と思いつつも、父や母に悟られては困ると大きな声が出せなかった。
生唾をゴクリと飲み込み、3枚目の紙を見た。
なんだこの詩は。これが妹のいる場所を表しているとでもいうのか。
と怒り心頭に発した戒は、いかにも冷静を装い、
「いってきまーす」
と言った後にドアを閉め、駆け足で目的もないまま走っていった。