鱈子島連続殺人事件 ≫No. 1
はるっちょ
2007/03/03 16:10
暴力団かるがも組と暴力団しろくま組は白昼の中、拳銃の撃ち合いをするなど暴力団同士の対立抗争が激化していた。
一ヶ月前、しろくま組の幹部の1人が頭を拳銃で撃たれ死亡した事件が起きた。銃弾は頭部を貫通し壁にめり込んでいた。
その弾丸から拳銃を特定し、かるがも組系の事務所を家宅捜査した結果、その拳銃が出てきて、かるがも組の組員が逮捕された。
警察は取り締まりを強化し、そのためか、ここ二週間抗争事件は起きていない。警察署内では安堵の感を抱く者もいた。
しかし堤(つつみ)警部補は油断は禁物と気を引き締めていた。拳銃摘発したが、それは一部であり、かるがも組の上層部は
依然、拳銃を所持していると思われるからだ。またいつ抗争事件が起きてもおかしくない状況なのだ。
8月2日 午前10時30分
堤は鱈子島(たらこじま)にやって来た。鱈子島は、しろくま組の事務所や賭博場などがあるいわゆるナワバリの島。
この数日中に真偽は別として、しろくま組が拳銃密輸団と取り引きがあるとの情報を得たのだった。
ガセネタの可能性が高かったが一応調べてみることにしたのだ。
堤は鱈子島で取り引き場所に使用されやすい場所などを知るために、この島の唯一の駐在所に足を運んだ。
駐在所には野村(のむら)巡査がいた。野村は机に地図を広げて色々な島の情報とともにペンで印をつけた。
堤はその地図をもらい野村と雑談したあと自分の拳銃を手入れした。取り引きがあったとして相手は暴力団だ。
撃ち合いにならないとも限らない。準備に越した事はない。
堤は野村にも拳銃の手入れをするように薦めた。しかし野村は拳銃の手入れはせず、取り出そうともしなかった。
よくみると拳銃のホルダーの中に拳銃はなかったのだった。
どこかに置いているのか、紛失したのか、どちらにしろ堤は深く追及しなかった。
8月2日 午後9時5分
鱈子島にある暴力団しろくま組の組員の鮫島籐一郎(さめじまとういちろう)の自宅で死体が発見された。
通報を受けた野村は堤と2人で、その家に駆けつけた。発見者は鮫島の内縁の妻の木村早苗(きむらさなえ)である。
堤と野村は死体のある居間に入って驚愕した。その死体は首から上がなかったのだ。つまり頭がなかったのだ。
野村は死体のそばに行き血だらけの死体を見ていた。堤も死体を見ようとすると野村は手でそれを遮り、
「堤さん。すみません。県警に連絡してもらえますか。」と言った。堤は了解し県警に電話をした。
野村が死体のそばでゴソゴソとしているのが見える。その様子を見て堤は首を傾げた。
死体のそばの床にダイイングメッセージのような血で書かれた文字を野村が消しているように見えたからだ。
堤は県警への連絡を終え死体のある居間に入って死体を見た。床には文字はなく上から血が塗られているみたいだった。
そこには「JT」と書かれていたように見えたのだが…
死体の指紋から身元が判明。死亡者は鮫島藤一郎。死亡推定時刻は2日の午後6時ごろ。目撃者なし。
8月3日 午後4時30分
事件後すぐに捜査本部が設置された。堤も野村と引き続き捜査にあたることになった。
動機、アリバイから容疑者が3人に絞られた。
●竹中準(たけなかじゅん)……しろくま組の組員。次期幹部の座を鮫島と競っていたのは暴力団関係者では有名。
●白井弘一(しらいこういち)…家具建具工場の一人親方(箪笥や机など作り塗装する仕事)で賭博場の常連。かなりの額を負
けており鮫島に借金があった。
●山本通夫(やまもとみちお)…林業経営者。(木の伐採が主な仕事)鮫島の内縁の妻である木村早苗の元恋人。
なお、鮫島の頭は山林などを掘り返したりして捜査中である。
8月3日 午後5時15分
堤と野村は鱈子島の駐在所にいた。野村の就業時間は午後5時15分までだったので制服から私服に着替えていた。
半袖のシャツに着替えた野村は「堤さん。すみません。こんな事件が起きたっていうのに(仕事を)あがっちゃって…」
とペコリと頭を下げて言った。堤は「いやいや、何かあったとき力を発揮しなければならない。
そのため休養は必要だよ。明日、3人の容疑者にあたってみることにするか。
私はこれから拳銃密輸団の取り引き場所に使用されそうな場所を見回ってみるよ。お疲れさま」と応えた。
8月4日 午前6時15分
鱈子島にある神社で死体が発見された。堤は眠そうに現場に着いたが死体を見て、すぐに目が覚めた。
その死体は首から上がなかったのだ。つまり頭がなかったのだ。さらに両腕も切断されていた。
発見者は神社の近所に住む丸岡太郎(まるおかたろう)である。朝のジョギングをしていて発見したそうだ。
顔も指紋もわからず身元判明は困難かと思われたが死体が身につけている血だらけになったズボンから
拳銃が発見され、それは野村巡査の拳銃と分かり3日の午後5時20分から行方不明であること、
身長や体の特徴などから死亡者は野村巡査と分った。死亡推定時刻は3日の午後7時から8時。目撃者はなかった。
野村の死体には堤と最後に会ったとき着替えていた服(ズボンも)とは別の物で靴は履いていなかった。拳銃の弾丸は1発使用されていた。
犯人は以下の内だれでしょうか? 堤警部補を助けてあげてください。
竹中準
白井弘一
山本通夫
※人名や地名など実際のものとは一切関係ございません。
説明不足や穴があるかもしれませんがよろしくお願いします。
はるっちょ 2007/03/03 16:10
一ヶ月前、しろくま組の幹部の1人が頭を拳銃で撃たれ死亡した事件が起きた。銃弾は頭部を貫通し壁にめり込んでいた。
その弾丸から拳銃を特定し、かるがも組系の事務所を家宅捜査した結果、その拳銃が出てきて、かるがも組の組員が逮捕された。
警察は取り締まりを強化し、そのためか、ここ二週間抗争事件は起きていない。警察署内では安堵の感を抱く者もいた。
しかし堤(つつみ)警部補は油断は禁物と気を引き締めていた。拳銃摘発したが、それは一部であり、かるがも組の上層部は
依然、拳銃を所持していると思われるからだ。またいつ抗争事件が起きてもおかしくない状況なのだ。
8月2日 午前10時30分
堤は鱈子島(たらこじま)にやって来た。鱈子島は、しろくま組の事務所や賭博場などがあるいわゆるナワバリの島。
この数日中に真偽は別として、しろくま組が拳銃密輸団と取り引きがあるとの情報を得たのだった。
ガセネタの可能性が高かったが一応調べてみることにしたのだ。
堤は鱈子島で取り引き場所に使用されやすい場所などを知るために、この島の唯一の駐在所に足を運んだ。
駐在所には野村(のむら)巡査がいた。野村は机に地図を広げて色々な島の情報とともにペンで印をつけた。
堤はその地図をもらい野村と雑談したあと自分の拳銃を手入れした。取り引きがあったとして相手は暴力団だ。
撃ち合いにならないとも限らない。準備に越した事はない。
堤は野村にも拳銃の手入れをするように薦めた。しかし野村は拳銃の手入れはせず、取り出そうともしなかった。
よくみると拳銃のホルダーの中に拳銃はなかったのだった。
どこかに置いているのか、紛失したのか、どちらにしろ堤は深く追及しなかった。
8月2日 午後9時5分
鱈子島にある暴力団しろくま組の組員の鮫島籐一郎(さめじまとういちろう)の自宅で死体が発見された。
通報を受けた野村は堤と2人で、その家に駆けつけた。発見者は鮫島の内縁の妻の木村早苗(きむらさなえ)である。
堤と野村は死体のある居間に入って驚愕した。その死体は首から上がなかったのだ。つまり頭がなかったのだ。
野村は死体のそばに行き血だらけの死体を見ていた。堤も死体を見ようとすると野村は手でそれを遮り、
「堤さん。すみません。県警に連絡してもらえますか。」と言った。堤は了解し県警に電話をした。
野村が死体のそばでゴソゴソとしているのが見える。その様子を見て堤は首を傾げた。
死体のそばの床にダイイングメッセージのような血で書かれた文字を野村が消しているように見えたからだ。
堤は県警への連絡を終え死体のある居間に入って死体を見た。床には文字はなく上から血が塗られているみたいだった。
そこには「JT」と書かれていたように見えたのだが…
死体の指紋から身元が判明。死亡者は鮫島藤一郎。死亡推定時刻は2日の午後6時ごろ。目撃者なし。
8月3日 午後4時30分
事件後すぐに捜査本部が設置された。堤も野村と引き続き捜査にあたることになった。
動機、アリバイから容疑者が3人に絞られた。
●竹中準(たけなかじゅん)……しろくま組の組員。次期幹部の座を鮫島と競っていたのは暴力団関係者では有名。
●白井弘一(しらいこういち)…家具建具工場の一人親方(箪笥や机など作り塗装する仕事)で賭博場の常連。かなりの額を負
けており鮫島に借金があった。
●山本通夫(やまもとみちお)…林業経営者。(木の伐採が主な仕事)鮫島の内縁の妻である木村早苗の元恋人。
なお、鮫島の頭は山林などを掘り返したりして捜査中である。
8月3日 午後5時15分
堤と野村は鱈子島の駐在所にいた。野村の就業時間は午後5時15分までだったので制服から私服に着替えていた。
半袖のシャツに着替えた野村は「堤さん。すみません。こんな事件が起きたっていうのに(仕事を)あがっちゃって…」
とペコリと頭を下げて言った。堤は「いやいや、何かあったとき力を発揮しなければならない。
そのため休養は必要だよ。明日、3人の容疑者にあたってみることにするか。
私はこれから拳銃密輸団の取り引き場所に使用されそうな場所を見回ってみるよ。お疲れさま」と応えた。
8月4日 午前6時15分
鱈子島にある神社で死体が発見された。堤は眠そうに現場に着いたが死体を見て、すぐに目が覚めた。
その死体は首から上がなかったのだ。つまり頭がなかったのだ。さらに両腕も切断されていた。
発見者は神社の近所に住む丸岡太郎(まるおかたろう)である。朝のジョギングをしていて発見したそうだ。
顔も指紋もわからず身元判明は困難かと思われたが死体が身につけている血だらけになったズボンから
拳銃が発見され、それは野村巡査の拳銃と分かり3日の午後5時20分から行方不明であること、
身長や体の特徴などから死亡者は野村巡査と分った。死亡推定時刻は3日の午後7時から8時。目撃者はなかった。
野村の死体には堤と最後に会ったとき着替えていた服(ズボンも)とは別の物で靴は履いていなかった。拳銃の弾丸は1発使用されていた。
犯人は以下の内だれでしょうか? 堤警部補を助けてあげてください。
竹中準
白井弘一
山本通夫
※人名や地名など実際のものとは一切関係ございません。
説明不足や穴があるかもしれませんがよろしくお願いします。